No.528, May7, 2021, DIYメディアのゆるやかなつながりと緊急時の連携
UIUCは春学期の最後の追い込み、日本は非常事態宣言の拡大、延長
イリノイ大学は、春学期の最終週で、試験や課題、あるいは夏休みの移動の準備で慌ただしい時期かと思います。日本は、COVID-19感染拡大が抑えられないまま大型連休が終わりました、5月7日には、東京、大阪、兵庫、京都に出されていた非常事態宣言が、さらに愛知と福岡を加え、6都府県に拡大され、5月31日まで延長されると決定されました。ワクチン接種が急速に進むアメリカと、非常事態宣言やまんえん防止等重点措置が発出されても、その先の方針が見えない日本、Harukana Showでトークをしていても、グローバルなパンデミックの国や地域によっての展開の違いを感じます。
本日の番組収録は、日本時間の5月6日、RyutaさんはShizuokaから、MugikoはKyotoからの出演です。Part1では、イリノイ大学のM.Wataruさんからのメール、Part2は、CU Immigration Forumのワクチン接種と移民に関するイベントを紹介しました。Part3では、先週のDIYメディアのお話(HS No.527 )の続きで、4月にUCIMCで開催されたGrassroots Journalism Panelについてふれています。そして今日は、高田渡(1949-2005、フォークシンガー)と高田漣(1973-、音楽家、マルチ楽器奏者)の曲をお届けしました。
Part1, こどもの日、母の日。UIUCの様子by M.Wataru。高田渡エピソード①
https://harukanashow.org/wp-content/uploads/HS-Podcast-No.528-1-May7-2021.mp3
Part2, CU Immigration Forum「ワクチン接種と移民」。高田渡エピソード②
https://harukanashow.org/wp-content/uploads/HS-Podcast-No.528-2-May7-2021.mp3
Part3, “Grassroots Journalism”、GIYメディアを組み合わせる
https://harukanashow.org/wp-content/uploads/HS-Podcast-No.528-3-May7-2021.mp3
UIUC JPN COVID-19 Town Hall
4月29日(木)に、UIUC JPN COVID-19 Town HallがZoomで開催されました。次回は5/27 6:45pm-7.30pmです。 THのポータルサイトで、Tasuyaさんが次のように記されています。
4/30/21現在、UIUC キャンパスの陽性者数・陽性率は共に減少傾向 です。UIUCキャンパスでは、定期的な全数検査の実施に加えて、学生・教職員のワクチン接種進捗の効果で状況が安定しているものと推察されます。特に、ここ数日間は、検査陽性率が0.05%未満まで低下しており、UIUCコミュニティ内で予防接種の進捗(+過去の感染者約6000名の自然免疫)により集団免疫が獲得されつつある可能性があります。この点は、今後1~2週間の検査データを見極めて検証する必要があります。-Tatusya
UIUC Shield Testing Data によると、2021年5月6日現在、UIUCにおける検査回数の累計は、2,038,562回、確認された陽性数は6,736、陽性率は0.33%となっています。1つの大学で200万回ものPCR検査を行い、そのデータを公開し、徹底した分析にもとづいてシミレーションを行い、大学としての中短期のCOVID-19対応策と、大学運営、授業方針を出している大学、あるいは自治体が、日本にはあるだろうか。
なお、Champaign Countyでは、IDPHのデータ によると、2021年5月6日現在、郡内のワクチン接種回数の累計は166,504、2回の接種を終えた人は、75,680人、これは人口209,983人の36.04%となります。Mugi
Wataruさんに、「前回のTown HallのZoom Meetingは、参加者の声が今までより明るい印象を受けました。ワクチン接種がすすんでいるためでしょうか」と尋ねたら、こんな返信が届きました。
コロナは、ワクチンを打てたという事で、確かに多くの人が精神的に安心できつつあるのかもしれません。ただ、感染者数はU-Cに限って言えば前から落ち着いていたし、Tatsuyaさんが情報更新してくださっていたので、個人的には前から安心出来ていて、そこまで変わらないのかも。都会でなく、田舎の大学街というのも大きいですね。ただ、実際に収束するのは、まだ先でしょうね。大学は、秋学期から建物へのアクセスをワクチン接種だけでOKにする(週2のPCR検査を免除)と言ってますが、地理学部の授業は秋もオンラインが多くなりそうです。Wataru
