日本はニュースがあわただしい
9月3日の朝刊の一面には、小さめに「首相 自民総裁選出馬へ」という見出し、お昼には臨時ニュース、夕刊には「菅首相 辞意」という大きな見出し、明日は、何が起きるのだろう、と思ってしまいます。でも、夜には、車いすバスケ男子の準決勝戦、日本対イギリスの試合、79-68で日本が決勝進出。すごっ、ぅわっ、 ぇええ、と、声を出してテレビの画面に釘付けになってしまいました。Mugi
*「パラリンピック車いすバスケ男子 日本 イギリスに勝ち決勝進出」NHK NEWS WEB 2021年9月3日23時28分
初出演のKazuyaさんとWataruさんの爽やかな新学期トークです
本日のトークのホストはUIUCのWataruさんです。素敵な後輩を紹介していただきました。ワシントン大学セントルイス (Wash U) の大学院に留学中のKazuyaさんです。収録は、アメリカ中部夏時間の8月22日夜、日本からはShizuokaからRyutaさん、KyotoからMugikoも参加しています。Kazuyaさんに、まとめの文章も書いていただきました。Mugi
Part1,自己紹介、タイ留学、理転して米国大学院へ留学 with Kazuya&Wataru
Part2, Wash Uでの大学生活、COVID-19対策 with Kazuya&Wataru
Kazuyaさんの自己紹介
はじめまして!ワシントン大学セントルイスで建築学の修士課程に在籍しております、山田和哉と申します。生まれも育ちも北海道の道産子で、大自然に囲まれて育ちました。Wataruさん、Yutaさん(HS No.465, 466, 478, 479, 519, 520)と同じ東京の大学に通い、タイ留学していたこともあって「暑さと寒さ」どちらにも強いです!趣味は「カラオケと街歩き」で、シェアハウスをしているルームメイトお構いなしにシャワー中歌って留学生活をエンジョイしております。よろしくお願いします。
【なぜ建築?】
建築を学ぼうと思った理由は2つあって、まず「家業が建築関係」であったことが大きいです。北海道千歳市にある山田木材という会社で、僕の曽祖父が木材の卸売り業を70年ほど前に始めたという風に聞いています。子供のころから、建物が作られる現場を見たり木材が加工されるところをみて育ったため、自分にとってかなり身近な分野ではありました。
*山田木材のHISTORYの写真、興味深いです。Mugi
もう一つの理由は、「タイ留学中に行ったフィールドワーク」での経験です。もともと、大学では「空間情報学」という分野を主に専攻しており、そこではCAD(Computer aided design: コンピュータを用いて設計できるツール)やシミュレーションソフトなどを使ってソフト面から災害に関する研究を行っていました。その延長で、タイ留学時には洪水と高床式住居の関係に焦点を当て、アユタヤの川辺集落に住む村人31人を対象に最適な避難経路の提案を目的に調査を始めました。しかしその過程で、調査対象者の9割が大洪水時でも避難せず屋内待機をする事実を知りました。その時、彼らの安全を守るためには建物自体の性能向上(ハード面)が不可欠と分かり、建築を学びたいと強く思うようになりました。
【なぜ留学?】
なぜアメリカで建築を学ぼうと思ったか、大きく2つ理由があります。
1つ目の理由は、教育システムの違いです。日本で建築に近い分野を学ぼうと思うと、理工学系の学科に属するため、文系だった僕は理転する必要がありました。一方でアメリカの大学院教育は、学部時代に学んでいた分野とは違う分野を学びたい学生にも、修士課程に入れるような仕組みが整っていて、間口が広いというのが大きかったです。(Yutaさんと同じ:HS No.465)
2つ目の理由は、「厳しい環境に身を置くことが自己成長につながる」と感じており、アメリカで挑戦することを決意しました。これまで、高校時代にカナダ・大学ではタイと、留学するたびに大きな学び・出会いそして成長がありました。このことから、「留学」が成長できる大きな機会となっている実感がありました。
Wash Uでの学生生活
ワシントン大学セントルイス(Wash U)は、1853年にできた私立大学で「アメリカ初代大統領ジョージ・ワシントン」が学校名の由来になっています。シアトルにあるUniversity of Washington(UW)とは全く別の大学で、ここは中西部のハーバードと言われるような一応名門校になります。キャンパスは、最も美しいキャンパスランキングで全米1位をとったこともあり、ゴシック様式の建物で統一されているためとてもきれいです。
【地獄の一年目: とにかく、ついていくことに必死の1年間】
詳しくは僕のYoutubeでも動画を撮っているのでぜひそちらでも(笑)。周りが全員年上かつ多国籍というストレスのかかる環境の中、建築・デザインの基礎知識がほとんどなかった私は周りについていくことに必死でした。特に初めの3ヵ月は、睡眠時間が平均3時間かつ土日休みなしという過酷な毎日で、とにかく周りより時間と労力を注いで乗り越えた形でした。もうあの時には戻りたくないですね(笑)。
【オンラインの二年目: スタジオ以外、すべてオンライン授業に】
大学がリモートと対面授業を複合的に取り入れたハイブリッド型を採用していた為、セントルイスに残り「週2大学・週5家」のような生活を送っていました。オンライン授業の個人的な利点として、①授業前ギリギリまで寝られる②授業の隙間に仮眠がとれる③課題発表時に印刷物の用意が不要④テストがオープンブック、の大きく4つがありました。その為、慣れるとオンラインの方が楽に感じた一方、やはり対面で得られる情報量やコミュニケーションには遠く及ばないことも痛感しました。
p.s. 2年目の春学期が終わる約一ヵ月前に日本へ帰国した為、時差14時間アリのリモート授業も体験しました。昼夜逆転生活は想像以上に厳しく、僕はイギリス時間に体内時計を調整して日本の日中と米国の授業時間どちらも楽しめるようにしました。
【最後の年: 戻ってきた対面授業、そして卒業へ】
今月30日(8月30日)から最後の年が始まります。今学期からはほぼ完全に対面授業に戻ります。最終学期には卒業設計もあるため、気を引き締めて頑張ります。-Kazuya
あえて新しい場所、環境に身を置きながら全身で学び続けるKazuyaさん、お話を聞いていても、ワクワク、引き込まれました。
UIUCもWash Uも、大学でいつでもPCR検査を受けることができ、ワクチン接種率も高く、日本の大学とは環境が異なります。学内の建物に入るときには、接種完了、あるいは検査陰性の証明が必要になります。そのうえで、今学期は対面授業も多く行われます。そんな秋学期の始まりの様子も伝わってきました。
RyutaさんがWash UのEast Asian Libraryにお勤めの頃、金曜日の6時に、仕事が終わってオフィスからHarukana Showにライブ出演されることも多くあり、Mugikoにとっても、Wash Uは、画面ごしになんだか懐かしかったです。(HSのSt.Louis系のお話:セントルイス万国博覧会 No.340,大統領令9066から75周年大学でシンポジウム No.310, セントルイス大学のビリケン No.145 )
KazuyaさんとWataruさんのトーク、来週に続きます。楽しみにしてください。Mugi
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