Blog: 様々な語りの実践、みんなで作る会話の面白さ, May22, 2021

ラジオの声を聞く

Mugikoはラジオで話すようになるまでは、人前で話すのはとても苦手でした。緊張のあまり喉をぎゅっと絞ってしまいます。WRFUのラジオ番組を聞いた時、「あれ?こんなに普通に話していいの?」と驚きました。英語の話を理解できなくても(だからこそ)、話者の声が音として届き、いろいろなことに気づきます。

Tomさんの複数のラジオ番組、安心して聞き流せる

Tomさんの複数のラジオ番組を聴いていると、Adaputing to Audienceをさまざまに実践しているなあと思います。WRFUの11th Indianは、GenとTomの2人トーク、Indigenous People(先住民)のGenが、日々の暮らしについて自由に話し、Tomさんは基本的には相手の言葉を遮らずうなずき役。でも、時々、「私はそうは思わないけれど」と、Genの話が極端な方向へ走るのにブレーキをかけたりすることもあります。2人の会話をAudienceは安心して聞き流せる。

目に見えない聴取者への語りかけ

WRFUから月曜日に放送・配信されるCU Immigrationは、Tomさんの一人トーク番組。アメリカやU-Cの移民問題に関して、時事的な話題を取り上げます。毎週、1時間、音楽もなしに一人で話し続けるのは容易ではありません。Tomさんが大事だな、伝えたいと考えるニュースを紹介し、コメントをしていきます。この時は、普段の物静かなTomさんとは違い、話し方に抑揚をつけたり、一人で笑ったり、話の流れにアクセントをつけていきます。一人トークだからこそ、目に見えないAudienceを無意識に見て語りかけています。

明確、正確、聞きやすく

Tomさんが30年以上続けているボランティア活動があります。目が不自由な人たちへのニュース音読です(Illinois Radio Reader Service, Illinois Public Media)。科学雑誌を毎週、30分読んでいます。ここでは、話者の特徴を出さずに、いかに明確に発音し、正確に、聞きやすいスピードで読むかがポイントになります。

文脈を外して文脈をつなぐナンセンスな笑い

Tomさん自身は、ダウンタウンの番組に英語翻訳がついたYouTube動画をよく見ているようです。文脈が微妙にズレたり、想定外に文脈が外され続けるナンセンスさに爆笑してしまう。Matsumotoの絶妙な笑いの作り方、面白いわ〜とTomさんが話してました。Mugikoは今でも一人トークは苦手、対話の面白さ

私自身は、どんなふうにAudienceを意識しているのだろう。何百回ラジオ番組に参加しても、今でも一人トークはとても苦手です。でも、誰かと一緒に話していると、自身のことも楽に話せるようになりました。ゲストの話や、Ryutaさんのコメントを聞いて、なるほど!と考えさせられ、ついつい、私もたくさん話をしてしまうことがあります。Ryutaさんから「そうですね」という相槌ではなく、「そう〜です、かね」と、疑問符がついた言葉が返ってくると、少しどきっとする。そんな微妙な言葉のやり取りが面白い。でも、話がどれほど盛り上がっても、心のどこかで、この話を聴いている人はどう思うかな、意味が伝わるかな、と気になり、所々で、話の内容を確認しながらトークを進めることになります。

複数のベクトルの意識、みんなで作る物語

そんなふうに振り返って考えると、Harukana ShowのHostとしてMugikoは、聴取者に向けて話しているというよりは、複数の意識が同時に働いているような気がします。まず、番組「進行役」として、参加者の言葉をじっくり聞いて話を引き出し、番組としては、トークのはじめとおわりを作ります。しかし、聞き手に終始するのではなく、参加者の一人として、時には、自身も楽しく「語り手」になります。みんなが好き勝手に話すと収拾がつかなくなるけれど、トークの参加者が、リスナーが存在しているとどこかで意識していいると、不思議なことに、会話に「筋」ができ、みんな(ホスト、ゲスト、リスナー)で作る「物語」になります。それも面白いなあ。Mugi

 

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