10月上旬、夏日の関西
10月上旬、だというのに、関西は、今週も夏日が続きました。自宅の小さな庭でも夏を引き延ばしながら、いろいろな花が咲いてます。萩の花はいよいよ終わり、夏に咲かなかったカンナの花が突然に満開になりました。斑点のついたホトトギスの花も今週、咲きました。鳥のホトトギスのおなかの模様と花の斑点が似ているので、ホトトギスという名前になったそうです。花言葉は、「永遠」、「私は永遠にあなたのもの」。ホトトギスの植木鉢などいただいたら(もらったことないですが)、戸惑いそう。
シャンペーンはきれいな秋晴れ、UrbanaのWRFUからは、今週はRyutaさんとTomさん。2人っきりで、小さなスタジオで向かっているのも気まずいかもしれないと、さっそくイベント情報からお届けしました。Podcastは3部構成、後半は、先週に引き続き、日系アメリカ人Jasonさんの初めての日本旅 Part2です。
Podcastは3部構成です
HS No.133-1October11, 2013:U-Cイベント情報
HS No.133-2 October11, 2013 & HS No.133-3 October11, 2013:Jasonさんのルーツをたどる日本旅 Part2
U-Cイベント情報
◎ Annual Book and Print Sale @UIUC Main Library:図書館の余剰本、印刷物などのセールです。10月22日(火) 9:00am〜4:00pm, $3 Bag Sale begins at 3:00 pm
◎ Nick Offerman performance @Krannert Center:UIUC卒業生で、Japan Houseの初代館長Shozo Sato先生に学んだこともある俳優Nick Offermanのショー。収益はJapan Houseの庭園の整備などに寄付されます。10月26日(土) 7:30pm〜 一般$30、UIUC学生$10 詳細はKrannert Center Ticket Officeまで。
Jasonさんの日本旅 (第2回)
前回(第132回)にひきつづき、今回もJasonさんに今年の夏の日本旅行の話を聞いた、録音トークをお伝えしました。
倉吉で、お祖母さんが日本時代をすごした家に滞在したJasonさん一行(Jasonさんのアメリカ在住の親戚と、Jasonさんの伯父さんのお弟子さん)は、これも倉吉近郊の、お祖父さんが暮らしていた家を訪ねます。こちらの家は、もう住む人がいなくなっていて、やや荒れた様子の家を見るのはすこし悲しいことだったとJasonさんは言います。それから、倉吉の市街や鳥取砂丘を観光したあとでむかったのは玉造温泉。ここでは日本式の温泉に入り、温泉ホテルの料理も堪能したそうです。また、出雲にも足を伸ばし、60年に一度の遷宮を終えたばかりの出雲大社にも参詣しました。外国からの観光客がほとんど行かない場所ばかりで、大阪にいたときとはちがった、新鮮な経験ができたということでした。
出雲を訪れた翌日には、足立美術館にも足を運びました。ここは美術品のコレクションのほかに、日本庭園が有名で、Jasonさんによると、繊細な手入れをされた庭だけでなく、庭園の背景になる山まで美術館が所有し、徹底して美を追求しているのだそうです。
その次の日にJasonさんは親戚一行と別れ、京都にむかいます。ここではドキュメンタリー映画『ブラジルからきたおじいちゃん』を監督した栗原奈名子さん(Harukana Showでは第77回にお話をうかがっています)に会って高桐院に行ったり、精進料理を食べたり、Mugikoさんに会ってMugiko邸でパーティをしたり。大徳寺の塔頭(sub-temple)のひとつである高桐院は、江戸時代初期の大名で茶人としても高名な細川忠興が興した寺院で、境内の竹林や茶室が有名です。Mugiko邸での一夜には、Mugikoさんのほか、Harukana Showの日本側co-hostのTateishiさん、Ryuta、大阪市立大学の大学院生で、以前、イリノイのスタジオから出演してくださったことがあるUniさんも集まって、関係者大集合な会でした。
ちなみに、前回のpodcastでも言っていたように、Jasonさんは日本に行く前、マカオで学会に参加していたのですが、実は、Uniさんもおなじ学会に参加していて、おなじ会場にいたのだとか。ほかにも、みんぱくでウッドストック・ジャズフェスティバルの話をしたら、その帰り道に、たまたま入った中古CD屋でそのフェスティバルの10周年記念のCDを発見したり、玉造温泉で入った地元の居酒屋で、みんぱくで見たエレキ三線(りんけんバンドが演奏に使ったもの)の話をしたら、たまたま来ていた別のお客さんが、りんけんバンドのメンバーの友人で、Jasonさんがバンドを知っていることにビックリして盛り上がったり、と、「小説より奇なり」な偶然がかさなった旅でもあったようでした。
そして、この日本旅行には、アメリカ帰国後、大切な終章がつきます。前回の放送分で言っていたように、Jasonさんは日系4世の日系アメリカ人です。お祖父さん、お祖母さんは日本で教育を受けた「キベイ」2世ですが、第2次世界大戦中には日系人強制収容所に送られた経験を持っています。二人が入所していたのは、アーカンソー州Jeromeにあった収容所でした。(参照:Wikipedia – Jerome War Relocation Center)
日本から帰ったあと、JasonさんはJeromeと、近くのRohwerにあるもうひとつの収容所跡(参照:Wikipedia – Rohwer War Relocation Center)を訪れる機会を得ました。Jeromeの収容所跡は、現在は農地になっていて、ちいさな碑と、当時から残る煙突がひとつあるだけだったそうですが、Jasonさんはここで、お祖父さん、お祖母さんたちの体験に思いを馳せました。Rohwerの跡地には墓地が残っており、その周辺に収容所関係の案内板が設置されています。また、当収容所に収容されていた経験のあるハリウッド俳優ジョージ・タケイが語りを担当したオーディオガイドもあるということでした。
自分の家族のルーツをたどって、いろいろな出会い、再会や偶然もあった今回の旅。聞き手をつとめたRyutaも、鳥取・島根のことや、日系アメリカ人の歴史についてなど、新しく学ぶことがいくつもありました。 – Ryuta
■ りんけんバンド「時間愛さ」「黄金三星」