CU Immigration Forum, Vaccinations in UC: Who’s missing and why
CoVID hit the immigrant communities quite hard. As vaccines are available, some have chosen not to get a shot.Margarita García-Terán, M.D., Ph.d. helps us explore what is happening. 5月11日(火)5pm-6pm。当日のZoomについてなどの詳細はCU Immigration Forum F B へ。
ワクチン接種と移民、見えにくい問題
現在、外国人や登録されてない移民を含む、16歳以上の年齢のワクチン接種が可能となっています。しかし、Champaign County在住の移民の中には、COVID-19に関する地域の適切な情報の窓口が分からなかったり、公的窓口への接触を避ける人もいます。英語を母語としない人にとっては、手続きの方法がわかりにくい場合や、勤務時間の調整ができず、ワクチン接種を受けることが困難な場合もあります。ワクチン接種について、どんな問題があるのか、専門家による解説と参加者のあいだでの情報交換を行います。Zoom開催ですが、事前の参加予約は不要です。Mugi
Grassroots Journalism in Our Community: Past, Present, and Future
4月17日にUCIMC主催で開催された「草の根ジャーナリズム」のパネルディスカッションの記録は、次のアーカイブ から見ることができます。Mugikoは日本からこのZoom Meetingに参加しました。日本時間では、日曜日の0時から2時まで。真夜中の1時がすぎ、目を開けているのがそろそろ辛くなったところで、「Mugikoはどう思う」と司会者から突然に名前を呼ばれました。ビデオを慌ててオンにしました。(Zoomでは、ビデオをいつでもオンにして良い格好で参加すべきだという教訓を得ました)
多様なDIYメディアのコラボ
「UICIMCのイベントに参加して、Public-i のような社会問題を正面から扱う新聞発行は、情報としてとても貴重だ。けれど、英語ネィティブではないと英文での記事執筆、編集作業への参加はなかなか難しく、一般の住民にとっても敷居が高い。他方、UCIMCには、Zine LibararyやWRFUなどがあり、自己表現、発信しながら社会とつながるさまざまなDIYメディアな活動がある。その人に合わせた異なるメディア体験が可能なことが、UCIMC の特徴であり、ありがたい」、という内容を言わんとしたのですが、寝ぼけた英語になっているかと思います。
コロナ禍でのメンバー間のコミュニケーション
U-CにおいてもCOVID-19感染拡大してから1年が過ぎました。その間、人の移動が制限され、またUCIMCなどの施設も一時閉鎖されました。現在でもUCIMC内の活動は、人数など様々に制限されています。それでも、コロナ下において、オンラインでのコミュニケーションが活発となりました。WRFUのメンバーでも、毎月のZoom Meetingのスクリーンに参加者の名前が掲示されることで、”Mugko”という名前と読み方をメンバーの間でなんとなく認識してもらえるようになりました。これまでコアな関係者の間のみで対面ですませていたやり取りが、オンライン上で行われるようになると、WRFUのメンバーの間でもより広く共有されることが多くなったと思います。
枯れない草の根活動のしぶとさ
WRFUは、メンバーシップと役割分担が明確なコミュニティというよりは、異なる目的と表現方法を持った個人やグループが、自分たちの番組を好きなような制作してきました。ところが、コロナ禍でラジオ局のスタジオが使えなかったり、機材のさまざまなトラブルが発生することによって(HS No.527 )、関係者間が密に連携しないとラジオ局としての番組放送、配信ができなくなる状況に何度も陥りました。ここでWRFUが活動を停止するかと思えば、緊急事態においては、危機を認識、察知した関係者たちが、意外と素早くがっしりと連携してその度に、なんとか問題を切り抜けてきました。組織としては仕組みがわかりにくく効率も悪いけれど、それでも厳しい状況の中でも枯れない草の根の活動のしぶとさを、この1年、見ることになりました。Mugi
■高田渡「夕暮れ 」from『渡』■高田漣「ヴァーボン・ストリート・ブルース 」from『コーヒーブルースー高田渡を歌う』■高田漣&高橋幸宏「Radio Junk」from 12 notes