No.577, April 15, 2022, 時間と場所をこえて記録をつなぐプロジェクト 第3話 海を渡った父の絵と朝日美術館で対面 

日米各地から届いた春の花

今週のはじめは数日、日本の各地では汗ばむほどの暖かさになり、春の花が一斉に咲き始めました。今週のPodcastには、日米各地(Nagano, Nagoya, Kobe,  Washington DC, Champaign) から届いた花の写真を掲載していきます。C-Uでも、Japan Houseの桜が咲いています。

Part 1は季節の話題、Part2はU-Cの気象やCOVID-19感染状況について、そしてPart3では、時間と場所をこえて記録をつなぐプロジェクト第3話です。収録は、日本時間の4月14日(木)夕方、KyotoからMugiko、ShizuokaからRyutaさんが参加しました。

Part1, 市バスの車内アナウンス、八重桜とイースターエッグ

Part2, Champaign の不安定な春気候、COVID-19陽性者数増加

Part3, 柳沢一実さんからの手紙、地元に戻った父の絵と家族で対面

日本でもイースターイベント

今週末はイースターのホリデー、Tsujinoさんから八重桜とイースターエッグの写真を送っていただきました。日本でも最近は、子供向けのイースターのイベントが行われているんですね。「先日、公園を歩いていた時に、親子でエッグハントをしている様子に出会いました。大きな音がしたので、その方向へ顔を向けると親が大きなエッグを茂みに隠していました。子どもたちが公園内を走りまわりながら探していました」Tsujino, April 13, 2022

Japan Houseの桜は見頃

先週末のBoneyard Art FestivalではC-U地区の各地で地元アーティストたちの作品が展示されましたUIUCのJapan Houseでは、縁側にKokeshiが並びました。WRFUスタッフのStuartさんから、写真が届きました。

時間と場所をこえて記録をつなぐプロジェクト第3話

UIUCの名誉教授David Plathさん(文化人類学、映像人類学、日本、アジア研究)が長野県の朝日美術館へ寄贈された柳沢健さんの絵をめぐる物語の続きです。 学芸員の丸山真由美さんから届いた朝日美術館の満開の桜とコブシの花の写真とともにお届けします。

朝日美術館4月1日から展示オープン、桜とコブシの花-丸山真由美さん

「朝日村は今が桜のちょうど見頃です。今年は開花したと思ったら、あっという間に満開になりました。その分早く散ってしまうかもしれません。朝日美術館の庭には桜とコブシが咲いています。タンポポなどの小さな花もいっぱいです。それから、先週は朝日村の村花であるカタクリも咲きました。今年はいろんな花がほぼ一斉に花開きました。4月1日から美術館はオープンしました。」-Mayumi

*朝日美術館の2022年度展示はこちらです。

長野県松本市での60年前の物語の始まり

Plathさんは、1959年から60年にかけて長野県松本市でフィールドワークを行い、’The after hours‘ (University of California Press, 1964)を出版されました。この本の挿絵を担当されたのが、松本市在住の画家柳沢健さんでした。2021年2月、Mugikoは、Plathさんより、1965年に柳沢健さんから贈られた絵と自分が行った長野県での調査記録を地元に寄贈したいという相談を受けました。柳澤健さんの連絡先はわからない、とのことでした。ここから、Harukana Showの「時間と場所をこえて記録をつなぐプロジェクト」が始まりました(詳細は、第1話:No.553-2, 第2話:No.554-2へ)。

朝日美術館への寄贈ー海を渡った柳沢健さんの絵が地元に戻る

HSにゲスト出演された大阪在住の画家植村友哉さんのご協力をえて、「春陽会」をとおして、柳沢健さんの息子の柳沢一実さんと連絡をとることができました。最終的に長野県朝日村美術館に健さんの絵とPlathさんの当時の調査記録が寄贈されることになりました。コロナ禍においてアメリカから日本への輸送に手間どりましたが、2021年秋には、全ての寄贈品が美術館に届きました。柳沢健さんは6月に亡くられましたが、息子の一実さんとご家族が、年末には朝日美術館で健さんの絵と対面することができました。父の絵とPlathさんの著書を手にとって見られた一実さんから、今年の冬、お手紙をいただきました。一部、紹介させていただきます。

