No.580, May 6, 2022, 「激動の時代」、イリノイ大学で歴史学の社会的意義を学ぶwith Koji

GW、日本各地で3年ぶりのにぎわい

あっという間にGWが終わりました。Kyotoも観光地は多くの人出でにぎわいました。自宅の近所ある大文字山にもたくさんの人が集まり、「混雑」していたそうです。Mugi

今週のHarukana Showは、5月5日の「子どもの日」に収録、RyutaさんはShizuokaから、MugikoはKyotoからの参加です。Washington DCのTamakiさんからの初夏のお便りをいただきました。U-Cでは、今週から屋外でのFarmers Marketが開始(Part1)。そして、Part2&3では、昨年、イリノイ大学を卒業したKojiさんとのトークをお届けします。5月2日に収録しました。

Part1, DCから初夏のお便り、Farmer’s Market開始、UIUC 卒業式

初夏の葡萄園でワインテイスティングーTamaki

先週はVirginia州のワイナリーにワインテイスティングに行きました。ほとんどのワインを地産の葡萄から造っているこだわりのワイナリー、5種類選んで$15とお得価格、更におつまみは持ち込みOKということでポテトチップス(地方限定のOld Bay味)、チーズ、パンとハムス、チョコレートを用意。やっと新芽が出てきたような葡萄棚を見ながら外のテーブルで閉店の6時まで過ごして、日が長くなったなーと初夏を実感。この前まで寒くて長い春だったはずが、日の入り時刻は午後8時ともう夏です。イリノイからは遥かに遠かった海山川へ気軽に行けるこの地域、気に入っています。Tamaki

*Old Bay味とは?日本にも地方限定のポテトチップスありますね。いつか話題に。ーMugi

U-Cも一気に夏へ

先週のIllinois Race Weekendは、お天気が心配されましたが、Tomさんの友人が送ってくれた写真では、大勢のランナーに、応援もユニーク。今週末から、Urbana’s Market at the Square (Farmers Market)が始まります。(5/7-10/29, Saturday 7 am- Noon, Rain or Shine)。来週は最高気温が30℃前後まで上がりそうです。

■坂本真綾「走る」

UIUCは春学期の終わり、来週は卒業式

UIUCでは、Spring Semesterの最後のテスト期間、来週、5月14日(土)は卒業式(commencement)。今年は、Memorial Studiumで開催されます。

激動の時代、UIUCでの7年間を振り返る with Koji

Kojiさんは、2020年11月にHarukana Showに出演し、コロナ禍でのUIUCでの教育や、大学院の研究活動についてお話しいただきました(HS No.503 & No.504 )。その後、2021年3月に日本に戻り、4月から羽衣国際大学で1年間、講師として勤務しました。2021年5月のオンラインでの卒業式も、後から動画を見たそうです。それから1年、現在は大阪大学に勤務するKojiさん、日本での教育の現場を経験して、今、改めてイリノイ大学での7年間を振り返ります。激動するアメリカで、歴史学研究者として何をえたのか。Kojiさんのトークを3回にわたってお届けします。まとめの文章もKojiさんに書いていただきました。

Part2, UIUCの7年間、歴史学の基礎、専門を広く、深く鍛える with Koji

Part3, 激動の時代に歴史学の社会的意義を学ぶ、アクティブラーニング with Koji

1年半ぶりの出演

Harukana Showに前回出演させていただいたのが2020年の秋なので、1年半ぶりの出演となりました。前回はイリノイ大学歴史学部博士課程の学生で博士論文の完成を目指す日々を過ごしておりましたが、2021年5月にイリノイ大学から博士号を取得し、現在は大阪大学でアメリカ史・アメリカ研究・日米関係および英語を教えています。

イリノイ大学歴史学部に7年間在籍

イリノイ大学歴史学部の博士課程に2014年に入学し、その後7年間をアーバナ・シャンペーンで過ごしました。歴史学の博士号を取得するには多くの場合7〜8年かかると言われているので、平均的な年数をイリノイ大学で過ごしたことになります。

