2021年の女子会、コロナ禍の国境を越える移動
SayakaさんとKyokoさんの1年ぶりの「女子会トーク」です(昨年までのお話:No.489-2, No.490)。2人とも国際結婚し、Sayakaさんは南仏Albiに住み、1年のうち4ヶ月を息子のYutaくん(中学1年生)と実家がある三重県伊勢市で過ごしています。Kyokoさんは奈良県生駒市でフィンランド人の夫とNaomiさん(小学校4年生)と暮らしています。Kyokoさん、Sayakaさん、Mugikoは同じ大学で教えています。国際交流センターの所長としての業務に忙殺されるKyokoさんとフランスに戻る直前のSayakaさんですが、猛暑の中でも、2人の多文化トークの迫力には圧倒されます。Mugi
今週のトーク前半は、コロナ禍の帰国とフランスのワクチン接種義務化の動きについてです。来週お届けするトーク後半では、日本の中学校に入学したYutaくんの制服やクラブ活動話と、小学校高学年となったNaomiさんの夢についてです。今週のPodcastは、Syakaさんに文章をまとめていただきました。Mugi
Part2, コロナ禍の帰国、ホテルでの隔離
Part3, 自由の国フランスでのワクチン接種義務化
出国制限、空港でのPCR検査、3日間の隔離
Sayakaさんは今年も3月中旬にフランスから日本に移動。フランスがEU以外の地域に国境を閉じていた為、出国できるかどうか心配でしたが、3月11日フランス政府が韓国、オーストラリア、日本、ニュージーランド、イスラエル、シンガポール、イギリスへの自由な渡航(特別な理由を必要としない)を認めてほっと一息。PCR検査陰性など何種類もの書類を持って出発。ガラガラの飛行機にゆったり座り、到着した関空では梅干しとレモンの写真を見ながら唾液検査をし、関空の日航ホテルに3日間隔離されることになりました。
詳しい情報を知らされていなかったので、Sayakaさんたちはどこに連れて行かれるのかわからず、ちょっとした冒険気分を味わったそうです。ホテルでは警備員が見張る廊下へ出ることも禁止され、窮屈な思いをしましたが、快適なホテルで久しぶりの日本のお弁当をいただきました。フランスでもコロナ禍で出かけることがない日々だったので、ホテルでのちょっとしたバカンス気分を息子のYutaくんと楽しみました。隔離施設を出所した後は2週間の自宅待機。待機中は毎日その日の体調を厚生省に連絡する必要がありました。
マクロン大統領の演説、ワクチン接種の義務化
7月12日マクロン大統領が国民に演説し、医療関係者、高齢者施設など介護に関わる職員等はCOVID-19ワクチン接種を義務化することを発表しました。ワクチン接種を拒否した場合、給料は支払われず、失職する可能性もあるという厳しいものです。7月下旬から段階的にレストランや美術館、長距離列車などを利用するにはワクチン接種を済ませるか、PCR検査の陰性証明書が必要になることも決まりました。
9月からPCR検査の有料化
日本滞在期間中にワクチンの接種をすることができたなかったSayakaさんはフランスで夏のバカンスを楽しめそうもなくガッカリ。その他にも接客が伴う仕事をしている人達にも強く接種が推奨され、雇用主は新規で人を雇う場合ワクチン接種を済ませてないことを理由にその人を雇わなくても罰せられないことになりました。PCR検査は今まで全て無料でしたが、9月からは有料になる予定です。最初は12歳以上もこれらの決まりの対象になる予定でしたが、批判が多かった為すぐに撤回されました。
世論の6割政府方針支持、ロックダウンだけは避けたい
マクロン大統領の発表2日後から各地で義務化反対のデモが繰り広げられているものの、世論の6割が政府の方針を支持。このままだとバカンスが終わった後に再びロックダウンとなる可能性があり、既に3度のロックダウンを経験済みのフランスはそれだけは避けたいようです。
「私はあなたの自由の犠牲となる、それはエゴイズムだ」
7月25日には再度マクロン大統領が「あなたがワクチン接種をせず私に感染させたとしたら、私はあなたの自由の犠牲者となる。それはエゴイズムだ」とワクチンを接種しない国民に明瞭なメッセージを発信。日本との違いがおもしろいとSayakaさん。
EU圏内の「衛生パスポート」