柳沢一実さんからの手紙

56年ぶりに地元に戻ってくる父の絵に家族で対面

「2021年1月に日光東照宮から幟旗が届き、新聞に載った父の姿を見て中信美術会の方達からお電話をいただき、喜んでいたところへ西川さんからの突然のお電話、その内容からすぐに父のアルバムを引っぱり出して写真を確認しました。父が39歳、プラース先生が35歳だったんですね。西川さんと寄贈の件でやり取りをしている中で、父の死、晩年に舞い込んだプラース先生から資料を寄贈したいというお話、著書と一緒に56年ぶりに地元に戻ってくる父の絵、運命を感じました。寄贈の話が決まり、朝日美術館へ届いたという知らせを聞いて、母も連れてみんなで見に行きました。」

若かりし頃のプラース先生と父、モノクロ写真が動画のように会話

「経年変化したプラース先生の著書を拝見して、若かりし頃の二人が写っているモノクロ写真が動画のように笑いながら会話している姿が浮かんできました。そのとき丸山さんから、(Harukana Show: 時間と場所をこえて記録をつなぐプロジェクト)のコピーをいただきました。西川さんから最初にお電話を頂いた時からの事がよく分かり、何度も読み返し涙しました、ほんとうにいい話で感動いたしました、ありがとうございました。」2022年1月28日(柳沢一実さんのお手紙から抜粋) 

Plathさんと健さんのそれぞれの人生と遥か離れた場所とのつながり

一実さんからのお手紙は、英語に訳してChampaignのSavoy在住のPlathさんにメールでお送りしました。ご家族が柳沢健さんの絵に会うことができたことを喜んでおられました。Plathさんは現在91歳、日米をつなぐ活動を今日まで長年続けてこられました。そして柳沢健さんが絵と共に地域での人と人の関係を大切にされてこられたからこそ、Champaignと朝日村という遥か離れた場所がつながったのだと思います。

さまざまな媒体を駆使した情報と人とのつながり

HSの番組スタッフ、植村友哉さん、春陽会の東北新研究会の方々がコロナ禍においても、ラジオ、インターネット、書籍、電話、郵送などの異なるメディアを使い、情報を集め、Plathさんと健さんの60年の足跡をたどり、David Plathさん、柳沢健さん、柳沢一実さん、丸山真由美さんの関係がつながっていきました。2022年3月に真由美さんから届いたメールには、地元に戻り、朝日美術館の所蔵品として改めて額装された柳沢健さんの絵の写真が添付されていました。

人が人をつなぐー60年前の記録を今に届ける

柳沢健さんの絵と、Plathさんの松本市での調査と暮らしの記録が、長い歳月をへて寄贈者と受け入れ側の双方の希望によって、アメリカから朝日美術館に届けられたのは、稀有な出来事だと思います。遠くにいても近くにいても、どんな厳しい状況においてもメディアが発達したとしても、人と人をつなぐのは人だと、感謝をこめて、改めて思いました。-Mugiko

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C-U地区、UIUCでCOVID-19感染再び増加傾向

UIUC JPN COVID-19 TOWN HALLのTatsuyaさんからのC-U地区のCOVID-19に関する状況アップデート(4/11/22現在)を共有します。最新の情報は、TH のTwitterをご覧ください。

▶︎Champaign郡, UIUCキャンパス共に新規感染者数が増加中。特に4月6~7日以降は感染増加速度も上昇に転じており、爆発的な感染拡大につながる恐れがある水準。▶︎詳細な分析によると、春休み明けの感染ピークが一度落ち着いた後に再度拡大に転じており、潜伏期間や検査の時間遅れを考慮すると、4月2~3日の週末のイベント・集会が原因で感染拡大に拍車がかかっている模様。正確な結論は導けないが、イスラム教のラマダン月開始に伴う人的交流や集会が原因である可能性。▶︎UIUCでは、直近1週間、特に大学院生の検査陽性率が顕著に高い。▶︎UIUCでは、現状の傾向が継続した場合、早ければ来週にも屋内での全面的なマスク着用が再度導入される可能性。▶︎現在の傾向が今後も継続する場合、来週以降にTown Hallを再開する予定です。-Tatsuya

Confirmed Champaign County COVID-19 Cases, April 15, 2022, 9.31 AM, CUPHD

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