No.637, June 9, 2023, 「心もほっこり」。「図書分類」の続きの話。

関東甲信も梅雨入り、季節の香り

今週の番組収録は、6月9日。MugikoはKyotoから、RyutaさんはShizuokaからの出演です。この日、関東甲信でも梅雨入り、また台風3号の影響も受けて、週明けにかけて日本各地で激しい雨が降りそうです。U-Cは、過ごしやすいお天気が続いているようですね。それぞれの場所で、どんな季節の香りがしていますか。

Part1では、甲南大学「メディア文化論」受講生からの「自分語り企画」をお届けしました。今日紹介したのは、「季節もほっこり心もほっこり」。Part2&3では、Champaign在住のWataruさんからのメッセージを受けて、Ryutaさんが図書分類のお話を詳しく解説しています(先週の分類話:HS No.636)  。今日の新しい単語は、LCC (Library of Congress Classification) とISBN (International Standard Book Number) です。

Part1, 「季節もほっこり心もほっこり」-SKU「自分語り企画」2023

Part2, GISの図書分類は多領域に、米国議会図書館分類法(LCC)

Part3, 書店で便利ISBN、「本と出会うため」のそれぞれの工夫

MugikoとTusjinoさん、そして、Akiさんは、甲南大学文学部の「メディア文化論」という科目を共同担当しています。100人あまりの受講生が、5月にHarukana Show2023「自分語り企画」を考えました。6月は、そのなかからいくつかを紹介していきたいと思います。Mugikoがシリーズになったらいいなあと思ったのは、こちらの企画です。

季節もほっこり心もほっこり

「皆さんはお元気でお変わりなくお過ごしでしょうか?ほっこりとした気候になってきた中、私の今日のほっこり自分語りをしたいと思います。

開店前のスーパーにて、お店が開くまでの間、初めて会うおばあちゃんと出会い、話が弾みました。そしてその後なんと、『楽しい時間を有難う』とお菓子を頂きました。1日の始まりにこのような出来事があり、自分の町や人がもっと好きになり、心もほっこりしました。これから、じめじめとした梅雨の幕開けですが、今の季節のように、心だけはほっこりした気持ちでいたいと思う所存です。」SKU-HKさん

*Harukana Showにもし出演するとするなら、ということだったので、番組名がHarukaということもあり、春らしいほっこりエピソードを話しました。そして、毎度、ほっこりエピソード(自分以外)のも掲載していき、見ていただいた人の心を優しさで包めたらと思います。-SKU, HKさん

HS「ほっこり話」大募集中。

素敵なエピソードと企画を、ありがとうございます!「ほっこりばなし部」、これからも続けたいなあと思います。

近所の肉屋さんで、「オタクは大丈夫でしたか」-Ryuta

今日のRyutaさんのほっこりする話は、「そうですね〜、Shizuokaでは、昨年も雨がたくさん降りました。大雨の後、肉屋さんへ行った時のこと、オタクは大丈夫でしたか、と声かけてもらって、ほっこりしました」。

乳酸菌飲料の差し入れで梅雨の晴れ間-Mugi

Mugikoは、最近、少々疲労困憊、ストレス過多状態。ある朝、オフィスのドアをノックする音が、同僚が、「近くのコンビニに売ってました!」と「Y1000」の差し入れ。ストレス緩和、睡眠の質向上、腸内環境改善、乳酸菌シロタ株。昨年からヒットしているらしい(知らなかった)。乳酸菌なプレゼントに、梅雨の晴れ間な気持ちになりました。今日のHSは、そんな乳酸菌飲料話をしています。-Mugi

図書の分類のお話

GIS本を求めて図書館をかけ巡ることも-Wataru

図書の分類法、面白いですね。GISも学際的なため、関連本の配架に結構なばらつきがあります。基本は、448 地球. 天文地理学ですが、本によっては、290 地理. 地誌. 紀行 や、417 確率論. 数理統計学にあったり、その他、適用分野に合わせたケースも多々あり、館内をあちこち巡ることになります(笑)。

