夏の終わり、秋の始りに、CUレポート
Mugikoは、夏のイリノイ滞在を終え、木曜日の夜、日本に戻ってきました。Kyotoもようやくこの数日、朝夕は涼しくなったようです。U-Cは、私が帰国するときには、木々が少し秋色になりかけている気がしました。
イリノイ滞在の最後の週末は、いろいろな方にお会いできました。今日の放送では、MugikoのUCレポートから始めました。WRFUのスタジオは、機材担当のTomさんが一人、St. LouisのRyutaさんとKyotoのMugikoをつないでくれました。
Podcastは3部構成
最後の曲をお届けできなくて申し訳ありません。その分、たくさんおしゃべりをしました。久しぶりに英語のトークも入っています。
Part1.MugikoのUCレポート:Japanese Story Time@Urbana Free Library, Japanese Conversation Table@Quad Dayイベント
part.2 Matsuri@Japan Houseレポートに続いて、イベント情報by Ryuta
Part.3「Zineは時代とともに」with Emさん、UCIMCのZine Libraryの活動についての英語トークと日本語のコメント
Part1.MugikoのUCレポート
MugikoのUCレポート(1)Japanese Story Time
『いっすんぼうし』と『はじめてのおつかい』、鬼も登場
8月26日(土)に行われたUrbana Free Libraryでの、日本の絵本の読み聞かせイベントへ見学しました。会場は誰でも気楽に参加できる地下1階の図書室の角のオープンスペースです。子供も大人も興味津々、読まれた絵本は、『いっすんぼうし』と『はじめてのおつかい』という、「昔話」と現代の絵本を組み合わせた選択となっていました。『いっすんぼうし』は英語で読みながら、お面をかぶったり金棒をもった(全部手作りです!)3色の鬼たちも登場、「下駄」を手にとることもできました。『はじめてのおつかい』は、日本語と英語を交互で読まれていました。絵本を読み終わるとクイズを出したり、子供たちが参加できるゲームがあったり、あっという間の楽しい時間でした。
クイズやゲームで、日本の絵本を身近に感じてもらう
日本になじみのない子供でも、『いっすんぼうし』は、ちょっと変わったデーモンが登場する時間をスリップした冒険物語という感じで親しみやすく、「一寸は何インチか」、「この物語はいつ頃作られたのか」、というクイズや、『はじめてのおつかい』に登場するMikiが何歳かという問いに、子供たちが自分の年齢と重ねて想像する工夫がされていていました。(アメリカでは小さな子供が一人で買い物へゆくのは、ありえないことかもしれません)。とても落ち着いた読み聞かせとしっかりしたイベント構成だったので、JSTが、今回が初めての試みだと後から聞いて驚きました。準備がたいへんかと思いますが、ぜひ、また、次回についてお知らせください。
Japanese Conversation Table (JCT), 日本語で気楽におしゃべり
7月27日のイリノイ大学のQuad Dayでは、Harukana Showのフライヤーをもって、「日本語会話テーブル(JCT)」のブースを訪ねてみました。JCTのメンバーに、「HSを聴いたことあります!」と言ってもらえたので、嬉しかったです。さて、JCTとは、看板にはこう説明されていました。「日本語会話をするスペースを提供しており、日本語学習者と日本語ネイティブがカジュアルでフレンドリーな交流ができます。そして、日本語会話テーブルは日本に関わるキャリア・ネットワーキングをするスペースでもあります。毎週金曜日の午後5時半から午後7時まで開催しており、その後に参加者と一緒に夕食を食べて行きます。気楽にお越しいただければ幸いです!」JCTのFBはこちら
JCTの皆さん、こんどHasrukana Showとコラボしませんか
日本語をコミュニケーションツールにしておしゃべりする、というコンセプトは、HSとJCTは基本的には同じかなと思います。JCTの集まりの時間帯は、Harukana Showの放送と重なりますが、HSは、生放送だけでなく、wrfu.net には、音楽入りの番組全体をおさめたアーカイブもあり、後から聞くともできます。また、JCTの集会の途中で、皆さんでSkypeなどでHSの生放送に参加したり、JCTがお休みの金曜日にWRFUのスタジオに来ていただき、おもいっきり日本語トークを展開することもできます。事前収録もできますので、ぜひ、いつか、JCTとHSのコラボをしましょう。
Part2.イベント情報
CU イベント情報 by Ryuta
◎Japan Houseの茶道体験が今学期もはじまるようですね。今学期は隔週で水曜日5:30pmと木曜日3:00pmになるようです。(学生$8、一般$10)
*8月27日にMATSURIは大盛況でした。Tamakiさんからのメールです。「ずーっと日本館内で抹茶cafe担当してました、想像通りに忙しかったです・・・初のIced抹茶(甘)がやはり好評で、日本風なスイーツ(ブルーベリー寒天と小豆ロールケーキ)も一緒に完売しました。こんな記事(こちら)になってます。東側のテラスに6テーブル用意していたからか、パーキングからメイン会場に向かって通り過ぎつつ目についたんでしょうね、常時満席でしたよ。お隣の茶席もいつものようにチケット完売、館内へ涼みに来た見学の人たちも沢山で満員御礼状態でした。by Tamaki
