No.166 May30, 2014 Learning Commonsで「会読」,知的好奇心をキックするwith Okabe-san

お詫び

放送開始後、インターネット接続に不具合が生じ、日本からの音声が途絶えました。お聞き苦しく、たいへん申し訳ありません。スタジオからTomさんが、英語で状況を説明、最初の2曲をかけてくれました。■新沢としひこ「ヒヨコピィピィ」、■東京ヒップホップ「私のヒヨコ」。ラジオをお聞きの皆さんは、突然に、「なんで、ヒヨコ?」と思われたかもしれません。

Cristal Lake Park@Urbana, May28, 2011

なんで?,Cristal Lake Park@Urbana, May28, 2011

今日は、こんな季節の話題から入るはずでした。

ヒナたちの季節

京都の鴨川では、小ガモたちが親たちについて、必死でえさを探しています。河川敷を歩いていると、知らない人からも、よく声かけられます。おじさんが、自転車をとめて、「あっちにコガモおるで〜」と指差して教えてくれたり、えさをやっているおばさんが、「今年は藻が少ないからね〜」とつぶやいたり。昨年の9月の台風18号で京都市内の河川も氾濫し、多くののものが流れてしまい、餌が少なくなった、というわけです。

コガモコガモ@Kamogawa, May14, 2014
コガモコガモ@Kamogawa, May14, 2014

今ここは、過去の流れの続き、未来の入り口なんだなあ、ヒナたちの季節だなあ、と思って、ヒヨコの曲をお届けしました。シャンペーンも、ガチョウの子供がぺたぺたと道路を横切っている季節でしょうか。

Podcastは、後半のトークを中心に(HS Podcast No.166)

今日のPodcastは、後半のOkabeさんのトークです。

 

Okabeさんは、図書館情報学を専門とし、Ryutaさんの友人です。2013年2月にイリノイ大学U-C校を見学にこられた際に、Harukana Showに出演していただきました「HS Podcast No.100 February22, 2013 ハッピー100回!雪をとかす熱いライブラリートークwith Yukinori-san」。

現在は京都の同志社大学のLearning Commonsにアカデミックインストラクターをされています。LCは、日本の大学では、最近よく耳にする言葉です。そのなかでも、京都の同志社大学のLCは最大級、と聞いて、MugikoはOkabeさんを訪ねてゆきました。

 ■Learning Commonsで「会読」with Okabe-san

Learning Commongs@Doshiha

Learning Commongs@Doshiha

 意外にも狭い?ー多数の利用者

同志社大学の良心館2&3FにあるLearning CommonsLCに足を踏み入れて、「意外に、狭い」、という印象を受けました。というのも、利用者が多く、私が入館したときも、どのエリア(「グループワークエリア」「インフォダイナー」「グローバルビレッジ」「マルチメディアラウンジ」「グループスタディーズルーム」「ワークショップルーム」)も、ほとんど満席。1日の利用者は、4000〜5000人にのぼるそうです。

Info Diner@Learning Commons HP, ©Doshisha Uni.

Info Diner@Learning Commons HP, ©Doshisha Uni.

 議論をシェアーする仕組み

グループディスカッションをしながら、議論の内容をテーブル横のボードに書き、パソコンの画面を映し出し、ディスカッションを「かたち」にしながら議論をシェアーしてゆく充実した設備が整っています。エリア間に敷居がないので、利用者の熱気がフロア全体に伝わります。by Mugi

Info Diner@Learning Commons©Doshisha. Uni.

Info Diner@Learning Commons©Doshisha. Uni.

Okabeさんのお話

今、なぜ、ラーニング・コモンズ?そもそもLCって何?

アメリカでは、図書館にPCを設置した情報技術の環境整備するInformation Commonsから始まり、図書館の自主的学習を人的に支援してゆく体制を充実させるLearning Commonsへと展開してゆきました。日本でも注目され、近年では、多くの大学で盛んに取り入れられています。日本のLCを支える思想が、課題をみなで取り組む恊同学習、いわゆるActive Learningです。

 「会読」の精神

LCの活動に関わるにあたってOkabeさんが参考にしたのは、日本の江戸時代の「会読」(前田勉『江戸の読書会—会読の思想史—』平凡社、2012)です。藩校や寺子屋では、素読や講釈といった教授法だけでなく、参加者が身分制度をこえて討論する読み会、「会読」が行われていました。

 ネット上のつながりをリアルな場へ

現代社会は黙読が中心、またヨーロッパ式の知識注入型の教授法が中心となっているけれど、図書館的な場所でしゃべりながら学んでもいいんじゃないか、とOkabeさんは考えています。同志社大学のLCの建設も、SNSのつながりだけでなく、実際に会って話す場を開く、インターネット上のつながりをリアルに落とし込むというコンセプトがもとになっています。

 アメリカの大学に近づいた?

