No.363, March2, 2018, イリノイ大学GEOのストライキ5日め

U-Cで、3月2日は何の日?

日本は桃の節句、雛祭り、Kyotoも空気が柔らかく、春の気配がします。U-CのJapan Houseでは、Girls DayのイベントがいくつUrbanaのWRFUスタジオからはTomさん、St.Louisに戻ったRyutaさん、KyotoからMugikoが番組に参加、韓国のAlexさんからは韓国の卒業式の定番ソングを教えてもらい、U-CからはTamakiさんとYukiさんからいただいた「Unofficial Day」や「GEOのストライキ」について話題にしました。ところで、今日、3月2日は、イリノイ工業大学(イリノイ大学の前身)が初めて授業を行なった日、なんだそうです。150年前(1868年)のことです。

椿が咲き始めました@Kyoto, March3, 2018

Part1, 超ローカルな「Unofficial Day」、韓国は3月から新年度

U-Cの”Unofficial”Dayとは

St. Patrick’s Day(アイルランドの聖人の命日、3月17日)は、アメリカでも地域によってはさまざまなイベントが行われます。U-Cでは、毎年、イリノイ大学の春休みの時期にあたり、多くの学生たちは不在となります。そこで大学周辺のバーが中心となって、St.Patrick’s Dayを少し前倒してイベント化したのが、通称「Unofficial」(St. Patrick’s Day)です。毎年、暴飲して羽目を外して問題が生じてもいるようです。”UI sent letter about Unofficial to parents this week“,The News Gazette, Fri, 02/16/2018

Sendaiで見つけたMade in Japanゾウ, Feb.25, 2018

イリノイ大学は春休み前ですが、韓国では、大学はもう新年度が始まっています。Alexさんからのメールです。

韓国の大学は、もう新年度

新学期にメール送るAlexです。先週オリンピックが終わる同時に冬休みも終わりました。僕はいつも学校の休みが短いと思います。今年僕は大学院2年生になりました。1年生たちが大学院生活を始め、どんな後輩たちが入ったのかが気になります。

韓国の卒業式の定番曲

ちなみに韓国では新学期が3月で始まりますが、日本は3月に卒業式がありますよね。そして新学期が4月。なので今週は、卒業式にあう曲を選びました。歌手は「015B (コンイルオビ)」、タイトルは「이젠 안녕(イジェン アンニョン)」です。タイトルの意味は「もうさようなら」です。コンイルオビは、「コン=0」「イル=1」「オ=5」「B=ビ」です。この曲は韓国の卒業式で流れる定番の曲です。by Alex

Sendaiで見つけました@Kyoto, Feb.27, 2018

Part2, イリノイ大学の初授業から150年、GEOの交渉、ストライキ5日め突入

イリノイ工業大学で初の授業が行われた日

イリノイ大学は今週の金曜日3月2日が、150年前に「イリノイ工業大学」としてアーバナのキャンパスで初授業があった日にあたるようです。(余談ですが、学校の創立記念日って、だいたい現在の学期スケジュールからすると変な時期にありますよね。いちばん最初の学生は、どういうスケジュールで授業を受けたんだろう……)by RyutaFor UI, Friday is 150 years in the making The News Gazette 03/01/2018

イリノイ大学のGEO:大学院生労働組合

イリノイ大学の大学院生労働組合、GEO(Graduate Employees Organization)については、Harukana Showでも昨年の夏、Yukiさんに活動の内容を伺いました。賃金、保険のカバー範囲、産休育休など院生TAやRAの権利について毎回火花が散るような交渉」(HS Podcast No.334)が行われてきましたが、大学とGEOの交渉はいまだ合意に達せず、今週の月曜日からはGEOによるストライキが続いています。Yukiさんからメールをいただきました。ピケという言葉を、とても久しぶりに見たような気がします。

