Media RoccoのAIを活用した新しい試み
「ひがしなだコミュニティメディア(HCM)」は、神戸市東灘区を拠点に2010年に設立されたNPO法人です。2012年10月にはインターネット放送局、Media Roccoを立ち上げ、毎週土曜日に地域の情報をインターネットで動画配信しています。Tsujinoさんも設立時からこの地域活動に関わっています。Media Roccoが最近、AIを活用した新しい試みを始めたらしいという噂を聞いて、さっそくTsujinoさんにお話を伺いました。
Part2, 防災と音声読み上げソフト、米国の警報とNWSの自動音声
Part3, AIVTuberとHCMのAIキャスター鎌原さん
9月のMedia RoccoのFBにバーチャル鎌原さんを発見! AI Tuber*の鎌原さんは、Media Roccoの独自のキャラクターとして生成AIを使って作られました。近年、ChatGPT(対話型AI)が注目されていますが、バーチャル鎌原さんも、今後はMedia Roccoのキャスターとして特集を担当したり、参加者や視聴者との対話ができるようにチャレンジしていく予定です。
*AI Tuber: PC上でキャラクターが、AIで動き、しゃべる。
地域メディアにおける新しいメディアの活用
Tsujinoさんのお話では、そもそもHCMの一つの目的は、多様なメディアを用いて地域情報を共有し、さまざまな人との出会いや交流の場面を作ることです。身近な地域メディアの中で今話題となっている新しい技術を使うことでメディア活用の敷居を低くし、こんなこともできるんや〜と実例を具体的に、時に実験的に提示していきます。
音声読み上げソフトと防災
Media Roccoでは、例えば、音声読み上げソフトを早い時期から利用しています。台風によってライブ配信のためのスタジオに集合できなかったことがきっかけで、災害時に地域外部からも番組を制作・配信できるように、自動音声読み上げソフトをいろいろな場面で使うようになりました。そのような経緯もあって、人工知能やChatGPTが話題になったときに、じゃあ、Media Roccoでも、バーチャルなキャラクターを作ってみようという話になりました。これから、生成AIなどを使ってどんなことができるのか、地域メディアとしてそこにどんな難しさや可能性があるのか、次回のトークでもう少しお話しします。-まとめ by Mugi
米国のNational Weather Serviceの警報
RyutaさんがTsujinoさんのお話を聞いて、いろんなコメントをしてくださいました。
今日ではAI音声合成ソフトを使ったサービスをいろいろな場面で耳にします。NHKでも「これからAI音声合成ソフトがニュースを読みます」とアナウンサーの声と切り替えられたり、新幹線の車内放送でも英語の音声は、これはAIだなと思うことがあります。Tsujinoさんのお話にあった「防災とメディア」については、アメリカのNational Weather Serviceのアラートも一つの例かと思います。ある地域に竜巻などの警報が出されるとアメリカのラジオは自動的にNWSに音声に切り替わり、緊急事態の内容が伝えられます。アラートに内容が、どこまで人工音声による読み上げなのかわかりませんが。
その地域メディアの特性に応じたキャラクター
また、AI VTuberも、技術的には以前よりも動画作成、配信がしやすくなったけれど、たとえば、その地域コミュニティの特性にあった独自のキャラクターを作り出そうとすると、なかなか大変ですね。-まとめby Mugi
コミュニケーションツールとしての多様なメディアの可能性
2010年にWRFUでのラジオ番組を担当するための研修を受けた時に、NWSの警報への自動切り替えについて説明を受けました。災害は地域によって、状況によって違います。それに対応する仕組みが、広いアメリカ各地にできているのはすごいなあ。またMedia Roccoが、実験的に新しいメディアを使って見せることで、地域の人々に繋がり方の多様性、可能性を示すという発想は、UC-IMCも同じです。そのためにラジオも電波とStreaming、それぞれの番組のWebsite、SNSはもちろん、その他にも、紙媒体のニュースペーパーやZINEも大切にしてきました。HSでも新しいキャラクター、Haruka-chanをもし作ったとしたらどうなるのか。勝手に想像してわくわく。-Mugi