No.626, March 24, 2023, Marcoさん初出演ーブラジルでアニメと漫画に魅せられ日本語を学ぶ、世界観の広がり

春の香りとクイズ by Tsujino

Harukana Showの「いきものがかり」のTsujinoさんからミツマタの写真とクイズが届きました。

「え〜なんでしょうね。萼(ガク)かな」by Ryuta

Ryutaさんは、あっさりと正解。さらに、沈丁花もミツマタと同じく、花びらに見えるのは萼なんだそうです。

ブラジルでアニメと漫画に夢中、言語学習をとおし広い世界に触れるwith Marco

春の香りとともに、本日は、初出演のMarcoさんをお迎えしました。ブラジル出身、UIUCの大学院博士課程で言語学を専攻しています。Marcoさん(U-C)、Ryutaさん(Shizuoka)、Mugiko (Kyoto)とのトークは、CST3月19日19:30から、日本時間3月20日9:30からオンラインで収録しました。本日はトークの前半をお届けします。Marcoさんの母語はポルトガル語ですが、今回のトークは全て日本語です。またMarcoさんが、選曲、まとめの文章も書いていただきました。

Part1,ミツマタクイズ、Marcoさんが選んだアニメソング

Part2, 幼少期からテレビで日本アニメ、ニューススタンドで漫画

Part3, 大学進学、日本語専門学校、heritage speakerと第2言語学習者

日本文化への関心をもつきっかけ

初めてHarukana Showに出演させていただいたマルコと申します。第一部では日本の文化への関心を持つようになったきっかけについて話しました。出身はブラジルのミナス・ジェライス州のノヴァ・セハナというところです。そこでは日系ブラジル人が少なかったですが、アニメと漫画を通じて日本の文化を初めて知りました。

ブラジルのTVマンシェッチで日本アニメ、ニューススタンドで漫画

90年代にはTVマンシェッチ(Manchete)というチャンネルがありましたが、そこで聖闘士星矢(セイントセイヤ)とサーラームーンが放送されていました。そして2000年代からはニューススタンドで漫画も買い始めました。カードキャプターさくらドラゴンボールポケモン犬夜叉を面白く読んでいました。その三つの作品のアニメもテレビで放送されていました。アニメも漫画もポルトガル語でした。

アニメをとおして触れる日本文化、もっと知りたい

アニメを観ることによって、そのときの僕にとって馴染みがないことをたくさん知りました。例を挙げると、箸を使うこと、屋内で靴を脱ぐこと、漢字などでした。アニメと漫画を通じて日本の文化に初めて触れましたが、もっと日本の文化を知りたくて、日本語の勉強を始めました。

高校生の頃、Otaku projectで日本語学習、インターネットで友達探し

ノヴァ・セハナには日本語が勉強できるところがなかったため、オンラインで自習し始めました。Otaku projectというウェブサイトを使っていましたが、名前が変わりましたが今も存在するようです (http://japones.xisde.org)。その時インターネットで日本語やアニメに興味のある友達を探し、コミュニーティも作ったと思います。

ベロオリゾンテの日本語専門学校へ

2008年に高校を卒業し、大学進学のためにミナス・ジェライス州の都市であるベロオリゾンテに引っ越しました。大学では希望していた日本語専攻がなかったため、英語と言語学の専攻を選びました。日本語はベロオリゾンテにある日本語専門学校で勉強し始めました。そこでは僕のようにアニメと漫画が好きで日本語を勉強している学生と、継承学習者もいました。

heritage speaker(継承語話者)と第2言語習得者

継承学習者の概念がいくつかありますが、簡単に言えば僕のように外国語として日本語を学習したのではなく、家庭で親戚と日本語を学んだ人のことです。第二言語習得者と継承学習者の言語の学び方が違います。その違いについて研究が色々ありますが、継承学習者は第二言語習得者より(日本語を)聞く能力が高いと知られていす。一方、第二言語習得者は継承学習者より書く能力が高いとも知られています。

新しい言語を習得する理由

僕の母語はポルトガル語ですが、日本語以外に英語とスペイン語も話します。また、ドイツ語と韓国語も少しできます。違う言語を勉強することによって、新しい文化を習う上に、新しい世界観も手に入れることができると思いますので、新しい言語を勉強するのがとても好きです。各言語が、翻訳できないニュアンスがたくさんあります。たとえば、日本語には「しゃもじ」、「よろしくお願いします」、「いただきます」のような翻訳しにくい語彙があります。新しい言語を学ぶことによってそのような微かなニュアンスまで身につけることができますでの、世界観が広がります。-Marco

日本のポップカルチャーが米国で浸透し、文化の違いを受け入れやすく

UIUC教員のMisumi さんがHarukana Showで、アニメや漫画などの日本のポップカルチャーの米国での浸透と日本語学習の変化について話してくださったことがあります(HS No.432-2 June 28, 2019)。Misumiさんは、1989年に渡米し、4年ほど、大学や、中学・高校でも日本語を教えていました。

「アメリカ人が日本文化に触れる機会は少なく、例えば、Sushiもまだ広くは知られていませんでした。そのため、ポケモンのアニメがアメリカに入った時には、『寿司』に、Jelly Donutというサブタイトルがつけられ驚いたことがありました。中高で日本語を教えていても、文化の違いを『変だ』(weird)と感じる生徒が多く、日本語を教えることも容易ではありませんでした。今では、日本のポピュラーカルチャーがアメリカで浸透し、そのおかげもあって、学生たちの視野が広がり文化の違いを受け入れやすくなっています。」Misumi

Marcoさんが高校生の頃は、ポップカルチャーをとおした文化が浸透するだけでなく、一人ひとりがオンラインで自分から学び、つながることができる環境が急速に広がっていたのだと思います。大学卒業後、2012年に日本へ留学したMarcoさんが、東京大学でどんな研究を始めるのか、来週のトークをお楽しみに!

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