No.169, June20, 2014, Tateishi風パンクロックな「イベント論」

Urbana-Champaign、St. Louis、Kyotoをつないで

今日は、UrbanaのWRFUのスタジオからは機材担当のTomさん、St. Louisからはお仕事が終わったところのRyutaさん、Kyotoの長屋からMugiko、と3地点を結んでのHarukana show生放送。そしてメイントークは、Tateishiさんのパンクロックな「イベント論」です。

Podcastは3部構成

HS Podcast No.169-1, June20, 2014:U-Cイベント情報、ワールドカップ

HS Podcast No.169-2, June20, 2014:ちょっと過激なイベント作りトークwith Tateishi

HS Podcast No.169-3, June20, 2014:Tateishi風イベント&アメリカの大学図書館トークへのコメントby Ryuta-san

ワールドカップ観戦

大学キャンパスでワールドカップ中継@Illinois University, Urbana-Champaign, June14,2014, by Ryuta-san

大学キャンパスでワールドカップ中継@Illinois University, Urbana-Champaign, June14,2014, by Ryuta-san

イリノイ大学のキャンパス内でワールドカップ中継を見ることができます。7月14日(土)、Ryutaさんも、「日本とコートジボワール」戦を観戦。ブラジル大会の場合、イリノイからは時差なく中継を楽しむことができます。しかし、日本は14時間の時差。昨日の「日本とギリシャ」の試合開始は日本時間午前7時。通勤中に、どうやってみたのでしょうか。Tateishiさんは、「職場の近所のファミレスに朝はやく入店して後半20分ぐらいまでワンセグで観ていた」そうです。「サッカーで奇跡というものをいくつか見てきたのだから、日本代表の2位通過の可能性がまだ残っていることを喜びたい。」 2014年6月20日FOOTBALL ACTIVIST

ちなみに、Ryutaさんは、金曜日の試合は、St. Louisから現地時刻と同じ夕方の5時に開始、仕事が終わると、スポーツ・パブに立ち寄って、観戦しました。

Tateishi風「イベント論」

Tateishさん、トークを収録した6月1日は、WEST HAM UNITED FCのTシャツで登場。5本指靴下の重ね履き、この夏も続けています

Tateishi@Kyoto, June 2014

Tateishi@Kyoto, June 2014

魅力的な場所+いかにたくさんの人を惹きつけ集めるか

人と人がお互いに学び合うことを志向してラーニング・コモンズや図書館が充実していくという話が続いていますが(HS Podcast No.166, No.167)、近年はあらゆる領域で魅力的な場所を作ったうえで、「いかにたくさんの人を惹きつけて集めるか」がテーマとなってきており、特にイベントごとを実施するうえでは、人集めは最大の課題になってきます。そこで今回は、いろいろなイベントづくりに関心の高いTateishiが、「イベントづくりについて思うところ」を自由に述べています。(Tateishiさんのイベント歴は長く、大学時代、結婚式場のビデオ撮影の助手をしていたそうです。)

「イベントは題名が大事」

 特に強調しているところは「イベントは題名が大事」だということ。それは単純にイベントの内容に興味をかきたてるように工夫することだけに留まらず、たとえばイベントの告知をメール等で流すときの「メールのタイトル」にも、相手がクリックしたくなるような工夫をできるだけ試みることも含まれます(たとえば、「日本の大学、このごろ焦ってませんか」という件名=イベント名のメールが届いたら、何んやろ、と気になる。)

 「誰でも来て良いイベントは、誰も来ない」

そして「誰でも来て良いイベントは、誰も来ない」と心がけておくことで、「私はこのイベントに行かねばならない」とお客さんが思えるほどに、明確なターゲット像をしぼっていくのも有効だと捉えます。そうすることで、ひるがえって多様な目的意識をもった人々をイベントに集めることが可能になるのではないかと考えます。

「チラシ・ポスターデザインに凝ったほうがいい理由」

 その他、Tateishiなりの「チラシ・ポスターデザインに凝ったほうがいい理由」や、「子どもたちの自然体験ツアーでいかにお客さんを呼ぶか、そのアイデア」といった話になっていきます。(たとえば、パンクロック好きなお父さん、ヘビメタなお母さん、サブカルにどっぷりはまっている若い親たちをターゲットに、「子供たちと一緒に自然体験ツアーしませんか」。)

なお、こうしたイベントづくりのノウハウに関する参考図書として、『人が集まる!行列ができる!講座、イベントの作り方』牟田静香・著、講談社+α新書2007年を挙げさせていただきます。by Tateishi

Ryutaさんからのコメント

Tateishiさんの発想自体が、パンクロック的、ですね。アメリカの大学図書館でも、新しいサービス、イベントを考える必要がある。そこでもイベントタイトルの付け方、グラフィックな見せ方、重要になってきます。