本屋でアルバイト、識別番号の有り難さ、配架の工夫-Wataru

図書館ではないですが、本屋でアルバイトしていたので、陳列の難しさや、識別番号(書店の場合は International Standard Book Number 等)の有難さはわかります。書店は、本をたくさん売るためにレイアウトを工夫しますが、図書館はどうなんでしょうか?NDC以外にも配架の工夫があったり、研究されてたりしますか。またの機会に、ぜひ教えてください ^^。-Wataru

* International Standard Book Number (ISBN) は、本を「独立した書誌を持つ1つ」ごとに識別するために国際標準にしたがってつけられている番号です。現在は出版国、出版社、出版社がつけた1点ごとの番号、エラー回避のためのチェックディジットを13桁の数字を使って表します。同じ題名の別の本の誤発注、うろ覚えによる誤発注などを回避できるので、書店でも図書館でも便利に使われています。- Ryuta 

 「十進」以外にもある分類法

日本ではNDC(日本十進分類法)が広く採用されており、アメリカでも、公共図書館ではNDCの元になったDDC(デューイ十進分類法)を使うところがほとんどですが、大学など、学術・研究系の図書館では米国議会図書館分類法(Library of Congress Classification/LCC)を使うところも多くあります。

LCCは「1次区分」と「2次区分の多く」にあたる部分をアルファベットで表すところに特徴があり、1次区分にはA〜Zのうち、I、O、X、Y、Zを除く21のアルファベットが割り当てられています。文字と数字の組み合わせで十進分類法よりも細かく区分を作ることができるのが特徴で、歴史や地理の分類がアメリカ中心になってしまうDDCに対し、LCCは、米国、米州以外の地域にも、比較的平等に区分を与えることが可能になっています。(そのため、米国外の情報を多く収集する議会図書館や大学図書館で役立ちます。)

それでも配架は図書館しだい

以前のHarukana Showで、分類番号は、「正解」として存在するいくつかの可能性の中から、図書館/図書館員が、「その本を利用者に、どのように手に取ってほしいか(利用者が、どのように手に取ると考えられるか)」を考えて選択することができる、という話をしました。NDCに限らず、DDCやLCCでも、このあたりは変わりません。

また、大学図書館などだと、中央化されておらず、学部、学科や学術領域ごとに図書館が分けられているケースもあります。(UIUCの図書館も、だいぶ統合されましたが、まだ、学術領域ごとに分かれている部分があるはずです。)そのような場合、どの図書館にどの本を収蔵するかはLCCの1次区分で決めていることもあります。結局のところ、Wataruさんのような学際的な研究者が、いろいろな場所にある書架を巡らないといけないことに変わりはないのかもしれません(笑)。

(LC分類を使う図書館の場合、各区分ごとに所蔵の偏りも生じるので、かならずしも書架がA-Zの順番に並んでいない、というのもよくあることです。)

本と利用者をつなげる工夫

図書館では、「利用者と本の出会い」の機会を作るために展示、企画などを工夫することが多いと思います。新着図書を書架に入れず、一定期間、目につきやすい特別な棚に置いておくこともそうですし、季節や図書館イベントと連動した展示を行うことを通じても、利用者に新しい本と出会ってほしいと考えています。最近は、どんな本が入っているかわからない「ミステリーバッグ」の貸出や、「ガチャガチャ」の機械に書誌データや電子書籍の閲覧リンクにつながるQRコードを印字した紙などを入れておいて、思いがけない本との出会いを演出する「本ガチャ」のような先進的な取り組みもあります。- Ryuta 

■MISA「Higher Love」■手嶌葵「」■lecca「雨のち晴れ

Champaign County COVID-19 Cases, Updated on June 9, 2023, 4.23 PM, CUPHD

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