No. 674, Feb. 23, 2024, グローカルな「おにぎり」、図書館と居場所、ドイツの図書館とボードゲームと「公貸権」

春と冬の綱引き

U-Cは、そして日本各地も、日によって寒暖の差が大きく、春と冬が綱引きしています。いろいろな花が咲き始めました。今日の収録は、日本時間の2月21日(水)夜、RyutaさんはShizuokaから、MugikoはKyotoから参加しました。Part1の話題は「おにぎり」、Part2 & 3は、先週のライブラリートークの続きです。

Part1, おにぎり専門店、ONIGIRI NOW、情報募集中

おにぎり専門店のグローカルな展開

日本のスーパーマーケットやコンビニでは、いろいろな種類のおにぎりが販売されています。手頃なお値段で便利なランチです。TVニュースの特集で、人気おにぎり店前には長い列ができている様子が報道されていました。

ご当地おにぎやその店独特の具材おにぎりがさまざまに展開、最近のおにぎりは、ふわっと握ってお米そのものの美味しさも大切にしているそうです。専門店の初期投資は大きくなく、さまざまな業界が参入しやすく、個人でも開業しやすい。また、お米も国内生産で価格も安定しています。Onigiriの海外展開には、日本のアニメの影響もあるようです。たしかに、アニメにはおにぎりを食べるシーンがたくさんあります。

おにぎりな思い出、各地のOnigiri 情報

HSでも、Parkland Collageで心理学を教えているTravisさんが、「日本文化クラブ」の活動について、Onigiri作りについてもふれられていました(HS No. 595-2)。今回のトークでも、Ryutaさんが沖縄の「スパムおにぎり」は、ハワイでも展開しているのでは、と話されていました。おにぎりのグローバルな展開を通してローカルな特色も知ることができそう。皆さんの「おにぎりな思い出」、それぞれの場所のOnigiri情報や写真など、ぜひお寄せください。-Mugi

Part2, 図書館の「居場所」の難しさ、コロナ前後の変化

Part3, ドイツの図書館とボードゲームと公貸権

先週のライブラリートーク(HS No. 673)で、Ryutaさんに「滞在型図書館」「ラーニングコモンズ」などについても説明していただきました。そこでMugikoが続きの質問をあれこれしてみました。

「『滞在型図書館』に、ある特定のひとが長く居着いてしまい、他のひとが使いにくい状況になってしまったら……?」

大学図書館を、その大学の学生でも教職員でもない利用者が、学生や教職員の学習や研究を妨害するかたちで長時間利用するなど、問題になりうるケースはいろいろ想定できますが、こと公共図書館に関しては、「ほかに居場所のないひと」が安心して利用できるスペース、環境を提供することも、その機能のひとつになると思います。そういう意味では、他の利用者に害がない限り(これの解釈がけっこう難しく、「悪臭」などは「害」ととらえられてしまうこともよくあるのですが……)、立ち退きなどは求めないことが理想ではないでしょうか。

とはいえ、「滞在型図書館」といっても、「住み着かれる」ことはあまり想定していないと思いますが……。

コロナ禍を経ての変化

特にアメリカの図書館では、元々動画配信やeラーニングへの興味があったところに加え、ステイホームの期間に講習やリーディンググループなどのイベントを動画で配信したりオンラインで開催したりすることが増え、コロナ禍後もそれが定着しつつあるのではないかと思います。ラーニングコモンズのようなスペースも、今後はオンラインと対面の両方に参加者がいるハイブリッド型イベントに対応できるようになっていくのかもしれません。

ドイツの図書館とボードゲームと公貸権

ドイツは(チェスやすごろくのような伝統ゲームではない)創作ボードゲーム、カードゲームの制作が盛んな土地柄で、アナログゲームの世界的な見本市も毎年行われています。そのような国なので、図書館へのアナログゲームの導入も早かったのではないでしょうか。

一方で、ドイツでは、図書には「公貸権」(public lending right / 公的貸与権) が付与されています。これは、本が図書館で貸し出された回数に応じ、著作権者に補償金が支払われる制度です。(書店で本が売れた場合は印税を受け取れるところ、誰かが図書館でその本を借りた場合、読んだ人の数=本が売れた数ではなくなるので、それを「補償」する意味あいがあります。)図書館資料として収集されるボードゲーム類にもこの公貸権が適用できるよう、ボードゲーム類の正確な図書館目録を作ろうという試みもドイツではされているようです。- Ryuta 

■丸尾めぐみ, 佐藤三郎 & 佐藤喜一「おにぎり」■図書館探検部「Invitation~図書館へいらっしゃい~」■back numcerの「春を歌にして

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