5月のあるひ、アゲハの幼虫発見@Kyoto, May,2014

5月のあるひ、アゲハの幼虫発見@Kyoto, May,2014

アメリカ大学図書館トークをめぐって

2週間前のRyutaさんの「アメリカの大学図書館」トーク(Podcast No.167)に、Tateishiさん、Okabeさんからも長い、熱いコメントをメールでいただきました。2人とも、アメリカの大学図書館の「利用者、コミュニティの要求と図書館側の対応」に注目しています。

「要求」に費用対効果を現実的に考えて対応 from コメントby Tateishi

アメリカの大学における「良い成績を取る=よい教育学習環境を得る=そのために授業料を支払って投資している」ということの感覚の一端が、今回の図書館の話でも通底して感じられたのが興味深いです。

たとえば、学生の要求で図書館に仮眠スペースを取ったり24時間営業をするというのは、顧客満足の観点でいえばOKなんですが、日本の場合だと「学生がなまけるのでけしからん」的な解釈で反対されそうな気がします。「学ぶこと=苦労を強いる、ガマンに耐える」ことの美徳を重んじる文化と、「苦労するしガマンもするけれども、良い成績を得るために打ち勝ちたい人々のニーズのための費用対効果を現実的に落とし込んで、可能な限り顧客満足度をあげるべく対処していく」ことの文化の違いがあるのかな、と。by Tateishi

「要求論」と「価値論」by Okabe

僕がとくに面白いと思ったのは、「図書館が人々の要求をいかにしてかなえるか」という「要求」というキーワードです。というのも、歴史的経緯によって,図書館は,人々に「いい本を読ませよう」というのは嫌う経緯があります(第二次世界大戦の思想善導の反省)。そこで図書館が取った道が「要求論」すなわち,住民の人々の本のリクエスト、すなわちこの本が読みたい!という当初を完全に叶えることであって、それは日本においては、選書すなわち図書館の蔵書の構築において「要求論」と言われています。それに相反するのは、本には固有の価値があるいう「価値論」。

図書館のニーズは、日本においては、たとえばベストセラーの貸出だとされていましたが、アメリカの(大学)図書館は、そうじゃない。その先を回りこむことなのか。コミュニティのニーズ(ディマンド?)をすくい取って,昼寝ブースを作ったりとか。ただし、それはもしかするとパターナリズムの色が出てくるかもしれません。by Okabe

6月のある日、家の壁にサナギ@Kyoto, June, 2014

6月のある日、家の壁にサナギ@Kyoto, June, 2014

多様な学習スタイルにトライアル&エラーで対応 by Ryuta

アメリカの大学図書館というのは(あるいは、すくなくともワシントン大学セントルイス校の図書館は)、ひとつの学習スタイルを押しつけたり推奨したりするのではなくて、さまざまな学習スタイルに対応できるようになっている(あるいは、しようと努力している)。学生の中にはソーシャルに(グループワークから)学ぶタイプvs 独習タイプ、身体的なアクションから学ぶタイプ vs 書物から学ぶタイプ、映像的な教材が好きなタイプ vs言語的な教材が好きなタイプ……みたいな異なる学習スタイルを持つ個人がいる、というのは(最近の?)アメリカの高等教育の研究ではよく言われていることで、ライブラリアン側のアプローチとして、少なくともそういう意識はあるんじゃないかと感じます。

うちの図書館は、サイズがほどよい、というのもあるかもしれませんが、「利用者のニーズに応える」ことについて、けっこうトライアル&エラーのようなかたちで進むことが多いような気がします。「利用者が何を望んでいるか」を決めつけて、それに対応したサービスを考えるのではなく、わりとこまめに新しいアイデアを試したり、フィードバックをもらったりしている感じですね。by Ryuta

いつの間にかいなくなった。庭でよく見かけるアゲハ@Kyoto,June8, 2014

いつの間にかいなくなった。庭でよく見かけるアゲハ@Kyoto,June8, 2014

U-Cイベント情報

ワールドカップ中継!@Illini Union, ~ワールドカップ開催期間

Bluegrass Concert@Allerton Park:2014年6月27日(金) 5:30-8:30 ブルーグラスやフォークのバンドが出演 *Food and Drink for purchase: 5:30pm-8:30pm
Suggested Entry Donation: $5/person $10/Family – Kids Welcome!

Blues, Brews and BBQ Festival@Downtown Champaign:6月27日(金) 4pmごろから、28日(土) 正午12時ごろから。

■ Superfly「タマシイレボリューション」2010年ワールドカップNHK放送テーマ曲■Quasi「Better Luck Next Time」■ aiko「夏にマフラー」

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