初めてのストリーミング
Urbana-Champaign、今週は突然に寒くなりました。かと思うと、翌日はまたふっと寒さが緩んだり、気温差が大きな1週間でした。来週は、最高気温が零度以下になりそうです。今日の放送は、WRFUのスタジオは風邪をひいているTomさん、そしてKyotoからMugikoです。
本日、第252回の放送では、Harukana Showが初めてネット配信されました! これから、WRFU-LP104.5FMからの生放送を、インターネットをとおして聞くことができます(sream. wrfu. net)。イリノイ州の金曜日の夜6時から7時は、たとえば日本では土曜日の朝9時から10時です(夏時間は、8時から9時です)。ネット配信もご試聴ください。
ラジオ放送と同時にネット配信
しかし、Harukana Showの番組制作の方法が変わるわけではありません。MugikoがKyotoから出演する場合は、いつものように自宅PCをUrbanaのWRFU-LPのラジオ局のスタジオとネットで接続し、hangoutを使って話します。スタジオのPCに集まる音声はミキサーに送信され、Tomさんが音量などを調整します。そして別室にあるトランスミッターに送られ、周波数が調整され、IMCの建物の横にある100フィートの電波塔から発信されます。半径10キロメートルほどの範囲の地域のラジオから番組を聴取することができます。ラジオからの生放送と同じ音声が、これからはインターネット上でも同時に配信されます。
ライブ配信にリスナーからのコメント
ネット配信では、Podcastにはアップできない音楽を聞くことができます。また、生放送中にU-C以外からも交信が可能です。今日のHarukana Showのライブ配信を日本で受信してくれた人が、「Mugikoさんの声、ちょっとマイクに近すぎ」、「新年最初のお茶会は、初釜、と言います」「ニーナ・シモン、やっぱりいいなあ」といったコメントを随時にメールで送ってくれました。放送が終わると、wrfu.netから同じ放送を聞くことはできませんが、Harukana Showでは、ラジオ放送の録音を、音楽以外のトークを編集し、こうした日本語の文章をつけて、Podcastにアップします。ネットでのライブ配信が始まっても、放送後のサイト制作は続ける予定です。
遠くをつなぎ、身近を発見する
WRFUのような特定の地域限定のcommunity radio放送が、同時にネット配信され世界からアクセスが可能になる。それが何を意味するのか、出演者やリスナーと一緒にこれから考えていきたいと思います。私は、ストリーム配信が始まると、意外と「近くを発見」する機会が多くなるのではないかと思います。
たとえば、私はこれまでWRFUの他の番組について詳しくしりませんでした。ネット配信が始ると、WRFUのメンバーの活動を番組からより詳しく知ることができ、今後の情報交換がしやすくなります。Harukana Showのゲストが、「ラジオを出るから聞いてみて」とU-Cや日本や他の地域在住の家族や友人に伝え、ネット配信の生放送を聞いてもらうことができます。それによって、「へえ、アメリカのイリノイ州にこんなコミュニティラジオがあるんだ」と知ってもらえる。U-C在住者が、インターネットでHarukana Showを聞いて、地域の情報をスマホで番組に届けてくれるかもしれません。
メディアを媒体にして人から人へ伝える
そんなふうにして、人から人へとメッセージが伝えられることによって、ラジオやインターネットが媒体として活用され、コミュニティメディアが、コミュニケーションツールとして機能していくのかなと思います。
そんなマルチメディアの可能性を地域をつなぐ仕組みとして展開しているのが、今日の後半にお届けしたひがしなだコミュニティメディア(HCM)のMedia Roccoの活動です。Podcastとお楽しみください。
Podcast は3部構成
HS Podcast No.252-1, Jan.15, 2016:初のライブ配信に焦るMugiko、風邪気味Tomさん
HS Podcast No.252-2, Jan.15, 2016:U-Cイベント情報
HS Podcast No.252-3, Jan.15, 2016:HCMの地域丸ごとサテライトスタジオ構想
UCイベント情報
◎Japan Houseのtea ceremony体験(毎週木曜日)が、1/21から再開。(ウェブサイトから要予約。一人$8。毎週木曜日3pmから)
◎Art Theatre (126 W. Church St., Champaign) で、David Bowie追悼 “The Man Who Fell to Earth”の上映。1/18 (月) 7:30pm-の1回きりの上映です。
新春コミュニティメディアトーク(後半)with Tsujino & Nishiki
HCMの紹介については、HS Podcast No.252へ「ひがしなだディスカバリーミーティング:メディアとリアルの垣根を超えて」をご覧ください。HCMの活動の1つであるMedia Roccoは、神戸市東灘区の岡本商店街にあるメインスタジオから、USTREAMを利用して、毎週1時間番組を配信しています。今回のトークでは、HCMがめざす地域全体をつなぐサテライトスタジオ構想についてふれています。
MEDIA ROCCOサテライトスタジオ構想
HCMが運営するインターネット放送局「MEDIA ROCCO」は新年初回の定期配信を2016年1月2日に行いました。この定期配信で試みたこと、それがサテライトスタジオ構想です。つまり、メインスタジオと、各スタッフがその時にいた場所(京都、香川、西宮)とをSkypeでつなぎ、新年の様子をさまざまな場所から伝えました。
MEDIA ROCCO開局準備を進めていた頃からメンバーの間で放送局の将来像について話し合ってきました。それが「東灘を中心とした阪神間の各地域の住民の自宅や会社、学校、行政、公共施設、NPO団体などにサテライトスタジオを開設」し、ネットワーク型の放送局を作るということです。 だれもが情報発信し、どこからでも配信することができる。技術的にはそれが可能な時代です。日々のメディア活動を通じて、その人が使えるメディアで、情報発信ができる環境をつくり、人のつながりをつくっていく。地域のあらゆる場所がスタジオに!そして日々のメディア活動を通じて創られるネットワークが災害などの緊急時にも大きな力になるのではないかと考えています。by Tsujino
地域の経験を活かす
2016年1月17日で、阪神・淡路大震災から21年となります。HCMが活動の拠点とする神戸市東灘区も大震災の経験を今後にどのように活かすのかを地域の人々が長年考えてきました。HCMの活動やサテライトスタジオ構想のなかにも、その経験が活かされています。
アメリカ、イリノイ州からお届けしているHarukana Showは、東日本大震災の直後に始まりました。日本とは違う場所にいるからこそ、さまざまな状況のなかで、そこにあるメディアと日本語を使い、場所と人と情報をどのようにつなぐのか、その可能性を考えたいと思いました。
どんなにメディアが発達しても、遠くにいても近くにいても、コミュニティメディアの活動の基本は、人が人と関わることです。スタッフが毎週の番組を支え、たくさんの人が参加し番組がゆっくりと続いてきたことにいつも、有り難いなあと思います。Mugi
■THE BLUE HEARTS「青空」■David Bowie「Space Oddity」■ニーナ・シモン「I Wish I Knew How It Would Feel to Be Free」