No.402, Nov.30, 2018, 遠洋漁業を通して世界を見ると歴史が変わる?with Koji

一気にクリスマスシーズン

Thanksgiving Dayのホリデーが終わると、Urbana-Champaignのダウンタウンや住宅街も一気にクリスマスっぽくなりました。Mugikoは、イギリスの友だちのお年寄りからクリスマスカードが届き始め、「えっ、もう年末!?」、と焦っています。

本日の出演は、WRFUのスタジオからはTomさんとMugiko、そして日本のShizuokaからRyutaさんです。番組の始めにスタジオからの声がエコーがかかって聞きづらくなって申し訳ありません。途中からスッキリした声になっています。

Market in the Square@Urbana, Nov.24, 2018

Part1,クリスマスシーズン、イベント情報

◎An Event with Nick Offerman @ Virginia Theater: 12月3日(月)7:30pm (Door Open at 6:30pm,) Tickets: thevirgina.org  Seating: ReservedTickets: $35/$45/$55/$80 [Limited number of $250 VIP Packages available] Add’l per ticket processing fees apply: $5 (online only)8 ticket limit, per patronOn-Sale Date: Fri, Nov 16, 2018 – 10am12月4日(火)7:30-9:30(Door Open 6:30pm) @Foellinger Auditorium, 709 South Mathews Avenue Urbana, IL 61801

Harukana ShowのポストカードとNICK OFFERMANのポスターが重ねて掲示したので誰?似合ってる@UCIMC, Nov.19, 2016

Japan House Annual Bazaar: 12/8 (土) 11am-5pm @ U of I Japan House (2000 S. Lincoln Avenue, Urbana) Japan Houseの「モッタイナイ」バザーが今年もあります。収益はJapan Houseのインターンシッププログラムの運営費になります。

Part2,遠洋漁業を通して世界を見ると歴史が変わる?with Koji

先週に続き(HS Podcast No.401)、Kojiさんのトーク後半です。Kojiさんは、イリノイ大学歴史学部博士課程5年生、「北太平洋の海洋法秩序の変遷をアメリカ、カナダ、日本、ロシアなどの国際的な関係からとらえるという歴史研究をしています。1年間、アラスカなどアメリカ国内外のアーカイブでの史料調査を行い、8月にU-Cに戻ってきました」という自己紹介を先月伺いました(HS Podcast No.394)

University of ALASKAパーカのKojiさん@UIUC, Nov.21, 2018

なんだか、難しそう。でも、Kojiさんの話を聞いていると、遠洋漁業を通して世界を見ると、高校までに習った日本史や世界史とは、違った側面が見えてきます。面白いなあ。Kojiさんが調査で撮影した写真も届いたので、合わせてご覧ください。

Hakodate, Sept.6, 2017 by Koji

明治以降の日本の遠洋漁業の世界的な展開

Kojiさんが、漁業や海洋資源をめぐる国際関係に関心を持ったのは、明治期の日本の漁師による「アホウドリ」(海鳥)と「オットセイ」の乱獲の問題からでした。ある時、イリノイ大学の指導教員が1枚の資料を見せてくれました。明治期に日本人がハワイでアホウドリを密猟し、その羽をヨーロッパへ輸出し問題になっていたというのです。また、同じ頃、アラスカでは、日本人によるオットセイの乱獲が行われていました。調べていくと、明治期以降の日本の漁業が世界の海にどんどん進出し、どの国よりも多くの漁獲量があったということ知りました。それを可能にしたのは、海流、海図などの知識・情報力、船舶の技術力、そして日本政府と密接に繋がった国策企業の政治と組織の力がありました。漁業は日本国にとっても重要な外貨獲得手段だったのです。

蟹工船@北洋資料館, Hakodate, Sept.6, 2017 by Koji北洋資料館は見学料が安く、展示も多いので、函館に行った時にはおすすめの観光場所です。)

排他的経済水域がない時代での公海での遠洋漁業

第二次世界大戦後まで、海は、「領海」と「公海」しかなく、その間の「排他的経済水域」が国連海洋法条約によって制定されたのは戦後です。領海とは、ある国の周辺の海でその国家の法律が適用される範囲です。領海の外は、特定の国に属さない公海でした。領海の範囲は、ある国の海外線から、3海里(1海里=1852メートル)だったり、4海里、6海里と、国によって主張が異なりますが、その外の公海では、どの国の船も原則としては漁ができます。しかし、他国の領海のすぐ近くまで進出し大量の漁獲することで、さまざまな問題を起こしていました。

サケ缶詰@北洋資料館 , Hakodate, Sept.6, 2017 by Koji

ベーリング海への日本漁業の進出とアメリカとの確執

Kojiさんが研究対象とする1930年から1952年のベーリング海は、海洋資源をめぐる国家間の確執が顕著となった場所です。ここでの海洋資源は特に、サケとカニでした。日魯漁業が船団を組み、アメリカの領海のすぐ近くで漁をしていました。母船は数1000トン、漁獲したサケは、工場設備を備えた工船で直ちに缶詰にします。小林多喜二の『蟹工船』(1929年)で描かれた世界です。公海での漁であっても、アメリカの漁師たちは既得権を侵されたとして訴え始め、やがて国家間の問題へと発展していきます。そこで、国際的な海洋法秩序がどのように整備されていくのか。この問題をKojiさんは、日本、アメリカ、カナダでの史料調査をもとに研究を進めています。

アラスカ産サケの看板@Pike Place Market in Seattle, Feb., 2018 by Koji

アメリカの大学院で学び視野が広がる

イリノイ大学歴史学部の博士課程に入学し、最初の2年間はコースワークで様々な授業から歴史を観る多角的な視点を学び、3年目は徹底的に文献を読んだことで、Koji さんにとっては視野が広がり発想が豊かになりました。そこで、遠洋漁業を通して世界を見ると、海洋資源めぐるグローバルな政治史とそれぞれの場所でのローカルな問題の展開を同時に見ることができる面白さに気づきました。どこまで問題を絞り込んで史料に基づいて考察を深めることができるか、Kojiさん自身が、研究を楽しみながら博士論文に取り組んでいます。(まとめbyMugi)

Pike Place Market@Seattle, Feb., 2018 by Koji

Part3, コメント、アメリカの大学院のコースワーク

龍太さんのお話では、アメリカの大学院博士課程でどこまでコースワークを行うかは、大学によっても方針が異なり、また学生によっても選択の幅があります。例えば、日本の歴史を専門に研究する場合でも、いきなり専門の勉強だけをするのではなく、まずは、アジアや世界の歴史の基礎的な知識や方法論を学んだうえで、学位論文を書くときにテーマをより焦点を絞り調査研究を進めてゆきます。

Kojiさんのお話は、まだまだ続きがありそうです。また出演を心待ちしております。

■PUFFY「渚にまつわるエトセトラ」■柴矢裕美「おさかな天国」■清水賢二「およげ!たいやきくん

もう年末、時間よ止まれ@Champaign, Nov.24, 2018

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