No.494, Sept.11, 2020, コロナ禍の日々の暮らし、マイバック、地域の図書館

COVID-19と日々の暮らし

本日の出演は、日本のShizuokaから龍太さん、KyotoからMugikoです。日本では、イベント開催の制限緩和や、Go Toトラベルに東京を含めるなどの方針が検討されています。COVID-19とともに日々の暮らしは続きます。非日常な日常の風景について、Urbana-Chamaign(USA)の Satomiさん、Albi(France)のSayakaさんからのお便りを紹介しながら、おしゃべりしました。

Part1, 台風10号、Kyotoの「蚤の市」の「ムヒ」の薬箱

Part2, マイバッグはイリノイでは禁止?フランスではOK

Part3, COVID-19と公共図書館、Welcoming Week

「蚤の市」と古い木箱の暮らしの時間

先週は、UrbanaのファーマーズマーケットでのCOVID-19感染拡大防止のための買い物ルールについて話題にしました(HS Podcast No.493-1)。Kyotoでは、8月頃から屋外での「市」が再開されています。Mugikoの家の近所でも社寺の境内で、「手づくり市」や、「蚤の市」が開催されています。マスク使用、手指消毒、混雑を避けることは推奨されていますが、商品を「手にとる」ことは禁止されていません。

Mugikoは、木の古い箱が好きです。それらが作られた時代、場所では、それぞれの目的、役割があったんだろうなあと、箱に染み込んだ時間を想像してみます。

池田模範堂の配置薬販売の「ムヒ」の箱

先月の「蚤の市」で発見したのは富山の薬箱。外は木製、内側は紙箱です。この箱に記された「池田模範堂」は、会社のHPによると、1909年(明治42年)に池田嘉市郎が家庭配置薬販売を創業、1914年に社会の模範となるようにと池田模範堂という会社名となりました。そして、1926年に虫刺されのかゆみどめ「ムヒ」の製造を開始、翌年にはチューブ入り「ムヒ」が販売されました。

この箱も、一年に一度、内側の紙箱と薬がセットで置き換えられたのだと思います。ムヒは、現在でもかゆみどめの薬として使われています。箱を眺めている「ムヒ」(かたのこり虫さされ スポーツの前后に)、「ユイツ」(感冒に)、「ノーヂ」(頭痛歯痛に)という商品の名前が気になってきました。どうしてムヒでユイツでノーヂなのか。番組の中で話しています。詳しくは→北多摩薬剤師会「今は昔 売薬歴史シリーズ4〜キンカン・ムヒ

マイバッグは禁止?

先週の話題に続きです。Champaign在住のTomさんが、自分がゆくスーパーではバッグの持ち込みは禁止されていると話していました。「他のスーパーでも?」U-Cの在住のSatomiさんに尋ねてみました。

「マイバッグの使用ですが、一応、イリノイ州としては安全かどうか分からないのでマイバッグ使用禁止としているみたいです。でも、レジの場所で買い物客自身が品物を詰めるという方針が徹底している店では、マイバッグを持ち込んで使用しても咎められないと思います。こちらに関連記事があります」”How To Avoid Plastic Grocery Bags During Illinois’ Reusable Bag Ban“NPR WBEZ Chicato, July6, 2020

私の経験談としては、マイヤーとかハーベストマーケットといった大手のスーパーでは最近はマイバッグを使用している人を見かけなくなりました。地元のスーパー、マイヤーの入口には、“マイバッグは現在、使用しないで下さい”といった掲示もありました。でも、コープのような小さなお店で、自分で品物を入れるのが主流となっている場合は、マイバッグを持ち込んでいる買い物客を今も見かけるし、そのような行動を奨励しています。結局、お店の判断に委ねているのでしょう。昨年あたりは、環境保護の観点から、スーパーからプラスチックのレジ袋は撤退しようという動きが盛り上がっていただけに、残念です」by Satomi

Satomiさんからは後日、写真も送っていただきました。ありがとうございます。

「今日、アーバナにある大型スーパー、Meijer (マイヤー) に買い物に行った時の写真を添付します。入口の所に掲示があり、「マイバッグの使用は控えてください」と書かれています。それからソーシャルディスタンス(社会的距離)を6フィートとって(下さい)、となっています…こういうのはかなり守られていますよ。店内でのマスク着用は最初は徹底しなかったけど、今は付けていない人を見つけるのが難しいくらい、全員付けています。でも、これはアーバナ市内だからかな?そして、マイヤーの狭い通路のフロアには、一方通行のサインが付いています。でも、この一方通行ルールをしっかり守っている人は、あまりいないような気がします」by Satomi

4年前のHarukana Showで南仏にお住いのSayakaさんが、フランスではプラスティックの買い物袋は姿を消した話していました(HS Podcast No.293)。現在はどうなっているのでしょう?Sayakaさんに尋ねてみました。

