WESON MUSEUMトークとVR美術館実体験記
先週(HS No.549-2)に引き続き、専業画家のTomoyaさんとの「VR美術館(WESON_MUSEUM)」トークです。日本時間の9月23日に収録しました。その後、10月1日に、Mugiko、Ryuta、Wataruの3名が、Tomoyaさんの WESON_MUSEUMを実際に訪問しました。その体験談も交えてお届けします!さらに、今後のWESON_MUSEUMの展開やリアル個展のお知らせも。加えて、GIS研究と図書館学でのVR活用についても話しました。Podcastの文章は、4人が分担して書いてます。(緑:Wataru、青:Tomoya、茶:Ryuta、紫:Mugi)
Part2, WESON MUSEUMの楽しみ方、VRの活用法
Part3, Tomoyaさんの案内で、VR美術館を体験!
VR美術館でコミュニケーション、誰とでもいつでも絵で交流出来る世界を-Tomoya
VR美術館を活用する良い点のひとつは、自宅にいながら世界中のVRユーザーとコミュニケーションをとれることです。会話はもちろんのこと、手を振ったり、頷いたり。さらに美術作品の実物を飛行機で運んで事前に決めた施設に展示して…という作業をせずに誰もが美術作品を目の前にして意見交換ができます。これを活かせばいつでもどこでも世界中の方と文化交流の機会を設けられるのです。
近い将来、世界中の方々が描いた作品が一か所に展示されるという夢のようなワールドも実現できるのではないでしょうか。まずはVR美術館をつくるきっかけとなったパラオ共和国と日本の、例えば友好提携を結んでいる三重県や茨城県常陸大宮市をつなぐ文化交流イベントを開催したいと考えています。
リアルな世界でもコミュニケーション、11月にアトリエで個展開催
VRの良さはたくさんありますが、美術作品を純粋に楽しむなら原画を見る他ありません。Tomoyaのアトリエは大阪府大阪市北区豊崎にあり、毎年11月半ばにこのアトリエで個展を開催しています。絵の質感、大きさ、絵具の香りまでも楽しんでいただけます。額入りの作品は、写真では感じ取れない存在感もありますので是非リアル展にもお越しくださいませ。ご来場者の皆様から臨場感あふれる様々なご質問をいただけるのはリアル展ならではの良さだと実感しています。
*Tomoyaさんの活動の情報はこちらをご覧ください。Facebook , Instagram , Twitter
WESON_MUSEUMにアクセスするには
VR美術館(WESON_MUSEUM)は、VR Chatというアプリ上のコンテンツとして運営されています。VR Chatは、VRゴーグル(Oculus Quest 2 推奨)もしくは Windowsパソコン用アプリSteamからダウンロードすることが出来ます。ダウンロードした後、VR Chat内の「ワールド」と呼ばれるバーチャル世界の検索欄に「WESON_MUSEUM」と入力すれば、候補に現れるはずです。WESON_MUSEUMには、いつでも訪問可能ですが、日本時間毎週土曜21-22時にはTomoyaさんが在廊し、絵やワールドの解説をするツアーが行われます。たくさんの他の参加者とも知り合うことが出来て楽しいですよ。-Wataru
UIUCで、VR体験するには?
VRゴーグルは、決して安くないので中々手が出し辛いですが、幸いなことにイリノイ大学関係者であれば、無料で気軽に体験できる方法があります。1つ目は、CITLが運営する Innovation Studio に行く。スタジオはArmory の中にあり、毎週火曜日の10-16時の間、入室可能です。そこにVRゴーグルを体験できるスペースがあり、スタッフが丁寧にサポートしてくれます。もう一つの方法は、図書館のLoanable Technology を利用する。大学図書館がVRゴーグルセットの1週間貸出サービスをおこなっています。WataruもここからVRゴーグル(Oculus Quest 2)を借り、WESON_MUSEUMを体験しました。 みなさんもぜひ。Wataru
*Blog:イリノイ大学の授業作り、学び合いのプロセスを協働でデザイン, September9, 2019
実際にVR美術館「WESON_MUSEUM」を体験!
