No. 655, Oct. 13, 2023, イギリスでジオな出張を楽しむ with Wataru

秋の夜長は地図な旅のお話

今週はWataruさんの出演です。先月、イギリスへの旅についてお話しいただきました。前半はロンドンを中心とした旅のお話、来週お届けする後半は、GIScienceの国際学会のお話です。収録は、日本時間では2023年10月12日午前、RyutaさんはShizuokaから、MugikoはKyotoから、WataruさんはC-Uから(現地時刻10月11日夜)参加しました。

U-C Folk & Roots Festival!

Chmpaign在住のTomさんによると、最近は「Cool(朝夕)でWarm(日中)で過ごしやすい」。Wataruさんの話では、夜は気温が3℃まで下がることも、暖房を入れているそうです。今週末は、C-U各地でFolk & Roots Festivalが、秋の夜長もにぎやかかと思います。

Part1, C-Uではそろそろ暖房。イギリス英語とアメリカ英語はかなり違う 

英米を往復すると、英語表現がだいぶ違うことに気づきます。Wataruさんが身近な例をだしてくれました。「ロンドンの地下鉄 (Tube)では”Mind the gap”、アメリカだと(地下鉄はSubwayで)、足元に気をつけてと言うなら” Watch your step”」。Ryutaさんも、普段、アメリカ英語を使っていると、イギリス映画を見た時に英語になれるのに少し時間がかかると話していました。Part2-4は、Wataruさんがトークの内容をわかりやすくまとめてくださいました。音声、写真とともにお楽しみください。-Mugi

ロンドンでGeography, Public Health に関する名所を訪問-Wataru

9月中旬に学会発表でイギリスを訪れました。会場のリーズに加えて、ロンドンとケンブリッジにも立ち寄り、たくさんの出会いや経験を得ました。今回はその旅について話します。ロンドンには、私のような地理学と公衆衛生学を学ぶ者にとって、ぜひ一度は行きたい場所がいくつもあり、今回の旅では念願叶い、3カ所訪ねることができました。

Part2, まずはグリニッジ天文台(1675年)、子午線経度0度(1884-)

まずは、本初子午線(経度0度)の基準となっている、グリニッジ天文台です。大航海時代の1675年に建てられた王立天文台で、天体観測技術の向上を目指しました。この目的は、天体観測によって、船が大海原の中でもその現在地を調べられて、安全に航海するためです。現在は国立天文台の機能は終え、当時の歴史を伝える博物館になっています。結局、洋上での正確な緯度測定は、HS No. 586 で話した通り時計職人のハリソン氏が正確な懐中時計を製作し、洋上での南中時刻との時差を測ることで達成しました。その功績をたたえ、1884年にワシントンD.C.で開催された、国際子午線会議にて、グリニッジ天文台を通る子午線を経度0度とすることが国際標準として決まりました。博物館の敷地内に経度0度の線が引かれており、それを跨いで写真を撮る人々がたくさんいました。

Part3, 知る人ぞ知る、John Snow名のパブとポンプ@SOHO地区へ

次に、ソーホー地区にあるジョンスノーの名前を冠したパブと井戸のレプリカです。ジョン・スノー(John Show)はイギリスの医者で、1854年にロンドンのソーホー地区でコレラが大流行した際、その発生源が特定の井戸であることを、患者の家の位置を地図に落としこむことで突き止めました。地図を使って問題の因果関係を突き止めたことから空間分析のパイオニアと言われています。彼の功績を伝えようと、発生源の井戸のレプリカや名を冠したパブがソーホー地区に今もあり、知る人ぞ知るスポットになっています(ちなみに、ドイツの細菌学者コッホによって、原因であるコレラ菌が発見されるのは、およそ30年後の1883年の話)。ジョンスノーのコレラ地図を片手に、当時の様子を想像しながら見学、周辺散歩を楽しみました。

Part4, 「ロンドンの緑の肺」と呼ばれたHyde Park、元祖都市公園

最後は、ハイドパークです。元々は、貴族の荘園だった土地が、1536年に当時の国王が狩猟場として買い上げて、1637年からは、市民にも一般公開され始めたことがルーツの王立公園です。産業革命で工業都市化するロンドンにおいて、貴重な緑地であったことから、「ロンドンの緑の肺」とも呼ばれ、いわゆる都市公園のはじまりと言われています。討論会や皇室パレード、ロックコンサートなど、ロンドンの文化史に深く関わる場所でもあります。私が訪れた時も、たくさんの人が、庭園散歩やランニング、カフェでお茶など、さまざまに公園を楽しんでいました。-Wataru

久しぶりのロンドンを旅した気分、”Mind the gap”-Mugi

Wataruさんのロンドン話を聞いて、Podcastの文章と写真を見ていると、自分も旅している気分になりました。「都市公園」のお話は、王室や皇居、万博、オリンピック、環境、パンデミック、災害など、さまざまな話題をつながってHSでも展開しそう。

Mugikoは、すっかり忘れていましたが、グリニッジへはテームズ河を船でくだって観光しました。22年前!帆船 Cutty Sarkの写真も撮っていました。この時は、1年間、ロンドンのHammersmithに滞在し、英領インドの「ヨーロッパ人浮浪者法」についての調査をするために地下鉄にのって大英図書館に通っていました。”Mind the gap”は、その時に身体に染み込んだ英語です。-Mugi

■The Beatles – Come Together ■ The John Barry Seven-Cutty Sark ■The Rolling Stones – Angry ■The Cajun Strangers-La danse carré

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