Harukana Show、今週は、13年め!
Harukana Showは、アメリカのコミュニティラジオ局WRFUから放送されている日本語番組です。Urbana Champaign Independent Media Centerの建物内にスタジオがあります。毎週金曜日6PM-7PMに放送・配信されています。2020年3月以降、HSはトークを事前に収録・編集し、音源をWRFUスタッフに送っています。番組制作方法は変わりましたが、おしゃべりは、いつもライブな感覚でおこなっています。オンラインで日米をつなぎ、たくさんの方に出演していただきました。Radio(104.5FM), Streaming(wrfu.net) , Podcast (harukanashow org) を聞いていただき、ありがとうございます。これからもゆっくりと、おしゃべりしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
今週の番組収録は、2023年4月6日、RyutaさんはTokyoから、MugikoはKyotoから参加しました。
*12周年のポスターのマイクロフォンは、「OGOH OGOH」竹中さんの作品です(Harukana Showのステッカーの金魚も)
Part1, HSは13年め。AsiaLENS, Seed Exchange@Urbana Free Library
■UC BOOKS TO PRISONERS, BOOKS SALE
9am-5pm, April 8, 2023 @ UCIMC
■AsiaLENS “Far East Deep South”
Date Apr 11, 2023, 7 – 9 pm, Film Screening @ Spurlock Museum Knight Auditorium (600 S Gregory St, Urbana, IL 61801), Speaker Baldwin Chiu
■Urbana Free Library, Seed Exchange
Urbana Free Libraryの2階の受付で、誰でも植物(ハーブ、花、野菜)の種を借りることができます。育った植物からできた種を、図書館へもってゆき返します。その種がまた誰かの庭で育ちます。そんな素敵なSeed Exchangeのプログラムです。
Yutaさん、4回めの出演は長野県から!
Harukana Show13年めの最初のゲストはYutaさんです。2年ぶり、4回めの出演です。最初に出演いただいた時には、Yutaさんは米国のテキサス州Houstonでランドスケープデザイナーとして仕事をされていました(2020年2月, HS No.465 & No.466)。2回めの出演(2020年5月)では、「COVID-19とレジリエンス」について話題になりました(HS No.520 & No.521)。その後、日本へ帰国され、3回め(2021年3月)は、Yutaさんの横浜でのお仕事と活動についてお話を伺いました(HS No.519, No. 520, No.521)。そして、今回は、長野県の伊那(Ina)からの出演です。3月24日に収録しました。文章もYutaさんにまとめていただきました。-Mugi
No.465, Feb.21, 2020,「ランドスケープ・アーキテクチャーを本場で学ぶ」 GISシリーズ No.4(前半), with Yuta & M. Wataru●No.466, Feb.28, 2020, 「防災から減災へ、レジリエンス 、しなやかな回復力」GISシリーズ No.4(後半)with Yuta & M. Wataru●No.478, May22, 2020,GISシリーズNo.5(前半)COVID-19とレジリエンス、公園の可能性 with Yuta & M. Wataru●No.519, March5, 2021, コロナ禍で帰国、ランドスケープデザイナーとしての再出発with Yuta● No.479, May29, 2020, GISシリーズNo.5(後半)COVID-19とレジリエンス、モビリティ with Yuta, M. Wataru, Ryuta●No.519, March5, 2021, コロナ禍で帰国、ランドスケープデザイナーとしての再出発with Yuta●No.520, March12, 2021, ランドスケープデザインと時間、グリーンインフラwith Yuta●No.521, March19, 2021, 若手ランドスケープデザイナーのグローバルなネットワークwith Yuta