最初1〜2年目のコースワークがハード

イリノイ大学での7年間を振り返ると、最初の1〜2年目のコースワーク(毎学期3つの授業を受講する期間)が特に大変でした。また3年目になると少し余裕も出てきましたが、その年に受けることになった博士論文執筆のための資格試験の準備がしんどかった記憶があります。ただそのコースワークや試験勉強の中で得た知識、ディスカッション技術、本の読み方などは教員として教える側になった今、非常に役に立っています。私は日本の大学院にも5年程度在籍しましたが、コースワークをすることよりも学位論文を完成させることに主眼が置かれていたように記憶していますので、この点が日本とアメリカの高等教育の大きな違いだったように感じます。

3〜4年目に博士論文テーマと指導教員の選択

私の場合、イリノイ大学博士課程の3年目〜4年目の段階で博士論文のテーマと指導教員を決めることになりました。博士論文のテーマはこれまでコースワークや試験勉強で学んできたことを参考に自由に決めました。指導教員の選択も自由度が高く、博士論文を書き進める中で変更することも可能です。私の場合は指導教員2名と副指導教員3名という5人体制になりました。

5〜6年目に歴史学部のTA

在籍5年目〜6年目の段階で私は歴史学部のティーチング・アシスタント(TA)をするようになりました。私が在籍していた日本の大学院ではTAは授業・採点に関わることは認められていませんでしたが、イリノイ大学で私は教育者の卵として授業・採点の経験を積むことができました。特にディスカッション技術を磨くことができました。現在大阪大学で教えていてもアクティブ・ラーニングという学生主体の授業をすることが重要になってきており、そのような学生中心の授業を展開する上でイリノイ大学でのTAの経験はとても助かりました。全体的にイリノイ大学歴史学部のプログラムは非常に体系化されていて、博士論文の完成に向けて研究者としても教育者としても少しずつ前進していくことができるような制度になっていた点がとても良かったと思います。

専門領域の社会的意義、社会に関与し続ける姿勢

またイリノイ大学在籍中に感じるようになったことは、研究者は常に専門領域の社会的意義を考えて、現在の問題について社会全体に発信することが大切だということです。特にトランプ大統領の時代には歴史学者としてアメリカの社会・文化の問題について新聞やブログに寄稿して自身の意見を提示する先生方や大学院生が多くいました。研究者として社会に関与し続けるこのような姿勢は日本の大学で教えるようになった今も役立っており、私自身も日々歴史学の社会的意義について考え発信するようにしています。

「激動の時代」のアメリカでの貴重な体験

イリノイ大学在籍中の後半では白人至上主義を唱えるトランプ大統領が誕生し、新型コロナウイルスが世界的に蔓延するという「激動の時代」を経験することになりました。そのような時期をアメリカ研究者としてアメリカで過ごすことができたのはある意味では幸運だったと思います。日本では多数派としての経験をすることが多いですが、私自身アメリカでは有色人種としてこれまで少数派の人々が経験してきたであろう事象を経験することができたからです。特に人種主義や人種差別は今でもアメリカだけではなく世界全体で残り続けている問題で、このような問題について本で読むだけではなく実際に少数派の立場から経験することができたことは大きな財産になりました。-Koji (来週に続く)

今週のKojiさんのリクエスト曲(最近、昭和な曲にハマっている、そうです)■かぐや姫「なごり雪」■ テレサ・テン「つぐない」(窓に西陽が あたる部屋は いつも あなたの 匂いがするわ ひとり暮らせば 想い出すから 壁の傷も 残したまま おいてゆくわ….作詞 荒木とよひさ)

Champaign CountyのCOVID-19陽性者確認数、5/6現在

CUPHDの統計を見る限り、陽性者確認数はピーク時に比べて低いものの、この3週間高止まり。(4/15 :854, 4/22: 607, 4/29: 613, 5/6: 694)

Confirmed Champaign County COVID-19 Cases, May 6, 2022, 9.33 AM, CUPHD

 

 

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