季節の変わり目
U-Cは、春が来た、と思って油断すると冷え込み、明日は雪の予報です。Tateishiさんによると「日本も昨日まで急に日本も寒くて関東圏でも雪がたくさん降っていました。週末からはどんどん温かくなるようです」。先週番組(No.335)で話題にしたAASへの参加のためにWashington DCに到着したYoshiさんからは、「雪はだいぶ溶けていました」とメールが届きました。
イリノイ大学博士課程のYukiさんをスタジオに迎えて
UrbanaのWRFUスタジオから はTomさんとMugikoが出演し、イリノイ大学大学歴史学部博士課程のYukiさんをゲストにお迎えしました。Yukiさんは、留学して2年めの2015年8月(No.229, No.230)から毎年、Harukana Showに出演しています。大好きなKPOPについてやTA体験(No.283, No.304, No.313)、昨年の夏には、イリノイ大学のGEO(大学院労働組合)についての(No.334)話していただきました。 GEOは、その後も団体交渉を続け、ついには、2018年2月25日から長期のストライキに入りました。今回は、一連の団体交渉やストに参加してきたYukiさんの貴重な体験談です。トークの後半は来週の番組でお届けします。
Part 1, アメリカの大学の期別、C-Uイベント情報、自動車の運転練習中
C-Uイベント情報
◎Zine Library@UCIM open office hours: 3/24(土)11am-1pm*ジン・ライブラリーは、UCIMCの1階、UCIMCの建物に入り正面奥のドアを開けると左手にオフィス、その奥のホールの入り口に本棚な並んでいます。いつでもジンを手にとって見ることができますが、毎月第2と第4土曜日の午前1時から午後1時まで間は、ライブラリーの担当者がいるので、読みたいジンについてなど直接に尋ねることができます。Zine Libraryについての情報はFBへ。
◎The CARRIE WHITESNAKE@IRON POST(120 S Race St, Urbana):3/24(土) Iron 9pm~, Iron Post FB&google calendar Cancelled!
Last Gentleman(1984-1993)の元メンバー、JimさんとTomさんが、昨年末に新たにバンド、The Carrie Wthitesnakesを結成、Tomさんが、ドラムとギターとキーボードと時々ボーカルも担当(ライブハウスに機材を運ぶのが大変そう)。3月24日、雪のため、メンバーがIndianaから来ることができず、ライブはキャンセルになりました。3月に吹雪くなんて、残念!
◎Yukiさんは、自動車の運転の筆記試験は合格し、ただいま路面での運転を練習中(1年以上の運転経験がある人が助手席で補助)、キャンパスから少し離れたアジア系のスーパーマーケットへも出かけるようになりました。アメリカの一般のスーパーよりもキノコの種類が豊富で安く手に入ります。
Part2, GEO(大学院生労働組合)、TAのお仕事
Part3,2017-18年の交渉、ストライキ、 「ピケをはる」、授業料免除など
TAの労働、授業料免除、賃金
イリノイ大学の学生数は、2017年秋学期は47,826人、このうち、TA(Teaching Assistant)やGA(Graduate Assistant)として大学に雇用されている院生は約2700人います。TA、GAは、1週間に10時間〜20時間ほど大学で仕事をします。TAの場合は、学部の授業の一部を担当します。
例えばYukiさんは、現在、アメリカ史の授業のTAをしています。これは、50分の授業が週に4回あり、このうち2回を教授が講義し、他の2回のディスカッションやライティングのクラスは、TAに任せられます。授業時間以外の準備や学生からの提出物へのコメントなど、相当の時間と労力を割く事になりますが、TAをすることによって、授業料が一部免除になり、給与も得られます。また就職のためには、こうしたTAの経験は欠かせません。
イリノイ大学GEOの加入率は60%程度
GEO(Graduate Employee’s Organization)は、TAやGAが加入する大学院生の労働組合です。加入率は60%ほどです。組合自体は、学生運動の流れの中で70年代はじめに結成されましたが、大学との交渉権を認められたのは2000年代に入ってからのことです。アメリカの大学の中でも、団体交渉の権利を公認されているGEOは、限られているそうです。
イリノイ大学では、学部によっても、TAの業務内容や指導教員との関係、GEOとの関わり方も一様ではありません。人文社会科学系学部の場合は、GEOを支持する声明をだす学部もあります。歴史学部の場合は、院生たちはほとんどがGEOに加入しています。Yukiさんは、今年度は歴史学部のGEOの世話役(Steward)を引き受けたので、毎週GEOの集会に出席し、これまで以上に活動に関わることになりました。
2017年春から1年間にわたる交渉、ストライキへ
GEOと大学のあいで結ばれた2012年協定の5年期限が終わるために、2017年春から新しい契約、交渉のための準備が始まりました。交渉の内容は多岐にわたりますが、大きくは、TA、GAのTuition waivers(授業料免除)、賃金値上げ、ヘルスケア、扶養家族、子育て支援、などです。一定の手続きを経て交渉を行うものの、大学側は、なかなか交渉の席につかず、ついには2月26からGEOによるストライキが行われ、3月9日まで2週間近くにわたる、これまでにない長期のストとなりました。(WE HAVE A CONTRACT, March9, 2018)
ストの間は、参加する院生たちは、一切のTAの業務にはつかず、またストを無視して授業が行われることがないよう、校舎の周囲を練り歩き、ピケをはります。教授たちも、GEOの交渉を支持する場合は、院生たちがピケをはっている建物では授業をを行わず、大学周辺のIMCや教会などに場所を借りて授業をする場合もあります。
TAの授業料免除、給与は学業を続けるための死活問題
まず争点となったのが、授業料免除です。イリノイ大学のTAの約4割が海外からの留学生です。イリノイ大学は州立であり、州外、留学生の授業料は、同州出身の学生の授業料よりも相当に高くなります。授業料免除がなくなると、実際のところ多くの学生は、高額の学費を払い続けることは難しく、研究を続けられなくなります。こうした交渉、GEOと大学の新たな契約内容については、来週のHarukana Showでも続きのお話をお届けします。
■Michael Jackson「Rock’n Robin」■BoA「ONE SHOT, TWO SHOT」■Mamamoo「Piano Man」