◎Nakatani Gong Orchestra: 9/5 (火) 7:30pm-8:30pm @ Orpheum Children’s Science Museum (346 N Neil St, Champaign) ゴング (銅鑼や鐘) を使った演奏会です。ふつうの音楽会とは一味ちがった「音楽体験」イベントだそうです。
◎Jazz Walk: 9/8 (金) 5:30pm-7:30pm @ Meadowbrook Park (2808 S Race St, Urbana) 公園の遊歩道を歩きながらジャズのライブ演奏を聴くことができるイベントです。
◎Japanese Festival at Missouri Botanical Garden: 9/2 (土), 9/3 (日) 10am-8pm, 9/4 (月・祝) 10am-5pm @ Missouri Botanical Garden (4344 Shaw Boulevard, St. Louis, MO) Missouri Botanical Gardenで毎年Labor Dayの週末に開催されている日本祭です。セントルイスの地元グループによる太鼓のパフォーマンス、盆踊り、茶道などの体験やデモンストレーション。セントルイスはU-Cから車で3時間ほどです。
Part3.Guest Talk with Emさん
今日のゲストは、Emさんです。イリノイ大学のSchool of Information Sciencesで図書館学を専攻しました。昨年、Harukana Showに出演したKathrynさんとともに、UCIMCのZine Libraryの整理をしています。(HS Podcast No.287:Zine collectionをライブラリーするwith Kathryn,Blog Aug.21&23, 2016:Champaign-UrbanaでゆるやかなZineつながり)
子供の頃からデジタルな情報に接している若い世代にとって、SNS隆盛のこの時代に、Zineは時代遅れじゃないの?と尋ねてみました。
Zineは時代のなかで展開する
Zineには、1世紀ちかい歴史がありますが、それぞれの時代を反映したZine文化が展開しています。私が最初にZineに出会ったのは、パンクのコンサートでした。会場にバンドのCDやTシャツが売られているように、そこにZineもありました。それから友人たちとZineを作ったり、親友の誕生日に世界に1つだけのZineを作って贈ったこともあります。
Zine Faireには世代をこえた参加者、Zineバージョンのコミコン
小さな町では、Zineを直接に手をる機会は限られていますが、少し大きな町のカフェにZineがおいてあったり、本屋で扱っていたり、あるいは地域の図書館などでZineコレクションがある場合もあります。都市ではZine Fairなども開催されます。UCIMCでも何回か開催されました。シカゴのZine Fairに行ったことがありますが、規模が大きく、さまざまなZineがあり、参加者も10歳代から50歳代まで幅広く、Zineバージョンのコミコン、という雰囲気でした。草の根のメディアだからこそ、さまざまな視点のZineが生まれます。
多様なジャンルのZines
UCIMCのZine Collectionにも、多様なZineがあります。コミック、パージン(personal zine、Zineのすべてがパージンだという人もいますが)、パージンのコミック版、音楽、アート、TV番組などのファンジン、政治関連のZineなど、分類はなかなか難しいところですが、現在、デジタルなカタログ作りに取り組んでいます。Zineの検索、貸し出しができるようになるといいのですが。
大学での学びと、地域での実践的活動、刑務所でのZine作り活動
アメリカの大学には、たとえば、Barnard Collegeのように本格的なZine Collectionがあったり、イリノイ大学でも、大学院で図書館学や情報学を学ぶ学生たちが、時には授業の一環としてZineについて学び、時には、ボランテイアで、UCIMCのZine Collectionプロジェクトに関わっています。UCIMCには刑務所に本を送る活動を長年続けていますが、これと連携して、刑務所でZineを作るといった活動も進行中です。
地域図書館でのワークショップ、作り方やアイディアをシェアし自分を発見
昨年は、Urbana Free Libraryで、Zine 作りのワークショップを開催し盛況でした。参加者が自分の作品や作り方を気楽に見せ合い、情報を交換していました。Zineには、こうでなければならないという基準はないので、作りながら考えたり、教えてもらったり、自分を発見したり、それを共有できる、そんな面白さがあります。(まとめby Mugi)
私が住むその場所がZineの舞台となる
St. Louisの地域図書館でも昨年、Zine Collectioのコーナーができました。Ryutaさんのコメントにあったように、「映画や小説の舞台になったりしない、小さな町でも、個人が作るZineではそこが舞台になります。」マスメディアではない小さなメディアであるからこそ、Zineがそれぞれの人生や地域をつないでいく、そんな草の根の力をもっているのではないかなあと思います。
*ちょっと宣伝、MugikoとTomさんは、Haruakna Showとともに、Grassroots Media Projectとして、Grassroots Media Zineを発行しています。サイトはこちら。
■ セカイイチ「夏の終わり」■椎名林檎「13 jours au Japon-2020日本の夏ー」