No.342, Oct.6, 2017,bookartbookshop、アートと本と人と場所をつなぐwith Tanya

日本は「体育の日」の連休、U-Cは暖かく日中は半袖

UrbanaのWRFUのスタジオからは、TomさんとTamakiさん、KyotoからはMugikoが出演しました。U-CもKyotoも数日、雨が降り、気まぐれな秋のお天気です。

秋の夕べの鳥のかたちの雲@Osaka, Oct.5, 2017, by Tsujino

日本は、10月9日(月)が「体育の日」で国民の休日です。この週末は秋の「運動会」が開催されている場所も多いかと思います。アメリカからNigataに戻ったYoshiさんも、今日は、保育園の運動会に家族で参加しているそうです。皆さん、しっかり準備運動をして、連休を無事にお過ごしください。(かくいうMugikoは腰痛です、とほほほ)

Podcastは3部構成

生放送中、Tamakiさんとトーク@Kyoto, Oct.7, 2017

Part.1 Tamakiさんが久しぶりの出演!Japan Houseのイベント情報など

Part.2 LondonのbookartbookshopのTanyaさんとトーク(English)

Part.3 トークの要約とコメント

U-Cイベント情報

曇り空でもJapan HouseのTsukimiイベントは満員御礼

10月5日(水)U-Cでは最初は曇り空、夜の10時過ぎころから月が見えました。Japan HouseのTsukimi は、満員御礼、100個、用意した月見饅頭も、きれいになくなりました。写真は、Tsujinoさんが送ってくれた日本のOsakaの「中秋の名月」です。

中秋の名@Osaka, Oct.6, 2017, by Tsujino

Japan House、秋の行事も早めにチェックを

イリノイ大学のJapan Houseのイベントは、今期も毎回人気が高く、定期的に開催される行事(書道、茶道、華道)も、HPのカレンダーをチェックして、早めに予約をしておいたほうがよさそうです。

我が家の月見@Kyoto, Oct.5,2017

Fall Open House@Japan House: 2017年10月21日(土)10:00am~4:00pm

◎Flower and Sword(『花戦さ』2017年6月公開、日本映画)上映@Art Theater:10月22日(日)10:00am~ presented by the Illinois Prairie Chapter f the Ikenobo Ikebana Society

Ikebana Exhibition Opening-Happening in the Lobby @ Foellinger Great Hall,:10月 20日5:00pm, 21日(土)9:00am、22日(日)9:00am

広島の春日農園から秋の贈物@Kyoto, Oct.6, 2017

AsiaLENS – The Apology: 10/10 (火) 3:00pm- @ Knight Auditorium, Spurlock Museum (600 S. Gregory St., Urbana) 今回は、韓国、中国、フィリピンに取材した日本軍従軍慰安婦のドキュメンタリーです。(Tiffany Hsiung監督, 2016年)

Curtis Orchard Pumpkin Patch: リンゴ狩りもできるCurtis Orchardで、ハロウィンの飾りに使うパンプキンも畑から自分で選んで買うことができます。10月30日までは月〜土9:00am-6:00pm、日11:00am-6:00pmの間、営業しています。(Curtis Orchard, 3902 S Duncan Rd Champaign)

さっそく塩ゆで@Kyoto, Oct.6, 2017

スペシャル・トークwith Tanya-san

@bookartbookshop, London

ロンドンのイースト・エンドにあるArtist’s Book専門店

bookartbookshopは、ロンドンのイースト・エンドの街角にあるartist’s bookを扱う書店です。アーティストが作る本とはいっても様々で、有名な出版社やアーティスト個人が編集、制作した、本という造形をアートする芸術作品もあれば、素人が作ったZineもあります。£1から£50くらいの、一般の人でも手が届きそうな本や雑貨もあります。

雨のLondon, 街角にbookartbookshop, Sept.8, 2017

アートと本と人と場所をつなぐコミュニティ・スペース

小さな空間ですが、毎週のようにイベントがあります。たとえばゴム印アートのワークショップ、あるアーティストの作品展示、トークイベントやワインパーティなどに、一般のお客さんもアーティストも近所の人も集まり、bookartbookshopが、コミュニティ・スペースになっています。(FBはこちら)[Blog: ロンドンからZine レポート(4) 2015(5) 2016, (9)2017]

Tanya@bookartbookshop, London, Sept.8, 2017

Mugikoは、2017年9月8日に、bookartbookshopを訪問し、経営者のTanya Peixotoさんとお話ししました(英語)。「どうしてこのお店を始めたのですか」。少し長くなりますが、日本語の抄訳を記します。