南仏AlbiのSayakaさんから

「フランスはコロナの人は収まるどころか日々8000人前後(数日前はほぼ9000人!)出ていますが、マスクをしたり手を消毒したりする以外はだいたい普段通りの生活をしています。

ビニール袋は不可、マイバッグはOK、市場では今でもカゴも使用

フランスではマイバッグは問題になっていません。そこで使い捨てビニール袋の利用は論外です。また、あっという間に生分解性ビニール袋がスーパーに登場!(写真を添付します)一時期全てが紙袋になったことからすると、昔に戻った感じです。また、フランスのファーマーズマーケットは、昔からある市場に相当すると思うのですが、「バッグ」ではなく「カゴ」で買い物する人も多いです。石油製品がなかった時代の習慣がそのまま続いているということです。

また、フランスでは、パン、肉(牛・豚・鶏)、チーズはよく見ますが、野菜のみの移動販売は見かけません。ただ、何でも屋さんみたいなのがくると野菜も含まれていると思います。それでも、「アメリカでは都市部の貧困層が生鮮食品が入手できず健康に良くないので、社会福祉、健康の観点から移動販売される」というコンセプトは異なるものだと思います。by Sayaka

マイバッグを使う側の責任として洗濯、消毒

日本では、2020年7月1日からプラスティック製買物袋の有料化が始まり、自分の買物袋を持参することが推奨されています。感染拡大防止のためにマイバッグの利用を懸念する動きは、少なくともKyotoでは見られません。アメリカでも州によって方針が異なり、Washington DCにお住いのTamakiさんのお話では、

「マイバッグ、DCでは2010年から使い捨ての紙/プラスティックバッグ有料化が始まっていて使用する際は一枚につき5セントを支払い、逆にマイバッグを持参すると一枚につき5セント値引きされます、少しお得でエコですよね。マイバッグは、使用する立場の責任として洗濯とアルコール消毒を継続するしかないかなと思います」by Tamaki

U-CのPublic Library

U-Cの地域の図書館の利用ルールについては、こちらをご覧ください。COVID-19 Resource Page (Urbana Free Library updated, August18, 2020)。Champaign Public Libraryでは、現在は、Table/Study Roomの利用は予約が必要です。地域の図書館は、本を読んだり借りたりするだけでなく、WiFiを利用したり人と会うなど、コミュニケーションの場です。これまで行われてきたイベントは、現在はオンラインでも継続、展開しています。図書館という地域の住民の暮らしとも直接につながりをもつパブリックな空間が、対面的な活動とオンラインでのつながりをどのように組み合わせて展開していくのか、Harukana Showでも話題にしていきたいと思います。

COVID-19の中での図書館サービス

イリノイ大学の大学図書館は、利用者からリクエストされた資料をデジタル形式 (デジタル形式での提供がどうしても無理な場合のみ、ピックアップでの貸し出し) で利用可能にするかたちでサービスを再開しています。(学習スペースとしての利用は今のところできません。) 図書館の蔵書カタログや資料のリクエストの仕組みは以前から電子化されているので、利用者 (= 大学の教員、研究者、学生) が基本的にはインターネットにアクセスできる環境にある大学図書館ではリモートのサービスのみでも十分に利用者にサービスを届けることができそうですが、インターネットアクセスそのもののために図書館に来館する人もいる公共図書館では、「場としての図書館」のありかたを巡っては、しばらく試行錯誤が続きそうです。

イベントに関しても、単に「会場を提供することで図書館の来館者数を増やす」ことは現在は難しいですが、「イベント開催を通じて図書館と利用者との繋がり、利用者同士の繋がりを作る・維持する」ことも「場としての図書館」の役割であると考えると、たとえイベントの開催がオンラインに移行したとしても、「場としての図書館」がそこにあり続けることには、依然、大きな意味があるのではないでしょうか。 – Ryuta 

Welcoming Week

2020年9月12日からアメリカではWelcoming Weekです。U-Cでも連日、さまざまなイベントが開催されます。WELCOMING WEEK 2020 EVENTS 例えば、

◎ Global CU: Poetry of home and community identity (A virtual dialogue): 2020年9月17日(木) 7pm(online)には、Harukana Showに出演してくれたManga ArtistのKofiさんや、AsiaLENSを担当しているJasonさん、UCIMCのExecutive DirectorのEmilyさんらが出演します。

7th Annual Immigrant Welcome Award:9月19日(土)by Zoom, 4pm-は、CU-Immigration Forumが主催、CU FAIR, The Urbana Free Library, Urbana Arts and Culture Program, University YMCA New American Welcome Center, the Channing Murray Foundation, the City of Champaign, and the City of Urbanaが共催で行われます(Blog:CU Immigration ForumのWelcome Awards:草の根から始まった賞, Oct.1, 2018)

■ペンギンラッシュ「ユイメク」■富田ラボ「富田魚店」■Nick Lowe “(What’s So Funny ‘Bout) Peace Love And Understanding

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