No.569, Feb.18, 2022, PACAウェアハウスとMaker精神、TomさんのDIY「ライフ」

感染者数は減少、雨から雪へ。

毎月第3木曜日は、WRFUのZOOM会議。「日本も寒い?こちらはまた冷えてきて雨から雪になって、まいったなあ」と参加者が話していました。この小さなコミュニティラジオ局も、コロナ禍において感染症対策や機材の故障などによって、財政的には赤字がつづいています。どうやって立て直すのか、寄付を集めるのか。Champaignのオミクロン株の感染者数はかなり少なくなったけれど、厳しい季節がまだ続きそうです。

Tomさんが語るDIY人生、PACAウェアハウス

Tomさんが勤務するPACA (Preservation and Conservation Association) の活動とDIYなお話し第3回めです。第1回 (No .567-2) は歴史的建造物の保存・保全と場所や街の「らしさ」を残す活動について、第2回 (No.568-1) は、環境保護運動とSalvage、建材のリユース、リサイクルの仕組みや、DIYカルチャーとジェンダーについて、そして最終回、本日は、TomさんのDIYな人生と、情報共有、学び合いの場としてのPACAのWarehouse (建材等のリサイクルショップ) の役割についてです。

トムさんとRyutaさん、Mugikoとのトークは1月26日に英語で収録し、各回の日本語解説をRyutaさんとMugikoが、放送週の木曜日に収録をしています。Podcastには、Tomさんがトークの内容を英語で要約し、Ryutaさんが日本語で補足説明を加えてまとめています。Tomさん宅のリノベーションの写真とともにお楽しみください。

Part1, DIYな人生、生業も独学、トライアル&エラー&シェア

Part2, DIY文化とジェンダー、PACAウェアハウスの活動、教育の機会

Part3,DIYとMakerムーブメント、地域図書館の活動とも共通点

DIY work, trial and error

In this episode Tom talks about his own history with DIY work, relating it to his various careers as a musician, illustrator, and his work now in preservation. He tells a story about his first experience with someone who would buy and then fix up old houses and how that idea stuck with him to the point that when he decided to switch his career focus away from music, he again picked up the restoration work that he had done earlier as a hobby and applied himself to it in earnest. He also discusses how DIY work is often a matter of trial and error, where one learns as they go.

Host Ryuta mentions having lived in an older home during his time in Urbana and his familiarity with the DIY work his landlords did. They also discuss the difference between work that one can reasonably do themselves and the types of things one might want to hire a professional for

DIY Culture, the gendered aspects

Host Mugiko asks about DIY culture in the US and its ties to US culture mentioning, in particular, the gendered aspects of it. Tom agrees that at least in the sense of construction and fixing things around the house, DIY is generally thought of as a male activity, although that notion has been changing as gender roles themselves have changed over the years although DIY culture overall doesn’t only imply heavy construction or fixing machinery, it also covers craft projects, cooking, and other more activities associated with domestic work.

PACA’s architectural warehouse, to share knowledge,  skill, and history

Tom mentions PACA’s educational pursuits and talks a bit about how he tries to create opportunities to teach people how to fix things for themselves so that shopping at PACA’s architectural warehouse can also be a learning experience for those who are interested. He mentions that they also strive to educate people about preservation generally, from telling customers about the history of the specific items they are interested in, to discuss how all of these sorts of things were used in older homes and how they might still be useful, or how they might be altered to be useful in a more modern setting.