Part2, 横浜から伊那へ。熊本県の球磨川流域治水 with Yuta
Part3, 緑の流域治水プロジェクトとは。5つの課題 with Yuta
伊那谷で暮らし、球磨川を思う
横浜で生まれ育ち比較的“都会”と呼ばれる場所で働いていた私が、南信州“伊那谷”にある信州大学に勤めることになりました。伊那谷は、東は南アルプス、西は中央アルプスに囲まれ、盆地の真ん中を天竜川が流れる風光明媚な地域です。河岸段丘の台地の上に登ると、信州ならではの山の風景が広がります。
令和2年7月豪雨と球磨川
そんな信州に来た理由は、信州大学が参加している熊本県の球磨川流域の流域治水プロジェクトに参加するためです。このプロジェクトは、2020年に球磨川流域で発生した令和2年7月豪雨からの復興とこれからの持続可能な社会をつくるために、熊本県立大学が幹事機関となり2021年から始まりました。信州と九州は遠いですが、伊那谷で暮らし、球磨川について考える日々を送っています。
緑の流域治水プロジェクト
熊本県の球磨川流域では、「緑の流域治水」を核とした復興を起点として持続可能なまちを形成していく研究をしています。このプロジェクトでは、熊本県立大学、熊本県、肥後銀行を幹事機関として様々な大学、企業が参画しています。河川の専門家を中心に、地域計画、まちづくり、経済、ランドスケープ、ITなど様々な分野の専門家が参加して、復興とその先の持続可能な社会を実現するために取り組んでいます。「緑の流域治水」に関して、以下は研究拠点のホームぺージからの引用です。
「流域全体を対象に、流出の抑制、氾濫流のコントロール、土地利用規制など、建造物だけのハード面だけでなく、ソフト面での対策も充実させる新しい考え方の治水対策を「流域治水」といいます。すべての場所を対象とするため、地域との協働により実施することが求められます。「緑の流域治水」はこの対策に環境的な視点を組み込んだもので、持続的な地域づくりや環境保全にもつながる治水対策です。」
「流域」治水の考え方:安全に雨水を貯留、複合的な機能と効果
従来の治水の考え方では、下流に速く効率よく水を流すのが主流でした。しかし流域治水の考え方では、いかに安全なところで雨水を貯留し人が住むところに流れ込まないようにするのかを河川の範囲だけではなくて、流域全体で考えます。例えば、雨庭と呼ばれる窪地の庭では、雨水を貯留し敷地外への流出を抑制することで、河川の水が増水することを緩和します。流出抑制だけではなくて、「庭」であるのでその空間自体を楽しめたり、生物多様性にも寄与するような空間になります。緑の流域治水のひとつの大きな特徴は、単一機能の治水のためだけのものではなくて、整備した空間が複合的な機能と効果を発揮することだと思います。
5つの研究課題
本プロジェクトでは、5つの研究課題が設定されています。研究課題1は、緑の流域治水の技術を研究するグループです。ここでは、流出抑制など実現可能な技術提案とガイドラインの作成をしています。課題2は、地元民による地域計画の手法確立とガイドラインの作成、また環境再生にも取り組みます。課題3では、IoT技術を使ったモニタリングなどを市民の方の意志決定に基づいて行うことを研究しています。課題4では、経済分析やSDGsに基づいた産業創生を行い人が集いたくなるような場の形成を目指しています。課題5では、パートナーシップによる「緑の流域治水」の推進を行っています。
参画機関はこの5つの課題に分かれて、研究を進めており、私の所属する信州大学は課題4に参加しています。専門がランドスケープアーキテクチャの私にとって、経済分析や産業創生は新しくチャレンジングなことですが、地元シンクタンクの方や先生方からご指導をいただきながら研究に勤しんでいます。-Yuta
来週は、緑の流域治水の各課題をめぐる活動について、さらに詳しいお話を伺っていきます。球磨川流域の人々の暮らしや地域内外の人と人とのつながりも垣間見えてきます。長野と熊本を移動しながら考え、言葉を探すYutaさんの進行形の「今」が伝わってきます。お楽しみに。-Mugi
Yutaさんの選曲 ■Big Maybell「Don’t Pass Me By」■GLIM SPANKY(伊那出身のアーティスト)「大人になったら」■EVISBEATS「いい時間」

Champaign County COVID-19 Cases, Updated on April 7, 2023, 12.08 PM, CUPHD
陽性者確認数は激減しましたが、入院者数は横ばいのままです。-Mugi