No.505, Nov.27, 2020, コロナ禍で地域メディアも教育現場もオンライン活用(1) with Tsujino & Mugiko

ThanksgivingにZoom Dinnerイベント, Tamaki

11月第4木曜日のThanksgiving、いかがお過ごしてしたか。Washington DC在住のTamakiさんからお便りをいただきました。ありがとうございます! 今年は、4家族がZoomでThanksgiving Dinner イベントを開催、それぞれの好みのDinnerを用意して、飲食しながらおしゃべりを楽しんだそうです。Tamakiさんが作ったのは、定番のローストターキーではなく、Maryland州名物のShrimp Boilに、近くのシーフードマーケットから入手した鯛・イカ・蛤を入れたアレンジ料理です。コロナ禍でも、ホリデーの楽しみ方、味わい方はいろいろですね。

HS No.505は、日本時間の11月26日(木)に番組を最終収録、KyotoからMugiko、ShizuokaからRyutaさんが出演しました。そして、今週と来週のゲストトーク(11月21日収録)はOsaka在住のTsujinoさんです。関西の複数の大学で授業を担当しながら、地域メディアの活動にも関わっています。今年の4月からのオンラインを中心とした授業の様子などを中心にお話を伺いました。Tsujinoさんにまとめの文章(紺色)も書いていただきました。

Part1, Thanksgiving, LMS (Learning Management System), 曲紹介

Part2, Osakaの様子、「和菓子」、オンライン授業の難しさ with Tsujino

Part3, オンラインで映像制作、身近な他者との関係が生みだす葛藤 with Tsujino

ランタナの花には、なぜ二種類の色がある? by Tsujino

HARUKANA SHOWのリスナーのみなさん、こんばんは。2ヶ月ぶりの出演です。数ヶ月に一度出演することが多く、その度に季節が移り変わっています。最近歩いていて、なにげなく上を見上げると大きな花梨(かりん)の実が目に入りました。しばらく歩き、足元に目を向けるとランタナの花が目にとまりました。どちらもよく通る場所ですが、いつもと異なる方向に視線を向けた時に見つけた秋です。ところで写真のランタナの花はピンクと黄色の花が咲いています。なぜランタナの花には2種類の色があるのでしょうか? MEDIA ROCCOの番組でその不思議にせまっていきます。(第421回定期配信 特集2「植物たちの多様な繁殖戦略 part2 」 2020.10.31,2/2 )

地域メディアも教育の現場もコロナ禍でオンライン活用

今年の3月からMEDIA ROCCOはスタジオ配信から多地点ライブ配信方式へ変更し、毎週土曜日の番組を配信しています(HS No.476-1, May 8, 2020, COVID-19とMEDIA ROCCO, HCM[1], 誰でもが参加できる多地点ライブ配信へwith Tsujino )。コロナ禍でオンラインになったのは、地域メディア活動だけでなく教育現場もです。今回は、今年の4月から実践してきたオンライン授業についてMugikoさんとトークしました。

オンライン授業:リアルタイムとオンデマンド

オンライン授業の実施のしかたには、リアルタイムとオンデマンドの2種類の方法があります。リアルタイムの授業では、ビデオ会議システムで学生たちとつながり、リアルタイムで授業を行います。オンデマンドの授業では大学ポータルサイトにアップロードされた授業資料等の視聴を通して授業を行います。

オンライン授業で映像制作

例年は大学近隣エリアを取材対象とし、映像制作を実践的に学ぶ授業を行ってきましたが、新型コロナウィルスの影響で2020年度の授業では、学生たちはそれぞれがいるその場や日常を対象とした映像制作を行うことになりました。前年度までの対面授業からオンライン授業へ切り替わる中で予期せぬ効用も見えてきましたが、一方で難しさも実感し、さまざまな工夫を試みています

「顔が見えない」ことの難しさ

学生も教員もリモートで授業に参加しました。オンデマンドの場合、双方が顔を合わす機会はありません。リアルタイムの場合、ビデオオン(自身の映像を表示する)にすると、ネット上でお互い顔を見ながら授業をできますが、それぞれがいる場所のネット環境に左右されることもあります。必ずしも、お互いの姿を見ながら授業ができるとは限りません。対面の授業では教室という同じ空間を共有していたことで、学生の授業への理解や状況などについて、その表情や雰囲気といった言語以外の部分を通して捉えていたことに気づきます。

ライブ感のある授業空間をつくる

オンライン授業となり、この捉えづらいコミュニケーションをどのように図ってきたのか?それぞれの教員がさまざまな試みを通して工夫してきたように思います。そのひとつとして、学習支援システムLMS :Learning Management System(大学のポータルサイト)を担当科目に合わせて活用することが挙げられます。学習支援システムにどのような機能が含まれているかについてはそれぞれ特徴がありますが、例えばグループワークを行う機能をクラスの人数や目的に合わせて活用することで、学生間の、そして学生と教員のコミュニケーションの活性化につながりました。チャット形式で学生たちが書き込み、自身の意見を伝え、他者の意見に耳を傾ける様子が活発に展開されるようになりました。こうした試みが、対面授業の時とは違う予期せぬ効果をうみだしたようです。