本は、パブリックとプライベートのあいだをつなぐ

Tanyaは、Chelsea School of Artで彫刻を学ぶ学生でしたが、スタジオでアートするという行為と自分の部屋ですごす時間、パブリックとプライベートとのあいだがつながらない違和感を感じていました。そんなTanyaにとって「本」は、自分のなかの深いところに触れるものでした。高価なアートは一般の人にはなかなか手が届かないけれど、本というかたちなら、読者とアーティストの世界をもっと身近につなげてくれるかもしれない。

1990年代、NYで女性たちの出版活動に出会う

1990年代の初めにNYにゆき、artist’s bookというジャンルを知り、女性たちの手による出版活動に出会い、女性たちが声をあげ、自分の物語をえて、いろいろな事態を変えてゆくことができる、そんな事実を知ったことも、Tanyaがアートと本をつなげて考えるきっかけとなりました。

新発売, bookartbookshop袋と、古本屋に注文して届いたばかりの『BOOKWORKS』1996

BOOKWORKSとartist’s bookの展開、Artist’s Book Yearbook

イギリスでも、Jane Roloらが始めたBook Worksという出版社(1984~)によって、1960年代に一時的に盛り上がったartist’s bookという分野が、1990年代にイギリスでも再び注目されるようになりました。そして、1990年代半ば、Tanyaは関係者に誘われ、その年のartist’s bookのリストを掲載する ‘Artist ‘s Book Yearbook’の編集、出版に携わります。

私がしたいのは、これだ!

そして、2000年11月に、あるBook Fairで、アートブック関係者によるトークイベントがありました。Tanyaもイベントに参加していたのですが、そこでAtlas PressのAlastair Brotchieという人物に会い、ロンドンのイースト・エンドの建物の一階で本屋をしないかと誘われました。Tanyaは、出産したばかりだったので、新しい活動を始めるのは無理だと思ったのですが、実際の場所をみて、「私がしたいのは、これだ!」と思い、アーティストや出版社と協力して、2002年にbookartbookshopを始めました。

小さな空間にユニークな本がぎっしり@bookartbookshop, Sept.8, 2017

ストリートから生まれる作品も、イギリスの大学にもZine Collections

最初は、30ほどの出版社の本から始まりましたが、これまで2000ほどの出版社/者による作品を扱っています。出版社から販売されている本もあれば、個人のアーティスが持ち込んだ作品もあります。とくにZineを集めているわけではありません。Artist’s bookのなかには、ストリートから生まれてくれるものもあり、できるだけいろいろな種類を、(とはいっても全ては扱えないので)、選んで置いています。わずかな発行部数でも、人とから人へと手渡り、つながりを生み出します。最近では、イギリスのいくつかの大学が、Zineに注目してコレクションをしています。

bookartbookshopからZinesとIT, June/July2017年復刻版

場所に人とのつながりの歴史を刻む

bookartbookshopでは、毎週のようにイベントもしています。お金にはなりませんが、一つ一つの催しが、この場所に歴史を刻み、人と人、時間をつないでくれます。亡くなった人も含めて、この場所に関わった人たちとの想い出がこの空間には生きています。また、通信販売ではなく、この場所をとおした人との出会いをとおした作品のやりとりを大事にしています。その人と、顔を合わせるからこそ、その作品をこのお店で扱いたいと思うことができます。(まとめby Mugi)

人とアートをつなぐ生きた場所

Tanyaと話しているあいだにも、bookartbookshopに長年関わっている友人、アーティストが子供と一緒に立ち寄ったり、いろいろなお客さんがやってきて話したり、いろいろな声がとびかいました。収益だけを優先させるのではなく、人とアートをつなぐ生きた場所であり続けたい、そんなTanyaの気持ちがこの空間を支える人々やコミュニティを育てているのだと思います。

アートや文化やメディアの敷居を下げる

Tamakiさんが伝えてくれたJapan Houseの活動も、書道や茶道や華道も、少し敷居が高い「文化」に思えます。でも、毎週のようにイベントがあり、正座は無理でも椅子に腰かけて時間をかけて墨をすったり、お茶をしたり、お花を生けることで、「私」でも気楽に関われそうな気がします。UCIMCやそこでのWRFUのの、”become the media”という発想も、アートや文化やメディアの敷居をさげて、いろいろな人に場所と機会を開いていくという意味では、似ているかもしれないなあ、と思います。Mugi

PCをネットで日本とつなぎ生放送、モニター画面にMugiko@WRFU Studio, Oct.6(現地時間), 2017

■Every Little Thing「きみのて」■Salyu「プラットホーム」■沢田研二「いくつかの場面

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