Okabeさんは、2013年にイリノイ大学の学部生用のライブラリーや地域の図書館を見学しました。広いフロアで、学生たちが飲み物を持ち込んで、自分たちで椅子を動かしてそれぞれのスタイルで学んでいました。地域の図書館も、住民にとって多様な利用法があり交流の場になっている*、という印象を受けました。

 *日本でも小布施町の図書館、まちとしょテラソは、「交流と創造を楽しむ、文化の拠点」となることを理念としています。by Okabe 

同志社のLCでの活動は、イリノイで見た図書館の風景に、少し近づいたかな、とOkabeさんは思います。また、LCという場をとおして、同じ科目を受講する学生たちのあいだでの関係ができたり、LCのスタッフ同士での研究会が始まるなど、ある意味では、学内のコミュニティを生み出す場にもなっています。

 知的好奇心をキックする

時には、「学生たちにそこまで手厚く指導しなくても」と言われることもあります。しかしOkabeさんたちスタッフは、学生たちに「教える」わけではありません。何かをしたい学生たちが、勇気を出して相談にきたときに、「できるよ!」と背中をおす、具体的なアドバイスをする助言者の立場です

学生に熱く対応するOkame-san@Doshisha

学生に熱く対応するOkabe-san@Doshisha

 学生たちの知的好奇心をたきつける、そのためには、さまざまなイベントを企画、仕掛けも作ってゆきますが、何よりも、スタッフがそれを楽しむキックスターターになることが大切だ、とOkabeさんは考えています。

LCのワークショップ見学記〜えっ、あの「Happy」を?

Mugikoが同志社大学を訪ねた2014年5月26日にはLCのプレゼンテーションコートでは、同志社女子大学の上田信行氏による、「LOVE LEARNING ~Designing Playful Libraries」というワークショップが行われていました。LCのサイトには、「図書館をどう使ったらプレイフルになるか?その使い方と、環境デザインの両面から考えるワークショップ」、説明されています。

コートには、40名ほどの学生や、10名ほどの教職員も集まっていました。最初に、Pharrell WiiliamsのHappyのPVが、大きな画面に映し出されます。そして、6つほどの班に分かれLC何の各エリアで8秒ほどの短い映像を作成、これをHappyの曲に合わせ編集、90分のワークショップの終わりには、LCを紹介するリズミカルなフィルムが出来上がります。ワークショップスタッフが、その映像を編集をするあいだに、参加学生たちは、LCと図書館をつなぐさまざまなアイディアをグループでディスカッションします。

大学のラーニングコモンズで、あのHappyのPVを?私も、最初はびっくり。これは、映像制作が目的ではなく、参加者がLCという同じ問題を考える、心身を使って場所にふれ、つながる「仕掛け」なのだと思います。その次に、テーブルを囲んでグループディスカッションで、具体的な議論に入り、LCの使い方、「仕組み」について考える。遊んでいるようですが、難易度の高い課題をこなすワークショップとなっています。これがOkabeさんがいう、「遊び」ながら学ぶ、ということなのかな、と思いました。来週は、Ryutaさんと、アメリカの図書館的な空間について、おしゃべりの続きをしていきたいと思います。by Mugi

イベント情報

◎第2回 Homer Soda Festival:5月31 (土) 10am〜Champaign-Urbanaの近所の町Homerで開催されるソーダ (炭酸飲料) のフェスティバル(各地の「地サイダー」が集合)。

◎ 第15回 PechaKucha Night:5月31 (土) 7:45pm開場、8:20pm開始@Krannert Art Museum (500 E Peabody Dr. Champaign) *Pecha Kuchaとは

Allerton’s Irish Fest@AllertonPark:6月6日(金)5:30pm-9pm 6月6日(金)  今回はアイリッシュ・ミュージック

後半の曲:■ Starlight Orchestra & Singers「動物たちとおしゃべり(ドクター・ドリトル)」■ 嘉門達夫「学校の先生」

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