No. 707-1, Oct. 11, 2024, 「Satomiさんからの秋のお便り(2)選挙の季節」「AAの終焉と影響」

選挙の季節、盛りだくさんの話題

日本各地、U-Cも朝夕だいぶ涼しくなり、いろいろな虫を見かけるようになりました。今週の番組収録は、日本時間の10月10日、RyutaさんはTokyoから、MugikoはKyotoから参加しました。Part1では、Satomiさんからの秋のお便り(2)選挙の話題、Part2では先週の番組(No. 706-1)で少しふれたAffirmative Actionについて、そして、Part3はTsujinoさんとのトーク後半、地域メディアとAIの活用について(  No.707-2へ)です。

Part1, Satomiさんの秋のお便り(2)K. HarrisさんはU-Cに住んでいた!

もうすぐこちらは大統領選挙を控えていますが、民主党の大統領候補のカマラ・ハリスさん、そしてご家族は以前、こちらのシャンペーンに住んでいらしたことはご存知でしたか?もしまだ話題になっていなければ、タイムリーな話題かなと思ったので、お知らせしておきますね。-Satomi

“Presidential candidate and Senator Kamala Harris (D-CA) used to live in Champaign-Urbana”Smile Politely,

Satomiさん、旬な話題をありがとうございます。アメリカの大統領選投票日は「11月の第1月曜日の翌日の火曜日」、2024年は11月5日です。米国の投票の仕組みは日本とは大きく違いますが、さらには州によって、例えば郵便投票ができる条件や期日(消印か必着か)などのルールが異なるそうです。ところで、日本でも、衆議院の解散による総選挙の投開票が10月27日(日)にせまっています。慌ただしい秋です。-Mugi

Voting at the Champaign Public Library, Oct.21-Nov.5

Vote early or on Election Day@Robeson Pavilion, Room C

Early Voting:10/21(月)〜10/25(金)11am-6pm、10/26(土)10am-4pm、10/27(日)1-4pm、10/28(月)〜11/1(金)11am-6pm、11/2(土)10am-4pm、11/3(日)1-4pm、11/4(月)11am-6pm、Election Day:11/5(火)6am-7pm*On Election Day, the Robeson Pavilion will open at 6 am for voting. Full library services are available starting at 9 am.

Part2, Affirmative Action(積極的差別是正措置)について

Affirmative Action(積極的差別是正措置)とは

先週のトークの中で、2023年に最高裁が大学入学選考における積極的差別是正措置(affirmative action)が違憲であると判断され、大学によっては2024年度の入学選考に影響が出ているかもという話題にふれました(No. 706-1)。そもそもAAとは何か、大学の入学選考にどのように取り入れられたきたのかについてのRyutaさんとのトークの内容を要約します。詳しくは下記の論考も参照ください。

・西山隆行「積極的差別是正措置の終焉」論考シリーズNo.139, 2023.07.28, 日米関係インサイト, 笹川平和財団.・南川文里「アメリカのアファーマティブ・アクション—これまでとこれから」法学館憲法研究所2024.08.20.・Janet Lorin「米ハーバード大で黒人新入生の割合低下-人種考慮を違憲とする判決後」 Bloomberg, 2024年9月12日(原題:Harvard Is Latest Elite College to Report Drop in Black Freshmen(抜粋))

1960年代の公民権運動、差別禁止だけでなく積極的な改善策として

AAが1960年代の公民権運動の中で、教育や雇用において人種などによる差別を禁止し、長きにわたって不利な立場におかれてきたマイノリティを支援する措置として導入されました。差別を禁止するだけでは、それまで構造的に作られてきた差別の影響はすぐにはなくなりません。より積極的な改善策を取り入れていく取り組みの一つがクオータ制で、大学入学定員の一定の割合を非白人に割り振る施策です。

AAは人種による逆差別?多様性を尊重する持続的な仕組み作り

しかし、1970年代にはAAが多数派である白人男性への差別になるという裁判所の判断が出されました。その後は、入学定員の人種による割合を設定するのではなく、人種を含むさまざまな背景を考慮した「多様性」を維持・尊重した入学選考の方法を各大学が行ってきました。2023年の最高裁の判断によりAAが廃止され、多様性の要素の一つから人種が外されることになりました。人種を直接に扱うのではなく、貧困層やマイノリティが多く住む地域の高校との、日本の大学でいうなら推薦枠のような、多様性を開く取み組みはこれからも行われるのではないか、というRyutaさんのお話でした。-Mugi

日本の大学の近年の「女子枠」

日本の大学でも、入学者を確保するために各大学が特定の高校と提携したり、さまざまな推薦枠や特色ある入試を打ち出しています。また、特に理系学部の募集に「女子枠」を設置する大学も近年増えてきました。これも、女子の入学者を増やしその影響を見える形にして、学生数の性別の偏りの背景にある問題の構造を変えてゆく方法の一つなのかな、と思います。-Mugi

・「【特集】『女子枠』制度を考える 研究者から見た意義と課題」京都大学新聞 2024.06.01

■本間昭光 関向弥生「解散選挙(タイマン)」■関取花「10月のあなた」■ Ayase「ハルカ(初音ミクVer.)

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