Host Ryuta mentions the similarity between the teaching of DIY pursuits as related to old house items and the groups that do ‘Maker’ events. People who get together to work on fixing and making electronic items. Tom agrees about this similarity and discusses the need to help older people regain their curiosity and willingness to tinker with unfamiliar things and learn how they work.-Tom

TomさんのDIY「ライフ」

Tomさんは若いころからミュージシャンとして活動してきましたが、そのためにアメリカ全土を旅してまわる暮らしを、ふと立ち止まって考え直してみたとき、「古い家を購入して、DIYで修理して、そこを我が家にする」ことを思いつきました。知人の家族が、修繕が必要な家を買って、住みながらリノベートし、完成したら売却して、また新しい家に移る、という生活をしているという話を聞いたことがあり、そこから影響を受けたそうです。

その後、シャンペーンにある家を買い、DIYで修理し、現在も修理を続けながら住み続けているとのこと。購入した当初は、アパートに分割されていたものの、大家さんが住んでいる部屋以外はすでに使われておらず、上階には動物 (リスやアライグマ……?) が棲み着いている状態だったとか。(Ryutaも、アーバナに住んでいたときは、一戸建てを大家さんがDIYでアパートにリノベートした物件に住んでいました。)

独学で身につけたスキル

Tomさんは、これまでにかかわった仕事に関するほぼすべてのことを独学で身につけたそうで、DIYも例外ではないようです。ミュージシャンとして活動するかたわら手伝いや趣味で家の改修にかかわっていたこともあるようですが、自分で自分の家を修繕 (ほぼ「作り直し」だったようですね) する中で、トライアル・アンド・エラーを繰り返して学んだことも多かったそうです。

DIYとジェンダー

先週のトークでも話題になったように、DIY文化にはジェンダー化された側面があります。Tomさんは、アメリカ社会は少しずつ変わりつつあり、建築や修繕といった作業と男性性とのつながりも、徐々に薄れていっているのではないかと考えています。また、「DIY」という言葉自体も、必ずしも建築や機械の修理などの重作業に限って使うべき言葉というわけではなく、さまざまな工作や料理にも当てはまる精神、文化です。

PACAウェアハウスの活動

TomさんはPACAのリサイクルショップ (ウェアハウス) の「店主」(オーナーではないけれど、お店を仕切り、来客に対応する)でもあります。ウェアハウスにやってくる人たちに対しては、相談されれば、どういうものを、どういうふうに修理すればいいか、ウェアハウスで売っているものの歴史や来歴、さらにはPACAの本来の活動目的である古建築物の保護の意義などを説明するということで、リサイクルショップであると同時に「教育機会」でもあると考えているようです。

DIYとMakerムーブメント

TomさんがPACAで広めようとしている「創造性を使った再利用」という考えかたは、図書館などに設置が広がっているメイカースペース (maker spaces) の活動に近いものがあるかもしれない、とRyutaは思いました。メイカースペースは、元は3Dプリンティングや電子工作など、コンピュータ的な側面のある「作る」活動を中心にスタートしたものかもしれないですが、近年のメイカースペースにはミシンがあったり、編み物のワークショップがあったりと、さまざまなクラフトを含む (そして、より非ジェンダー化された) 空間になっています。目指すものも、単なる電気電子スキルの習得ではなく、「自分の思考と手で課題解決できる」という「Maker精神」の獲得です。TomさんのPACAのような場所とのコラボレーションも可能性があるかもしれないですね。– Ryuta

誰かと話しながら、何かを共有しながら、DIY

Tomさんのお話とRyutaさんのコメントを聞きながら、DIYとは、「技術」の問題ではなくて、解決すべき課題を自分で見つけていくプロセスなのかなと思いました。課題がはっきりしていれば、調べたり、誰かに尋ねたり、サポートを求めやすい。でも、作りたいものや、ゴールが漠然としている時でも、誰かと話したり、一緒に手を動かしたり、機材を使ってみたりしながら、少しずつ問題が見えてくることもあります。暮らしのなかで、ちょっと立ち寄って何かを共有できる場が、人によっては、PACAだったり、図書館のメーカースペースや、UCIMCでのイベントやワークショップだったりするのかもしれません。リスナーから、「人とのつながりのための空間・場の役割をあらためて気づかされ面白かったです」という感想をいただきました。ありがとうございます。-Mugi

■Squirrel Nut Zippers “Hell” ■ “I Am a Man of Constant Sorrow”(feat. Dan Tyminski) [Radio Station Version]from ‘O brother where art thou’■Fleetwood Mac “The Chain

 

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