No. 692, June 28, 2024, AM-KO7月閉店。「時間と場所をこえて記録をつなぐプロジェクト」第7話ー呼応する声 with SKU & 朝日美術館

時々、蒸し暑いU-C、Wataruさんが移動?

Part1では、U-C 在住のWataruさんと久しぶりにおしゃべりしました(6月21日収録)。U-Cも蒸し暑い日があり、Wataruさんは夏バテ気味。日本を離れてはや6年、イリノイ大学の地理学専攻の大学院でGISを専門に学び、昨年PhDを取得、その後もUIUCで研究を続けてきましたが、8月から他大学にAssistant Professerとして就職が決まりました!! アメリカの大学の就活、引越準備話は、来週へ。今週は、U-C情報を届けてもらいました。

Part1, Wataruさんとのトーク、AM-KOが7月に閉店

AM-KO、韓国&アジア系食材店、7月に閉店

ChampaignのAM-KO Oriental Food and Giftsが7月に閉店します。First StreetとSpringfield Avenueの交差点にある、韓国系のこじんまりとしたお店です。開業が1978年*。広くアジア系の食材(野菜やお菓子や、日本料理でもよく使う調味料、etc.)や冷凍食品(薄切りの肉や納豆なども)、お米もあり、品揃えは適度に豊富。キャンパスから遠くなく、車がなくても自転車で気楽に立ち寄ることができます。現在のようにアジア系の大きなスーパーマーケットがない時代に、身近にAM-KOがあることで、日本からの留学生にとっても、有り難かったと思います。寂しいなあ。

*Alyssa Buckley, “AM-KO will close permanently this July” Smile Politely, June 3, 2024-1:00 pm.

「時間と場所をこえて記録をつなぐプロジェクト」第7話

呼応する声-SKU & 朝日美術館

Part 2, これまでのお話とProf. David Plathと甲南大学

「時間と場所をこえて記録をつなぐプロジェクト」です。5月お届けした第6話でも、これまでの経緯をお話ししています。

·No.553-2, Oct.29, 2021, 時間と場所をこえて記録をつなぐプロジェクト第1 with D. Plath & 柳沢健·No.554-2,Nov.5, 2021, 時間と場所をこえて記録をつなぐプロジェクト第2話・Illinois&Nagano with D. Plath & 柳沢健&朝日美術館·No.577, April 15, 2022, 時間と場所をこえて記録をつなぐプロジェクト 3海を渡った父の絵と朝日美術館で対面 ·No.607, Nov. 11, 2022, David Plath, ‘So Long Asleep’、つながりをつなぐ·No.625, March 17, 2023, 時間と場所を越えて記録をつなぐプロジェクト第4話 60年前の柳沢健さんのScrap BookD. Plathさんからの航空便·No. 659, Nov. 10, 2023, 5話ー伊勢志摩の調査:Plathさんと MoritaさんとKoharaさんNo. 686-2, May 17, 2024, 「時間と場所をこえて記録をつなぐプロジェクト」第6話、柳沢健の展覧会とDavid Plathとの出会いの足跡

UIUCとKonan University (Kobe)は、1976年から交換留学(Year in Japan)が始まり、他大学も連携し今日まで展開しています。Plathさんは、この制度の設立に尽力されました。2024年5月、甲南大学「メディア文化論」でプロジェクト第1-6話と朝日美術館で開催された柳沢健さんの絵の特別展について紹介しました。現在の甲南生たちが、この物語をどのように受けとめたのでしょうか。SKUのメッセージの一部をお届けします。

Part3, SKUの〜宛のメッセージと朝日美術館、Mayumiさんからの応答

このPodcastに掲載する柳沢健さんの絵は、柳沢一実さんが、Plathさんが下宿していた有明村から眺めたであろう風景画を選んでMugikoに送ってくださいました。絵を見て泣いてしまいました。ありがとうございます。Illinois-Nagano-Hyogo-Kyotoが時間と場所をこえてリンクしていきます。

「様々な根っこを持つ人が愛する柳沢さんの絵」朝日美術館宛

朝日美術館がプラースさんからの寄贈を快諾してくれたことで、また展覧会を企画したことで柳沢さんの絵が様々な人の目にふれることとなった。朝日美術館はこのプロジェクトを語るうえで欠かせない キーパーソンだと感じた。個人的には、訪れた人々が「故郷は違うけれど心にくるものがある」と感動していたという話が心に残っている。-SKU-Gさん

「柳沢健先生の作品の今後について」朝日美術館宛

展示会が終了してしまえば、柳沢健先 生の作品は返還され、今後鑑賞することができなくなってしまうのでしょうか。もしくは美術館内に所蔵さ れるのでしょうか。また一案として、柳沢健先生は身近な風景の作品が多いですが、朝日村の風景ととて もマッチングしていると感じるため、朝日村の至る所に柳沢健先生の作品を点在させるのはどうでしょう か。-SKU-Hさん

「普遍性の生み出す感動」 朝日美術館宛

柳沢さんの作品は知らない人でも「なつかしい」と感じることができると、丸山真由美さんがおっしゃっていました。革新的であればあるほど評価され人が集まる現代で、誰でも共通の感情が持てるという普遍性の魅力を最大限伝え、感動を与えたという点に感銘を受けました。最近は企画展によって人を集める美術館などが多いですが、 やはり作品を通して地域の歴史に触れる場は良い学びを与えると気づくことができました。SKU-Iさん