収録後にTomoyaさんのお誘いを受け、我々(Mugiko、Ryuta、Wataru)もWESON_MUSEUMを訪問し、Tomoyaさんの案内付きでVR美術館を体験しました。
アバターになって駆け巡る-Mugi
WataruさんとTomoyaさんとZoomでつないで説明してもらいながら、Mugikoは、VRゴーグルを装着、VR Chatをダウンロード、設定していきました。気づいたらウサギ耳のアバターになっていました。Wataruさんは、スマートなロボット、Tomoyaさんは青と紫の不思議なキャラクター、でもみんなの声はいつもと同じです。WESON MUSEUMの4つ目のWorld(パラオの部屋)に辿り着くまでには、橋を渡り、階段を登ります。Wataruアバターの動きは、最初はぎこちなくゆっくりだったのですが、途中から軽やかに階段を駆け上りました。これを見て、Mugikoアバターは、えっ、おいてかれると自分も走り出す。すると、Tomoyaアバターが、「上手です、あ、落ちてしまいましたね」と優しく案内。美術館の入り口にたどり着くまでに、自分とアバターが一体化して、理屈はわからないまま両手のコントローラーのいくつかのボタンを操作して、頭と手を動かす動作を学んでいました。面白い!
VR美術館で子供の頃の夢の続き
美術館に入ると、Tomoyaさんの絵がたくさん、展示されています。大きさの違う絵が並び、また異なる背丈のアバターがいることで、なんとなく、それぞれの絵のサイズ感が認識されます(本当の絵のサイズは異なりますが)。絵に近づくとよりアップされ、遠くにゆくと小さくなる。解説するTomoyaさんの声も近づくと大きくなり、遠くにゆくと小さくなります。Tomoyaアバターは、絵をさしたり、体の動きが自然な感じです。アバターになる方が、自分の動きを客観的に意識して役割を演じやすくなるのかもしれません。
また、Tomoyaさんをおいて、Mugikoが一人で美術館の中を走り回ってみることもできます。この自由さ加減にもびっくり。WESON MUSEUMには、マンタ(大きなエイ)が泳いでいたり、波の音が聞こえたり、いろいろな仕掛けがあります。その1つに、ある絵の中に入って、美術館の別室にゆくことができます。Mugikoは子供の頃、展示された絵を眺めては額縁の後ろにどんな世界があるのか、覗こうとして注意されてました。絵の中の世界に触れる子供の頃の夢の続きにいるようです。
絵をとおしたコミュニケーションの場
大きなサイズ(に見える)の絵が並んでいる部屋に案内されてTomoyaさんの説明を聞いていると、新しいアバターが2人(?)。WESON MUSEUMは常時オープンなので、世界中からいろいろな人が入場できます。Wataruさんに、「あれ、Ryutaさんじゃない?」と言われてみると、ユニークないでたちのRyutaさんがじーと立ってます。Mugiokが、どわーと走り寄ると、Ryutaさんの声が近くに聞こえます。おしゃべりもできます。
VR美術館が、「絵を通したコミュニケーションの場」だとしたら、これからいろいろな可能性があるなあと思います。そこで初めて出会った人といきなり対話はしにくいけれど、そこにある絵を見て感じたことだとを、思ったことを話しやすいし、また、無言でいることもできます。入場者は音声をオフにしている場合や、お互いの言語が異なることもありますが、スタンプをメッセージを出すこともできます。
仮想現実も「社会」、人が作りだす生きた世界
WESON MUSEUMを訪問するまでは、Mugikoは、アバターというものに少し抵抗がありましたが、経験してみると、容姿や立場にとらわれずに自分の気持ちを表すこともできるような気がします。しかし、仮想現実の空間が自由なのではなくて、そこにもいろいろなルールが埋め込まれていて、規制がある「社会」なのだと思います。また、Tomoyaさんが毎週、1時間、気持ちを込めて案内をしたり参加者とコミュニケーションをとることで、VR美術館のリアリティが作り出される。仮想現実も、人が作り出す生きた世界なんだなあと思いました。Mugi


