No. 801-3, July 31, 2026, ライブ空間に響きあう音と人生

Part3,「拾得」で豊田勇造ライブ、「磔磔」で友部正人ライブ

Mugikoは、2026年6月26日(金)、Kyotoの「拾得」で行われた豊田勇造さんのライブを観ました。勇造さんとは、京都シネマで伊勢真一監督『遠来〜トモベのことば〜』上映後のトークイベントでお会いしました(HS No. 796-2)。その時に、「吉田ルイ子没後2年展ー『ハーレムの熱い日々』を中心に」(ギャラリーヒルゲート 2026 年6月16日〜21日)と豊田勇造さんのライブの案内をいただきました。

人生を共に過ごしてきた曲たち

開演の15分ほど前に到着したら、空席がわずか。ステージ正面に椅子がひとつ空いていました。同じテーブルの男性2人はすでに音楽について熱く語り合っていました。勇気を出してその「かぶりつき」席に座りました。来場者は男女とも勇造さんと同じくらいの世代が多い印象でした。勇造さんの声も演奏も、初めて聴くMugikoにも体の内側にダイレクトに響いてきます。曲によってはお客さんがそれぞれに大きな口を開けて一緒に歌う。勇造さんが次に演奏するある曲のタイトルを言われた時に、隣の席の男性が、深い息をされました。声にも言葉にもならない息の振動が、Mugikoにも伝わってきました。これが豊田勇造というアーティストがファンと共に作ってきた歳月なんだろうなあと思いました。

ライブハウスの「発酵菌」

勇造さんのライブの後、拾得の店長のテリーさんと初めてお話をしました。自分でも想像していない言葉が口から出てきました。「ここには発酵菌がいますね、なんだかすごく活発で、熟成している」。するとテリーさんは、「そうでしょう!!、お店に入る前にはいつも拝んでいます」と。その後、テリーさんとの楽しい会話が続きました。ラジオでは話していないエピソードです。

ドキュメンタリー映画と生演奏のステージ

7月29日(水)には、Kyotoのライブハウス「磔磔」で「友部正人ニューアルバム『長い旅』発売記念ライブを観ました。『遠来〜トモベのことば』の登場人物の友部正人さんとお連れ合いの小野由美子さんとに対面でお会いできるなんて、不思議な体験でした。

この日のライブは、ニューアルバム制作でバンド組んだメンバー[友部正人(Vocals, A. guitar, harmonica)おおはた雄一(E. guitar, A. guitar, Vocals, chorus)伊賀航 (E.bass, Contrabass)、芳垣安洋(Drums)、吉森信(Pf, Accordion)]たちの演奏でした。磔磔のライブでは、ステージ近くのピアノの後方の席が一つ空いていて、Mugikoはそこに座ると、ピアノを演奏する吉森さんの背中とピアノの蓋に反射する姿が二重に見えました。密かな特等席でした。

バンドのライブの醍醐味、心に届く友部さんの「ひらがな」な歌声

会場は男女とも60〜70歳代が多いけれど、子供連れや若者もいました。ドラムの音が会場のさまざまな人たちの身体を一緒に揺らし、ギターやベースの異なる音色のメロディが流れを作り、ピアノの音が時にはさざ波となり時には鋭利に切り込む。個性豊かな洗練された演奏が迫りくるけれど、友部さんはそのエネルギーを吸い取って迫力を増し、それでも歌声は、「ひらがな」として耳にしっかり届き、心にやさしく入ってきます。バンドのライブの醍醐味を強烈に味わった2時間でした。

プロレス関連のイベントトーク(No. 801-2)も、拾得での豊田勇造さんのライブも、磔磔での友部正人さんたちのライブも、それぞれにそこにいる人たちの人生とつながっていて、そんなライブ空間について今週のHSでは話したくなりました。-Mugi

◼️寺尾紗穂「停電哀歌」◼️豊田勇造「東へ西へ」◼️友部正人「ぼくの宝石

曲を含む番組全体は、WRFUのShow Archive [2026-07-31-1800.mp3 (55MB)]へ。

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