「柳沢先生の作品を見て感じたこと」柳沢健先生 宛

私は芸術や絵画について詳しくありませんが、柳沢先生の作品を見てあたたかい気持ちになりました。 私は現在大学の近くで下宿をしており、3ヶ月に1度ほど帰省をしています。….私の地元は1時間に1本しか電車が通らないような田舎で す。柳沢先生の作品は緑が多く、私の地元の風景によく似ています。どこでも見かける田舎の景色かも しれませんが、私には地元のあたたかで美しい景色に見えます。SKU-Jさん

私も柳沢さんの絵を見るとホッとした気持ちになれます。それは絵が上手だから、色使いが綺麗だからなどだけではなく、その一枚の絵からその土地、そこに住む人の暖かい心が伝わってくるような気がす るからです。柳沢さんの絵を見に行ってみたい、自分の目で見てみたいなどの感情が芽生えます。こう言ったことから、時間や場所をこえてつながるということを理解できたような気がします。SKU-Kさん

朝日美術館、柳沢健さん宛のメッセージを読みながら、「絵」はさまざまなメッセージを届ける豊かなメディアだなあと思いました。「見慣れた風景」が絵というかたちになったときに、心の窓が開かれたり、ふいをつかれたりします。柳沢健さんの絵を街中に飾るという学生の提案も素敵ですね。-Mugi

「人の心を動かすメディア」Prof. David. Plath宛

『白馬三山』などの絵やほかの資料を地元に返したいという願いがかなってよかったし、メディアは時代や 時間と関係なく人に色々な風景や記憶、人の想いを届けることができるということを改めて実感しました。 柳沢宅に訪れるのも柳沢宅の連絡先を知るのも朝日美術館とつながるのもすべて沢山の人と情報が関係 していて、場所や時代をこえて人の心を動かしつなげられるメディアの素晴らしさを感じました。メディアを 通してPlathさんの願いをかなえられたのは、PlathさんがThe After Hoursで描いた情景や西川さんにあてたメール に綴った記憶の景色からPlathのその場所に対する大切な思いや考えが人に伝わり、人の心を動かした んだと思いました。SKU-Lさん

「つながりが広がっていく」Prof. David. Plath宛

プラースさんが柳沢さんの絵やフィールドワークの記録を返したいという依頼を西川さんにしたこと により、柳沢さんの息子さんが、父の柳沢健さんという存在をとおして、プラースさんや、朝日美術館、HS の人々といったたくさんの人とのつながりを掘り起こし、明らかにしたり新たなつながりが生まれました。 ….プラースさんが亡くなった後も記録や、既存 のつながりを通して、さらにつながりが広がっているのを感じました。そして、西川さんのお話をとおして私 たち甲南大学の学生にもつながりが生まれ、その中でも私はつながりの広がりについてより具体的なイ メージを持つことができました。このようなきっかけをくださったプラースさんに感謝いたします。SKU-Mさん

SKUの皆さんの素敵なメッセージ、ありがとうございます。声に出して読むと、さらにじ〜んときました。朝日美術館の丸山真由美さんから返信をいただきました。-Mugi

朝日美術館からのメッセージ

まずは、今回のプロジェクトの意義を真摯にくみ取り、感想や提案を綴ってくださった学生の 皆様に感謝申し上げます。 私たちもプラース先生と柳沢先生の出会い、そして何十年経ても変わらないつながりに胸を打 たれました。 プラース先生が送ってきてくださった絵画は本当にきれいな状態で、資料もきちんと整理され ており、ずっと大切にしていてくださったことが良くわかりました。

人生の終盤となり、そのまま放っておくこともできたでしょうが、プラース先生はその絵や資料を葬り去りませんでした。 その想いをくみ取った方が行動を起こし、メディアを使い、プラース先生を私たちにつなげてくださいました。 情報を瞬時に広範囲に届けられる点で、現代のメディアの力は本当に大きいと思います。 でも、情報が届いたとしても、そこから実際に動き、実現させていくのはやはり人です。 人と人とのつながりが何ものをも凌駕することに改めて気づかされました。

今回展覧会で展示した柳沢先生の絵は、すべてではありませんが美術館に寄贈いただけたので、また展示する機会もあるかと思います。 長年、柳沢先生が絵に注ぎ込んできた想いはこの先も伝えていけると思います。 作家の想いを大事に残し、次へつなげていくことを大切にしながら、これからも美術館運営に 取り組んでまいります。

このたびのプロジェクトでは、西川先生に大変ご尽力いただき、ありがとうございました。 いつも心温まるメッセージを届けてくださり、感謝しております。これからもHarukana Showで、たくさんの素敵な出会いをつなげていってください。

朝日美術館 丸山真由美

真由美さん、心強いメッセージをありがとうございます。美術館や歴史民俗学資料館という場所があり、真由美さんや柳沢一実さんをはじめさまざまな方たちが現場で動いてくださったことによって、遠くアメリカ、イリノイ州のPlathさんの記録と記憶と関係がつながり、さまざまな声が響きあうことができました。そして、研究者として原点を大切にされたPlathさんの意思と活動、そこにある風景にこだわり人とのつながりを慈しんでこられた柳沢健さんの表現と作品に、敬意を表します。-Mugiko

■odol「歩む日々に」-Kanaさんおすすめ ■Enya「On My Way Home」-Satakenさんおすすめ

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