GEO Twitter:https://twitter.com/geo_uiuc

GEOのストライキ真っ只中  Yuki

お久しぶりです!今ちょうどストライキの真っ只中で、毎日何時間もピケを歩いています。今日でストは5日目で、イリノイ大学の歴史上最長のストの記録を更新したそうです。今日も頑張って歩いてきます。こちら最新のニュースです。”UPDATE:Five days into a strike, GEO ready to talk”, THe News Gazette, 03/01/2018

ストの写真や動画はぜひGEOのツイッター、もしくはFacebookで見てみてください! もしよろしければ、ストライキをサポートしたい人は、ぜひピケットに加わって一緒に歩いてください。Chambanaコミュニティの人たちがピケに加わったり、差し入れをくれたりして大変元気をもらっています。by Yuki

授業料免除制度も重要な争点

Ryutaさんは、イリノイ大学でTA(Teaching Assistant)していた経験があり、2009年の団体交渉でも、2日間のストライキが行われたそうです。その時も、現在も争点の1つとなるのが、TAの授業料免除についてです。イリノイ大学は州立大学であり、州と州外の出身者とは授業料が異なります。大学院生は、それぞれの専門を研究するために州外の全米から、あるいは海外からの留学生も多く、TAに雇用されることによって、高い授業料がどのように免除されるかは重要な問題となります。

「星空と路」上映室、資料室2018パンフレット,「art nord]JOURNAL2号,2017

Part3, Mugiko「星空と路」上映室レポート、Ryutaさんが日本滞在中のカーラジオから

一人一人の体と暮らしと場所からの声

先週は、せんだいメディアテーク(smt)の「3.11をわすれないためにセンター」(わすレン!)主催の「星空と路」上映室( 2018年2月24日-25、資料室は2月24日〜4月22日)に行ってきました(HS Podcast No.361)。震災にまつわるさまざまな映像などの記録が2日間にわたって上映され、関連するトークイベントも行われました。

今年は、震災をめぐる場所やそこに生きる人々の暮らしや息づかいが聞こえる記録だけでなく、日本を想う海外在住者を含む多様な声や視線が含まれた映像もいくつもありました。被災地では規模の大きな復興事業が行われるその一方で、その場所に居る一人一人が自分の手、足、体で暮らしをどのように作っていくのかという葛藤が、異なる場所に生きる人の営みとも重なっていくような、開かれた問いになっていました。

異なる経験、感性、技術のコラボ

FUKUSHIMA: The silent voices』(佐藤千穂:監督・編集・ナレーション・制作、ルカ・リュ:監督、・撮影・録音・制作、2017年)では、福島市出身の佐藤千穂さんが、2015年、2016年に何回か地元に戻って撮影し、フランス人のルカ・リュさんと監督・制作した作品です。千穂さんの家族も地域の人々も放射能汚染について語ることは難しく、できるならその話題を避けて地域の中で穏やかに暮らしを続けたい。問題について知り、議論することが、そこで暮らすがゆえに難しくなる。千穂さんは、実家の家族の中にいて、その事実に愕然としながらも、理屈ではその状況を打ち破ることができません。

出演者でもある千穂さんのなかの感情と、監督としての佐藤千穂さんがフランス人スタッフとともに撮影、制作をする時に用いる論理のあいだのズレがあることが、映像を見る人にとっては、状況の内側に少しだけ入りこむことができる開かれた亀裂になっていました。アニメーションを入れた導入で視聴者をほぐし、深刻な問題にカメラとともに動きながら考える、ナレーションや画面の切り替えの速さ、重すぎない音楽など、これは、異なる感性の人たちが一緒に制作するからできる技であり、作品だなあと思いました。Mugi

「星空と路」上映室2018の感想は、ブログにも記しています。

015B 「이젠 안녕■HAN-KUN「GET UP! STAND UP!!」■荒井由実「ひこうき雲」■山口百恵「いい日、旅立ち」*Ryutaさんは、日本に滞在中、カーラジオや新幹線で耳にしたあの声、曲をじっくり聞いてみたくて、最後の2曲を選んでくれました。

Kyotoの小さな骨董市で出会った路傍の石に描かれたダルマ, March2, 2018

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