今週は、京都は最高気温が15度をこえ、沈丁花がもう咲きそうです。イリノイ大学の学生の皆さんは、春休み前の1週間、小さな旅の計画中かな。シャンペーン・アーバナも週末は暖かくなりそう。季節がうごき始めていますね。
自分のことばで
東日本大震災からもうすぐ2年になります。鷲田清一(きよかず)さんという哲学者が、「『おまかせ』やめた市民たち」(「ラジカルラジオ第1回」京都新聞、2013年1月21日)という記事のなかで、大震災後、日本であらためて注目されているコミュニティラジオについて触れていました。市民が情報の消費者にとどまるのではなく、知らないものどうしのあいだで、自分のことばで話すこと、それぞれが表現すること、発信しコミュニケーションの主体となること、そうした動きが、社会の「おまかせ」構造を変えていくのではないか、といった内容です。番組で抜粋して読みました。
Podcastは2部構成です
今日のHarukana Showは、先日のRead Across Americaの読み聞かせイベントのレポートや、その続きで、後半は、京都の伊根町の、おばあちゃんの昔話をたっぷり聴いてもらいました。Podcastは前半が「『おまかせ』やめた市民たち」の記事紹介・イベント情報・Read Across Americaのイベントレポート、後半が伊根町の昔話です。いつもとはまた違う言葉の響きをお楽しみください。
HS Podcast No.102-1 March8, 2013: イベント情報、Read Across Americaレポート
HS Podcast No.102-2 March8, 2013:「えっちゃんの昔ばなし」with Etsuko&Miwako
U-Cイベント情報
◎ 2nd Champaign Greek Film Festival: 3月9日(土)-10日(日) @Art Theatre (126 W. Church Street, Champaign)
◎ Tea Ceremony @Japan House: 3月16日(日) 2:00pmからと3:00pmからの2回 tea ceremonyがあります。
Read Across America
先週トークをしてくださったSaikoさん、Mihokoさん、Chiharuさんから、イベントや読み聞かせの様子についての感想をメールでいただきました。当日は、読み聞かせのほかにも、たくさんのアクティビティがあり、会場のLincoln Square Mallは人でいっぱいだったようです。日本の紙芝居がめずらしく、興味津々で近寄ってきたり、知らない言葉での読み聞かせでも、観察力と知識と想像力をめいっぱい生かしてお話を楽しもうとする子供たち(と大人たち)。その場の様子が目に浮かぶ、生き生きとしたレポートでした。
えっちゃんの昔ばなし
今日お届けしたのは、京都府与謝郡伊根町に住む、大西悦子さん(1927年生まれ)の方言たっぷりの「昔話」です。伊根町は、人口2437人(2013年1月31日)、世帯数951世帯。人口密度は、36.8人/Km2、丹後半島北東部にある、日本海を臨む町です。
私がこのCDと出会ったのは、京都市左京区の哲学の道沿いにある「洗心」というクラフトのお店です。外から見えた店内の染衣の色が花びらのように美しく、ふらっとお店に入りました。染め、版画、アクセサリーなどさまざ作品のなかで、着物の端布を組み合わせた巾着を、いいなあ〜と見入っていると、それは伊根の手作り品を展示,販売をした時のものだとお店の方が話してくれました。そして、引き出しから取り出したのが、この「えっちゃんの昔ばなし」(CD)。
私は、えっちゃんの弾ける語りのエネルギーに惹き込まれました。この語りのCDを作った三和子さんは,こんな紹介文を記しています。
「何よりも貴重だと感じたのは、えっちゃんの生きた声をそのままの形で、皆さんにお伝えできたということです。間違えたり、つっかえたりしながら。その日、その時の気分によって、おそらく話の前後や内容も微妙に変化していることが、語りの面白さをより一層引き立てているように思います」
「洗心」から紹介してもらい、3月3日に三和子さんと直接にお会いして、お話を伺うこともできました。番組では、三和子さんとのお話と、「へこき嫁」「灰ぼたの夢」「たぬきに化かされた」と3つをお届けしました。語りは、聴き手によって変わります。2人の息があった笑いとともに、伊根の方言たっぷりの昔話をPodcastでも、ゆっくりとお楽しみください。
■ つじあやの『つながるソング〜たつのから石巻へ〜』■ 中山うり「ホロホロ涙知らぬ鳥」■ Queen「Teo Toriatte」