No.454, Dec.6, 2019, 総合芸術としての「レコード」、「グッとくる感」with Rikuo

無事にストリーム配信

今日の放送は、無事にストリーム配信ができました! 「声が届いています」というメッセージをいただいて、嬉しくておしゃべりも弾みました。出演は、米国のUrbanaのWRFUスタジオからはTomさん、日本のShizuokaからRyutaさん、KyotoからMugiko、そして、とっても久しぶりにアーティストのRIKUOをゲストに迎えました。

Part1, 「マスク」デビュー、「おつかれさまです」、Mottainai  Bazaar

Japan House Mottainai Annual Bazaar:12/14(土)11:00-17:00、15(日) 11:00-16:00

Mottainai is a Japanese word conveying a sense of regret concerning waste. ….Focusing on the “4 R’s“, reduce, reuse, recycle and respect, we have gathered unique items and accessories from all our friends around the world and will be offering them for sale to you. (Japan House FB, 上記イラストも)

Part2, 同世代に向けて最新アルバム、総合芸術としてのレコード

with Rikuo

2019年11月5日にBillboard Live Osakaに出演(リクオ with HOBO HOUSE BAND SPECIAL LIVE)、Mugikoも足を運びました。6月にリリースされたCD『グラデーション・ワールド』に続き、11月にはアナログ盤LPも発売されたばかりです。Rikuoにレコードへのこだわりを聞いてみました。

アナログレコードの「グッとくる感」

来年でデビュー30周年です。『グラデショーンワールド』は、同世代に向けてのメッセージをたくさん込めました。自分たちの世代は、レコード、カセットテープ、CD、音楽配信と、いろいろな曲の聴き方を体験できたので、得したなあと思います。CDもレコードも、録音してミキシングまでのプロセスは同じですが、CDはマスタリング、レコードはカッティングという最終行程があります。デジタルの音源に比べるとアナログのレコードの方が音の情報量が多く、音のふくよかさ、音圧、奥ゆきがあって、人によって好みは異なりますが、自分にとっては、「グッとくる感」が増します。CDからストリーム配信へと移り、MP3音源は、音の情報が省略されスッキリ聞こます。

ジャケット、ブックレット、訳詞、ライナーノーツ、レコードのA面とB面

最近は、1万円前後のレコードプレーヤーも販売されています。レコードは、一旦針を落とすと、曲を飛ばさず、レコードのその面の曲をじっくりと聴き込む。レコードのA面とB面があることも、配信やCDとは異なります。作る側としては、A面とB面の曲調、カラーを変えることができます。レコードは、物販のグッズとしてのアイテムでもあります。ジャケットのアートデザインの魅力があり、部屋に飾れます。また、ブックレットが入っていて、それぞれの曲のクレジット、洋盤の場合、訳詞やライナーノーツを読みながら、目と耳を使ってじっくり音楽を楽しめる。そういう点で、レコードは、音だけでなく、総合芸術だと思います。

パッケージ商品への愛着

配信とYouTubeの時代になって、大きなコストをかけずに、さまざなま場所で音楽を聴くことができるようになりました。レコードの需要は’80年代までに比べると激減していて、また高価でなかなか手が出しにくい。それでも、CDもそうですが、パッケージ商品への愛着はなくならないと思います。若い人たちが、レコードの面白さに気づき、異なる音源の聞き方の選択肢が増えることは、いいことだと思います。(まとめby Mugi)

Part3, コメントby Tom and Ryuta

かつてプロのアーティストとして音楽に関わり、レコードもCDもプロデュースしてきたTomさんにも、アナログ音源とデジタル音源の違いを聞いてみました。

「完全なアナログ音源」は「暖かい」「スムーズ」by Tom

Tomさんによると……まず、現代では、録音、ミキシングといったプロセスのどこかで、ほぼ必ずデジタル処理を介しているので、「完全なアナログ音源」を収録したものは、昔 (1980年代以前?) のレコード以外で見つけるのは難しいのではないか、ということでした。その上で、アナログの音源は「暖かい」(warm)、「スムーズ」に聞こえ、対してデジタル音源は「鋭さ」があるのが気になる、ということです。

ただ、演奏家としては、録音がアナログで行われているかデジタルで行われているかを意識することはない、とTomさんは言っていました。また、上記のような違いも、録音セッション中に生音とデジタル録音を直接聴き比べると分かる、という程度のものだとも。(個人差はかなりあるようですが。) 翻訳&まとめby Ryuta

「作る側」の、「技術的」、「パッケージ的」立場

トムさんの話は「作る側」の「技術的」な立場から、リクオさんの話は「作る側」であっても「パッケージング」的な立場からの話として興味深いと思いました。

「聴く側」の、媒体、再生機器によって異なる多様な音楽体験

「聴く側」としても、音の感じ方は (たとえ元の音源に違いはなくても) 媒体や再生機器によっても変わるだろうし、媒体が変わるとジャケットのサイズや、聴くときに手にするものも違うものになるので、レコードで聴く、カセットテープで聴く、CDで聴く、デジタル音楽を聴く、ストリーミングを聴く、というのは、すべて異なる体験になるのだろうなと思います。アーティスト側が、そういう体験の違いを意識して作り方、売り方を考えている、というのも、媒体が多様化した時代ならではなのかな、と思いました。by Ryuta

■斎藤和義「おつかれさまの国」■リクオ「満員電車」■リクオ「オマージュ – ブルーハーツが聴こえる

 

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