資源を活かした制作プロセス

学習支援システムのように、大学が有する資源を活用し、学生たちは映像制作に取り組んでいきました。また、制作に取り組む学生自身の持つ資源も大いに活用されました。コロナ禍で実施した映像制作では、地域に取材で出かけていくという対面の取材ができない状況でしたので、取材対象を考えていく際に、その人の「身近」に目を向けることになりました。「身近」な場所、「身近」な人というように、それまでその学生が積み重ねてきた自身のネットワークやつながりを見つめ、それらを積極的に活用し取材対象を見出していきました。

身近な他者との関係が生みだす葛藤

その一方で対象が「身近」であったことから、思わぬ葛藤が制作者である学生たちに生じた瞬間もありました。それまでなら大学近隣エリアが取材地域で学生たちにとっては通学エリアではあるけれども、いわゆるその人自身にとっての「身近」な他者では必ずしもありませんでした。今回は制作者自身の「身近」を撮影し、映像作品として表現し、上映会で他者へ伝えるのだと考えた時、迷いや葛藤が生じたのだと思います。このコロナ禍で映像制作に取り組んだ経験は、学生たちのこれから、そしてともに制作に関わった教員にとっても実り多いものとなりました。by Tsujino

惜しみなく学び合う瞬間 by Mugiko

講義、実習、ゼミナールなど、授業形式も受講者数も異なる、多様な科目が、一斉にオンライン授業となり、Mugikoもたいへん戸惑いました。「きつかった」けれど、非常事態は、惜しみなく学び合う瞬間でもあるなあと実感しています。Mugikoの場合は、複数の教員と共同担当する科目がいくつかあり(Tsujinoさんもその一人)、協働して授業を進めながら、LMSの活用法、教材の作り方、ZOOMの使い方など、いろいろ教えてもらいました(なかなか使いこなせないけれど)。また、学生の方が、多様なオンライン授業を受講しているので、授業法についての改善案や意見を受け取ることができました。オンラインであっても対面であっても、授業は参加者とのやりとりのなかで作ってゆくライブなものだと改めて思います。

LMSとは

今回のポッドキャストとまとめにたびたび出てくるLMS (Learning Management System/学習支援システム) というのは、ウェブを使って授業を補足する (それをもって学習者の学習を助ける) システムで、学校によってバリエーションはあると思いますが、授業に向けたお知らせのアナウンスや、授業ごとの資料の配付、ウェブ上でのチャット、ディスカッション、グループワーク、課題の配布と提出 (教員側は採点と成績の管理も) などがまとめて行えるようになっているものが一般的です。日本では今回のオンライン授業で一気に使われるようになった感もありますが、元々は対面授業を補完するためのツールでもあり、米国の大学では一般の授業でもよく使われます。(ただ、Ryutaが大学院に入学したころの2000年代は、イリノイ大学でもまだ、教材配布などは完全に紙ベースでした。) – Ryuta

コロナ禍以前は、Mugikoが担当する科目では、資料を印刷して授業中に配布していました。2020年度後期に対面授業が再開されても、授業資料は事前にLMSにアップするようになりました。半年の間の劇的な変化です。(ちなみに、Mugikoは卒論は原稿用紙に手書きしていました。とお〜い昔のことですね。)by Mugi

オンライン上での連携プレーとコミュニケーション

WRFUからの番組作りの経験も、Mugikoにとってはオンライン授業に影響しています。UCIMCの建物が閉鎖されても、WRFUのスタジオを使えなくても、小さなコミュニティラジオからの番組が、途絶えず今日まで放送、配信されています。それぞれの番組関係者が、限られた機材とネット環境の中で工夫して自分たちで番組を収録し、その音源を、WRFUのスタッフが毎日、オンライン上で煩雑な操作をして放送してくれるおかげです。通常よりも連携プレーが多くなりました。パスがうまく届かず、しばしばハプニングも生じます。オンラインはとても便利だけれど、協同するときには、こまめなコミュニケーションが必要だと、気づかされました。授業をするときにも、心がけるようになりました。

Thanksgivingに申し訳ないと思いながら、日本から今週のHSの番組音源をU-Cのスタッフに送りました。9時間後に、”OK, got it!”とメッセージが届きました。ホリデーのご馳走を食べ終わったところかな、今日も無事に、番組が放送・配信され、心から感謝です。Mugiko

来週は、地域メディアと教育現場をつなぐTsujinoさんのお話が続きます。お楽しみに。

■Babymetal (feat. Tak Matsumoto)「DA DA DANCE」■BTS (防弾少年団)「Dynamite

第26回UIUC JPN COVID-19 Town Hall

本日、11月27日に開催されたミィーティングでは、「UIUC秋学期の感染対策の総括と春学期の見通し」についてTatsuyaさんより話題提供されました。お話の詳細改めてお伝えします。本日のPodcastには、C-U地区の感染データ概要(TH資料p.12, by Tatsuya)と今週のニュースを掲載します。Tatsuyaさん、いつも情報をありがとうございます

Champaign Countyでも死者数が増加しており、心配です(C-UPHD)

Selected COVID-19 Information by Tatsuya: UIUC (11/21-11/27 #1)

Selected COVID-19 News by Tatsuya: IL & C-U (11/21-11/27 #1)

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