No.475-1, May1, 2020, Stay at Home Order、IL州は5月末まで延長 with Tatsuya

日本は、緊急事態宣言のもとで大型連休に入りました。イリノイ州では、Stay at Home Order(自宅滞在命令)が、5月末まで延長されました。Harukana Showでは、出演者をオンラインでつなぎトークを収録しています。前半は、日本のKyotoからMugiko、ShizuokaからRyutaさん、そしてアメリカのUrbana-ChampaignからはTatsuyaさんが参加しています。収録日時は、U-Cの4月29日午後7時すぎ、日本時間4月30日午前9時すぎです。

イリノイ州の自宅滞在命令の延長について with Tatsuya

Tatsuyaさんは、イリノイ大学原子力工学専攻の教員で、リスク分析・マネージメントを専門とされています。イリノイ州での非常事態宣言が発令された3月中旬から、毎週金曜日(6.15pm-7pm)、ZoomでUIUC JPN COVID-19 Town Hallという情報交換の集まりをされています(お問い合わせ:sakurah2@illinois.eduへ)。今週は、自宅滞在命令の延長について解説していただき、文章にもまとめていただきました。(4月のTatsuyaさんのお話:HS Podcast No.472, No.474-1)

Part1&Part2, IL州、Stay at Home Orderの5月末までの延長の詳細

イリノイ州では、COVID-19対策のため発令されている自宅滞在命令(Stay-at-home Order)が5月末まで延長されました。元々、この自宅滞在命令は3月21日に発令され(当初の期限は4月7日)、その後一度延長(4月30日まで)された経緯があり、今回は二度目の延長措置となります

再延長についての州知事の説明

この自宅滞在命令の再延長は、4月23日の州知事の記者会見(3月中旬以降、毎日14時半より開催されている)で発表されました。約1時間半に及んだ記者会見では、州知事より、今回の再延長の意思決定は、州内の主要大学(UIUC,UChicago,Northwestern)による感染予測モデルの結果に基づくことが説明されました。また、記者会見には、各大学の研究チームを率いる研究者・教授も同席し、感染予測モデルの手法や結果の解釈について詳しい説明が提供されました。主な要点は以下の通りです(記者会見の録画はこちらのリンクを参照)

(1) 仮にStay-at-home Orderが一切実施されていなかった場合(無対策ケース)、州内のCOVID-19による死者数は現状の20倍超(50,000人以上)となり、感染者数も医療システムのキャパシティーを大きく超過していたと予測される。このため、Stay-at-home Orderは多くの州民の命を救ったと評価される;

(2) 仮にStay-at-home Orderを4月24日の段階(記者会見の翌日)で全て解除すると仮定した場合、感染の「第二波」が5月中旬から7月にかけて到来する。「第二波」の規模は、無対策ケースの感染ピークとほぼ同じ大きさとなり、医療システムの崩壊、現状の20倍程度(50,000人程度)の死者が生じることが懸念される;

(3) Stay-at-home Orderを5月1日以降も継続することで、州内の医療システムの崩壊を防止し、州民の命を数万人単位で救うことができる。感染予測モデルによると、イリノイ州内の感染ピークは4月下旬~5月中旬頃と予測される。

再延長後の自宅滞在命令(5/1発効)の修正点

なお、再延長後の自宅滞在命令(5/1発効)では、州民の生活への影響や経済活動の制約を改善するため、何点かの修正が加えられました。具体的には、州立公園・ゴルフ場の段階的な再開、”Essential Business”の定義の拡大(ペットのグルーミング,園芸店など)、また”Essential Business”に含まれない小売店の非接触での営業再開の許可(オンライン・電話注文、配達/店外での受け渡しに限り)など、いくつかのルールが緩和されます。一方、5月1日以降、2歳以上の個人が外出する際、6フィートのSocial distanceを他者と確保できない場合(例えば、スーパーや薬局での買い物など)、Face coverの着用が義務化されます。詳しい情報はこちらへ(abc EVEWITNESS NEWS , Thne News-Gazette)

Urbana Farmer’s marketが部分的に再開、Allerton Parkなども

この自宅滞在命令の変更点を踏まえ、C-U周辺でも、例えばUrbana Farmer’s marketが5月2日より部分的に再開され、またAllerton Parkなどいくつかのリクリエーション施設も5月4日の週から再開されるなど、これまで(3月末~4月)の状況に比べると、生活への影響は少しずつ改善し始めたように感じます。ただし、C-U周辺では、直近1週間でCOVID-19の患者数が急増しており、新たな自宅滞在命令やSocial distancingのガイドラインを守りつつ、慎重かつ段階的に経済活動の再開を進めていく必要があります。by Tatsuya

下記のスライドの詳細は:Champaign-Urbana COVID-19 Coronavirus Informationへ。

U-Cの暮らしに関わる4/27-5/1のCOVID-19関連の情報by Tatsuya

Useful Information Sources

*来週は、今週収録したTatsuyaさんのトークの後半、イリノイ大学関連の話題をお届けします。たくさんのデータにもとづくTatsuyaさんの解説は、緊急事態宣言が延長されるであろう日本のこれからの状況を考えるうえでもたいへん参考になります。Mugi

 

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