No. 677, March 15, 2024, 「あの日」, UIUCのSpicy Boxーレストラン経営実践, “Practicum”

今週も食欲の春(?)

3月中旬、U-Cは今週は20℃超えの暖かな日も。今週は、U-C在住のSatomiさんからのメッセージ、UIUCのキャンパスにあるSpicy Boxというレストランの話題です。実は、実践から学ぶ授業の一部として運営されています。番組収録は、3月14日(木)、MugikoはKyotoから、RyutaさんはShizuokaから参加しました。

日本ではHSの配信は土曜日、午前8時から

3月10日から米国のCSTと日本の時差が14時間になりました。Harukana Showは、UrbanaにあるWRFUラジオ局から金曜日夕方6時からお届けしています。夏時間の期間は、日本では土曜日午前8時からの開始となります。1時間早くなって聞き逃した方は、WRFUの、Show Recording Archive内に、各番組の2016年以降の番組アーカイブがあります。Harukana Showから毎週の番組を聞くことができます。例えば、今週分は2024-03-15-1800. mp3へ。

Part1, 夏時間、3.11-U-Cにいた、あの日のこと

3.11−あの日のこと

東日本大震災は、日本時間の2011年3月11日14時46分頃に発生しました。RyutaさんはUIUC大学院生、Mugikoは客員研究員として、Urbanaに住んでいました。海外にいて、当時、日本での震災発生を何で知ったのか。Ryutaさんは、当時のTwitterだったかなと話していました。

ことばにできないこと

MugikoはHSを開始する準備のために、Tateishiさんとメールのやりとりをしている頃でした。震災直後、「先ほど三陸沖で強い地震があり、関西にも影響があれば、明日のSkypeでの打ち合わせは延期してください」というメッセージを受け取りました。関東にいたMugikoの弟は地域の小学校に避難し、その後、Kyotoの実家に一時避難していました。その実家からのメールには、福島の原発事故についても連日、記されていました。当時のメールを削除せず、でも、読み返せないままでした。ことばにできないことが、日々、たくさんあります。もっていたい(痛い)と思います。-Mugi

Part2, Spicy Box-レストラン経営学を実践から学ぶ-Satomi

Part3, Practicum-長期の実践を通して鍛える本格的な実習

Spice Box:FSHN 443のレストラン経営実践-Satomi

UIUCのBevier Hallの2階にあるSpice Boxをご存知ですか?イリノイ大学のクラス、FSHN( Food Science & Human Nutrition)443 (Fine Dining Management)の一部では、学生たちの課題の一つとして、レストラン経営実践があります。この限定レストラン(Spice Box)は、春学期の水・金の夕食時に開店します。

履修学生がホスト、趣向を凝らしテーマと経営

FSHN 443のクラスを履修している学生達がそれぞれ趣向を凝らしてテーマとメニューを決め、その日のホストと経営を任され、Spice Boxの部屋の準備、開店している時はそれぞれのテーブルを回って、食事中のお客と会話し、実際のレストラン経営を体験する、といったところでしょうか。その日によってテーマがあり、メニューはテーマによって変わります。

この日はレバノン料理、コースで$38!

私と夫が行った3月1日のテーマはThe Cedar Table: A Lebanese Inspired Menuで、担当のホストはMegan、メニューは中東料理のコース料理でした(コース料理を頼んで一人$38)。メニューと私が食べた料理の写真を添付しますね。学生たちはレストラン経営を体験して単位を取得、お客の私たちは近所で美味しい料理を味わうことができて、一挙両得だと思いませんか?ちなみに、実際に料理を作るのはプロのシェフが担当している、と聞いています。でも、配膳といったサービス・その他の準備は学生たちが賄っているということです。

添付写真をご覧ください。ちなみに、カクテルのBeirut Buckは、ほんのり甘くて、とても飲みやすかったのですが、ウォッカが入っており、その夜は自宅に着いてから満腹感とウォッカのおかげで即、眠ってしまいました

時には、当たり外れも

Spice Boxはコロナ前には何度か行きましたが、パンデミックの後に行ったのは今回が初めて。確かコロナ前の最後に家族で行ったのは、今から約10年前😮。その際はパスタのコース料理だったと記憶しているのですが、味はともかく量が少なくて、物足りなさを感じました(質より量⁈)。そういうわけで、Spice Boxは当たりはずれがあるのですが、今回は「当たり」だったかもしれません。何もかも全て美味しかったし、サービスも満足、そしてお腹いっぱいになりました!

最近は「予約のとれないレストラン」

基本的に予約をしないといけないのですが、最近はリピーターが増えたのか、あまり宣伝もしないのにSpice Boxを予約するのが困難です。きっと好評なんでしょうね。できたら、今学期中にあともう一回は足を運びたいと思って頻繁にチェックしているけど、最近は「予約の取れない店」に変わりつつあります。UMAMIテーマも気になっているのですが、もう予約でいっぱいなのかな?(こちら参照 4月12日 ”I want U-MAMI”)。

米国の大学は、実践・体験重視の傾向

ところで、日本の大学でもきっとレストラン経営を目的にした講義はあると思うのですが、このように大学キャンパス内でクラスの一部として実践も伴うレストラン経営学って、珍しいのでは、と思ったのですが、どうでしょうか?一般的に、イリノイ大学に来て感じたのは、米国の大学は実践・体験を重視する、と思いました。教育実習ですが、私が日本の学部生で実習として現地の学校に行ったのは2週間だったのですが(それでも大変でした)、イリノイ大学生は一学期間ずっと実習を受けます。でも、私が大学生として教育実習を受けたのは30年以上前のことなので、今はかなり変わったのかもしれませんね。では、また。お元気で!-Satomi

Parcticum-充実したカリキュラム、長期の実習と実績

Ryutaさんのお話では、UIUCでは例えば、図書館情報学関連の授業でも、授業の一環として、長期にわたってライブライリーで働きながら実践から学ぶカリキュラムが組み込まれています(Practicum &  Career Courses, Sshool of Ingormatin Sciences, 詳細)。また、College of Media のWILL /Illinois Public Mediaのように、立派な施設・設備と非営利の公共メディアの仕組みを兼ね備え、地域とも連携しながら年間をとおしてテレビやラジオなどの番組を制作・発信する実践もあります。

大学院生のTA(Teaching Assisutant)も、事前の講習を受け、日本でいう非常勤講師のような立場で学部教育に本格的に携わり、授業料免除や収入をえて、将来に向けてのキャリアを積みながら研究を続けていくことができます。実践からじっくり学び、その成果を多角的に共有し社会に還元していく仕組み作りは、専門分野によってさまざまに展開しているかと思いますが、おそらく、「大学」の存続にとっても重要な課題ですね。-Mugi

HSからの実習ービーツ料理にチャレンジ

今回のトークのなかで説明が難しかったのが、UMAMI。番組でまた話題にしてみたいです。ところで、Satomiさんから届いたSpice Boxのお料理にビーツのサラダがありました。最近、Kyotoで産地直送の八百屋さんにビーツが安価で売っていることを発見。番組の中でRyutaさんにBeetを使ったウクライナ・ロシア料理のボルシチの作り方を教えてもらいました。早速、実践。また、ビーツの茎と葉の部分は硬いけれど、細かく切ってベーコンと刻み生姜入りの「梅ちりめん」と合わせて炒めると苦味と程よく合いました。-Mugi

*日本うま味調味料協会「『うま味』ってなんだろう?

■寺尾紗穂「あの日」■福永倫子「Soup」■ウカスカジー「春の歌

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