SKU2021トーク後半, 大変だったけれど、いい変化もあったよね
本日のメイントークです。先週に続きSKU(Students of Konan University )2021のTokiさん、Mitsukiさん、Aoiさんが出演しています。3人は、Kobeにある甲南大学文学部社会学科の3年生、「発展研究F(メディアコミュニケーションと表現Ⅱ)」を受講しています。MugikoとTsujinoさんがこの科目を担当し、受講生は、Harukana ShowやMedia ROCCOの番組制作に参加しながら、地域メディアなど、オルタナティブメディアの可能性を考えます。先週は、コロナ禍でのクラブ活動やバイトについて話題にしました(No.560-1)。今週は、大学の授業履修への影響や、「たいへんな時だけど、いい変化もあったよね」と話しています。
本日のPart1(U-CのCOVID-19感染状況)は、No.561-1をご覧ください。Par2&Part3は12月14 日にZOOMで収録、Part4は12月23日に甲南大学で収録しました。また、3人から写真と文章を投稿していただきました。
Part2, 対面とオンライン授業の混合、コロナ禍で始まった学年with SKU2021
Part3, コロナ禍で起きたポジティブな変化 with SKU2021
Part4, インフォーマルな継承の難しさby Ryuta、SKU2021初対面!
変化した履修の組み方
コロナ禍で履修の組み方も変わりました。甲南大学は対面とオンラインのミックスで、この発展研究Fもオンライン授業です。1日の中で対面とオンラインの授業が混在するスケジュールになることもありとても大変です。社会学科の授業はミックスが多いですが、実験などが多い理学部の授業は対面が多く、その他の学部では専門分野によってはオンライン授業が中心となる場合もあります。同じ大学の学生でも、専門や選択によって履修登録の内容は一様ではありません。
コロナ禍以降に入学した後輩たち
大学生活がオンラインで始まった世代の学生たちが、履修登録やクラブ加入などについて最初、どのように情報を集め、そして友人をつくっていったのか、と思います。大学3回生にとっては当たり前に知っていることが、下の学年の学生は、「ここに行ったことない」「ここの使い方わからない」(例えば、学内での印刷方法)といったことが多々あり、驚かされます。
コロナ以前では、4月には新歓祭があり、新入生は校内を歩くとさまざまなクラブからの勧誘を受けていました。そこで部活についての話を聞くついでに履修登録の方法や授業の内容などについて上級生から教えてもらうこともできました。
ところが、コロナ禍においては、チラシの配布も学生どうしが直接に話す機会もありませんでした。それでも、部活やサークルを自分から探してダイレクトメッセージを送ってきてくれた後輩もいました。そのような困難が沢山あった学年に比べると私たちの代はまだましだと思えますが、しかし、私たちも普通に過ごせてた時代があったからこそ、コロナ以前と以後の大きなギャップの大きさに直面し辛いこともいろいろありました。
コロナ禍で起きたポジティブな変化
困難によって見えなくなりがちですが、いい変化もありました。
オンラインから対面授業に戻り、友人たちと以前より深い会話-Toki
Tokiさんは学科の友達との仲が前より深まりました。1回生の時は毎日授業で会っていましたが、その後、オンライン授業の期間をへて、久しぶりに対面授業に戻った時に、教室で会う友人たちと以前よりよく話し、親しくなれました
新しい趣味にチャレンジ-Mitsuki
Mitsukiさんは、大学でのクラブ活動は休止、アルバイトも解雇され、自宅で過ごす時間が突然に増えました。そこで、やってみたかった編み物に挑戦。アニメも見始めました。『鬼滅の刃』に、ハマってしまいました。
お家居酒屋、両親と深い会話-AOI
Aoiさんはアルバイトは続けたけれど遊ぶ機会が減ってお金が貯まったので、今まで手を出しづらかったものを買ってみました。例えば、化粧品。普段は安価な「プチプラ」を使っていますが、デパコス(デパートで販売されている高級コスメ)をオンラインで初めて購入しました。また、自宅で両親とお酒を飲む機会が増え、居酒屋風のお品書きを作って「おうち居酒屋」を楽しむようになりました。-SKU2021
コロナ禍を経験した私たちのこれからの大学生活の目標
Mitsukiさんは、「会える時に出来るだけ友達に会っておく」が目標です。会いたい時に会いたい人に会えないという辛さを経験して、友達といっしょにいられる幸せを実感したからです。
Aoiさんは、「あの時ああしとけばよかったという後悔を無くす」が目標です。コロナ禍のために海外旅行ができなかったことを後悔しているためこの目標を立てました。したいと思ったことはその時するべきだということを痛感したコロナ禍でした。
そしてTokiさんは、「この3人が授業で対面で会えること」が目標です。私たち3人は、ずっとオンラインで授業をしてきたので、実はまだ会って話したことがありません。せっかくお互いの知らなかった面もたくさん知れたし、いつか直接会って話してみたいです。-SKU2021
コメントbyRyuta, 草の根に伝えられてきたインフォーマルな知識
大学の日常、授業や (教職員の) 業務といった「フォーマル」 な部分はリモートでもそれなりに回るようになってきた印象ですが 、そうでない「インフォーマル」な部分は、 このパンデミックでどれくらい変わるのか、 それとも変わらないのか、どうなのでしょうね。 特に「新歓」のような行事は、いますでに1年生、 2年生と経験していない世代がいて、 もし来年4月も対面に戻らなかったとしたら、 経験のある代が基本的に4年生だけになるということに……。
(余談ですが、関東地方では大学の学生の学年も「1年生、 2年生……」のように数えます。)
(大学町である) C-Uにいたときも感じたことですが、 学部生が約4年で入れ替わる、というのは、 社会のほかの部分のサイクルからすると特別なことなのだなと思い ます。もちろん、だからこそ、 大学生であるみなさんには1年1年の体験が大切なもので、 それが奪われた影響もとても大きなものになってしまうのですが… …。
授業の履修に関するインフォーマルな知識も、 トークの中で言われていたように新歓などを通じて伝えられていた ところが大きいと思うので、今どうなっているのか、 今後どうなるか気になるところです。出身校ではないですが (日本での大学生時代に) サークルで出入りしていた某大学では、 新歓に合わせて授業や教員の課題や採点の傾向などを網羅した情報 誌のような冊子が作られて配布されていました。ただ、 こういうのも、ある意味、 ウェブ上などとはちがって情報が残らない冊子媒体だから許容され ていた部分もあると思うので、どうなっているんだろう、 と思います。ーRyuta
異なる場所からの声を伝え記録しながら、今をその先に紡ぐ-Mugi
SKU2021の希望を受けて、今年最後の授業を対面にしました。「先生はテレビの人みたいに思っていた」「背丈が違うんや」と、直接の出会いをそれぞれが新鮮にうけとめていました。また、Ryutaさんからのコメントをうけとって、「自分たちが言いたかったけれどうまく表現できなかったことを、わかりやすくまとめてくれて、伝わっていてうれしい」「日本のなかでも、関東と関西は違うんや」と感想を述べていました。
想定外の状況が続く日々の中で、「今」を知ることはなかなか難しいけれど、世界の異なる場所からの声を番組で伝えながら、今をその先に紡いでいくことができたらと思います。Mugi
■Mega Shinnosuke「明日もこの世は回るから」■安室奈美恵「Chrismas Wish」■band aid「Do They Know It’s Christmas? (Performed at Live Aid, Wembley Stadium 1985)」