No.350, Dec.1,2017, ウォークマンでカルチュラル・スタディーズ

今日から12月

アメリカでは放送日が12月1日でした (日本時間では2日の朝)。Thanksgiving Dayも終わり、クリスマスをはじめとしたホリデーの季節です。Ryutaが住んでいるミズーリ州St. Louisでは、最高気温が20℃ぐらいになるおだやかなThanksgivingでした。みなさんがお住まいの場所は、どんな冬のはじまりを迎えているでしょうか。

先週の放送で、フランスAlbiのSayakaさんがAdvent Calendarの話をしていました。アメリカでは? という質問に、Tamakiさんがメールで答えてくれました。

アメリカにもAdvent Calendarの習慣がありますか? → あります。
作ったり買ったりまではしませんが、たまに戴き物として出会うことはあります。スーパーにも数種類は販売中です。Christmasを心待ちにしている人達の毎日のお楽しみ習慣ですよ。ちゃんと聖書の内容が盛り込んであったりと子供への教育目的でもあるようです。 by Tamaki

St. Louis, Nov. 22, 2017 (Photo by Ryuta)

Podcastは2部構成です

今日の放送は、Mugikoさんはお休み。Ryutaが代打ホストをつとめました。Alexさんの曲紹介も、「重要なイベント」のため今回はお休みです。ゲストや収録済みトークのないこの機会を使って、後半は、11/1011/17の2回にわたってお届けしたTateishiさんとKanaさんの洋楽トークへの、Ryutaからの「返事」のようなものです。

Part1, 12月はホリデーシーズン、アメリカのAdvent Calendar事情、U-Cイベント情報

Part2, ウォークマンでカルチュラル・スタディーズをやる

U-Cイベント情報

あるいは、ホリデーシーズンお買い物情報。

Poinsettia Sale: 12/2 (土) 10am-Noon @ U of I Plant Biology Conservatory (Plant Sciences Lab, 1201 S.Dorner Dr.) イリノイ大学のキャンパス内にある温室 (植物学の研究施設) で、ポインセチアのセールがあります。

Mottainai: Annual Japan House Bazaar: 12/16 (土) 11:00am-5:00pm、17 (日) 11:00am-4:00pm @ U of I Japan House (2000 S Lincoln Ave, Urbana) 日本、アジア風のクラフトなど、ギフトにできそうなものを集めたバザーです。売り上げはJapan Houseのインターンシップ・プログラムの資金になります。

Market IN the Square: 12/2、9、16、23、30の各土曜日、8:00am-1:00pm @ Lincoln Square Mall (屋内) Downtown Urbanaの「ファーマーズマーケット」ですが、冬のあいだは屋内での開催。ホリデーシーズンの年内は毎週、開かれています。クラフトやベーカリーアイテムなど、ギフトにもいいかもしれません。

ウォークマンでカルチュラル・スタディーズ?

by Ryuta

No.348, Nov.17, 2017, 授業中にMDを聴いていた頃、CDショップの「試聴機」with Kana & Tateishiの回で、「ウォークマン」(だったり、ポータブルCDプレーヤーだったり、MDだったりスマートフォンだったり、世代によって……) が話題に出てきました。そこでふと、学部生時代の授業で使った”Doing Cultural Studies: The Story of the Sony Wakman” (Paul du Gay, Stuart Hall, Linda Janes, Hugh Mackay & Keith Negus, Open University/Sage, 1997) という本を思い出しました。「カルチュラル・スタディーズ実践入門」というような教科書だと思うのですが、いま考えると、とても豪華な執筆陣です。(Open Universityで教鞭をとっていたStuart Hallも名を連ねています。)

Doing Cultural Studies: The Story of the Sony Walkman

ウォークマンを理解するために、カルチュラル・スタディーズのアプローチを使ったらどうなるか? というような内容なのですが、マーケティングにどのようなイメージが使われたか (=ウォークマンというモノが、どのように社会的に構築されたか)、公共の場所に、ヘッドホンを使った音楽聴取というプライベートな行為が進出 (侵出) することとは、グローバル企業としてのソニーの戦略、などなど、幅広いテーマを取り扱っていて、好きな教科書でした。(放送では触れませんでしたが、Kanaさんが11/17の回で言っていた「高校の授業中にMDウォークマンでこっそり音楽を聴いていた」というのは、メインストリームの商品をうまく使った「反抗」の一種で、これもカルチュラル・スタディーズ映えのするトピックかもしれないですね。)

1997年に発行された、いまとなっては少し古い本ですが、これをベースにスマートフォン社会を考察してみるのも面白く、現在でも十分に通用する教科書だと思います。

残りの部分では、「フジロックの客層が高年齢化しているらしいけど本当? と思ってラインアップを見てみたら、わりと知っている洋楽グループがいて、だけどそれってつまり高年齢化している、ということですね」(RyutaはTateishiさんとKanaさんの、ちょうど中間の年代です)、とか、「オンラインショッピングでは本屋や図書館でのような本との『偶然の出会い』がないように言われますが、本屋や図書館に置かれている本というのも誰かが選書したもので、つまり『偶然』と思いがちだけど、人を介して出会っているんです。SNSの時代になって、どこで、どんな『人』を経るのか、がシフトしたのかもしれないですね」というようなことを喋っています。(Ryuta)

■Judy and Mary「クリスマス」 ■Robert Glasper「Smells Like Teen Spirit」(Nirvanaの名曲のジャズカバー) ■Gorillaz「Feel Good Inc.」 ■Train「This’ll be My Year」(GorillazとTrainの2曲が今年のフジロックに出ていたらしいバンドの曲) ■Oasis「Wonderwall」 ■R.E.M.「Radio Free Europe

最後にクイズです。Harukana Showを放送しているIMCのスタジオは、WRFUというコールサインを使っています。Wはどの放送局にもつく頭文字なので除くとして、RFUはなんの略でしょうか? (コールサインは放送免許に対して付与されるものなので必ずしも何かの略称ではないのですが、WRFUの場合は意味がある言葉になります。ヒントは今回の放送でかけた曲のタイトルに……)

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